オンライン授業は出席じゃない?
コロナ禍において、緊急事態宣言や蔓延防止措置の発令に伴い、学校の授業も従来の対面方式からオンライン授業の導入が飛躍的に進んだ。完全オンラインでなくとも、半分はリアルで半分はオンラインでという形式も生まれ、現場では様々な工夫を凝らして、密にならずにできるだけ対面で授業を行っている。
現場の先生方の負担も、リアルの授業とオンラインの授業ではかなり増加しており、大変な苦労をされている。しかし、授業進度はリアルの授業の2/3くらいになってしまうそうだ。その遅れを取り戻す授業の工夫をされている現場の先生方のご苦労は大変なものだろう。また、オンライン授業を余儀なくされた生徒たちも困惑しながら授業を受けているのだろう。そもそも、最初の障害は、オンライン授業の環境が整っていない、または、各家庭によってバラバラだということだった。Wi-Fiの環境一つとっても、無い家庭もある。全員がタブレット端末を持っているわけでもない。こういうところから急場を凌いでやってきた。もちろん弊害も無いわけではないが、何とかできる方向に努力してオンライン授業を実施・成立させてきている。
ところが、オンライン授業を受けた場合、出席日数にカウントされないのでは?という話が出てきている。これは、文部科学省の2月通知で、授業は対面が望ましいということがあるためで、オンライン授業の場合は忌引きや出席停止扱いにするところが多い。リアル授業の場合は文句なく出席になるが、オンライン授業の場合は出席にも欠席にもならないということになる。先の文部科学省の通知は同時にオンライン授業を受けることによって出欠の不利にならないよう配慮を求めている。少数の自治体はオンライン授業も出席としてカウントしている。個人的には、この対応が普通だと思う。
完全な出席とするのが(お役所的に)どうしてもまずいということであれば、オンライン出席という欄を設けてカウントさせればよい。そして、オンライン出席は出席扱いとするという通知を出せば一件落着と思うが短絡的だろうか?役所の都合に現実を合わせるのは無理がある。現実に合わせて役所が運用を変える方が早いし実現可能だ。
オンライン授業は出席でも欠席でもないという扱いを受けた生徒はどう感じるか、余計にオンライン授業に身が入らないのではないだろうか。とはいえ、生徒の皆さんはこういうことに振り回されずに(といっても無理があるが)、コロナには十分気をつけて学校生活を過ごしてほしいと思う。市区町村の教育委員会は、出席扱いとするよう横並びではなく早急に運用を変えてほしいものだ。ただでさえ、コロナ禍で進学するとなると、今までとは違う環境で考えることもいっぱいある。このようなことは、大人が早くすっきりさせるべきだろう。
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