国公立高校のデジタル化は進んでないぞって話。
小学校でプログラミングを教え、高校では情報が大学入学共通テストに加えられるという情報教育真っ盛りである。みんながみんなプログラマーになるわけではないが、プログラミングの素養は必要ですよと国が言っているのである。これからは、学校教育でプログラミング教育を受けた人が社会に出ていくわけで、働かないおじさん世代は生まれた時にはコンピュータのコの字も無かった世代だから、それだけでも相当な努力が必要ということである。
例えば、家庭用ゲーム機だと任天堂のファミコンが生まれた時にあった世代と無かった世代では、あった世代の方が当然に環境に順応するのが早い。ソシャゲーもそうで、生まれた時にスマホだった世代とiモードやそれ以前のサービスを使用していた世代では、ガチャの受け入れ方が違うと思う。そのくらい、○○ネイティブかどうかというのは、その後の生活に影響を与えるものだ。
国公立高校の端末(ipad等)配備率は、47%となっており、まだ半数の高校で端末が無い状態となっている。私立高校はICT教育に力を入れているのを売りにしていることもあって、基本的には端末は配備されているところがほとんどだと思う。国公立高校に配備するには、あと110万台足らないということだ。特徴なのは都市部の高校の配備率が低いということである。都市部の高校は、公費では賄えないため、保護者負担にしているところが多く、それが普及にブレーキをかけている。公費利用した自治体は、公費で一気に普及させている。音楽のアルトリコーダーではないが、全員が同じ環境にないとなかなか授業を進められるものではない。そういう意味では、進学する高校が端末配備をどうしているのかというのは、将来の受験も含めて知っておくべき情報だろう。
もうひとつ、国公立の情報授業の効率が悪くなる要因がある。それはネットワーク環境である。私立高校の多くは、情報端末から直接学内Wi-Fi等を通じてインターネットに接続させている環境が多数である。これに対し、国公立高校では、教育委員会/自治体ネットワーク経由で接続するところがほとんどであり、これは少数接続しか想定していないため、多数が接続すると遅くなる。もう世の中5Gで常時接続だと言っている時代に、こんな環境ではダメである。今回は高校の調査であったが、大学や専門学校でもパソコンやタブレットを学生各1台持たせるというところが、分野関わらず増えている。社会人だと当たり前に会社ではパソコンやタブレットを使って、自宅でもパソコンやタブレットを使っている人は多いし、Wi-Fiも自宅や携帯できるものを契約している人も多い。世の中的にはそういうことが当たり前になっているので、今より遅れている環境で勉強させるのは不幸だし、すぐに陳腐化する知識になってしまうのでもったいない。少しでも良い環境で情報系の勉強ができることを願うばかりである。
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