見出し画像

展覧会、1人で行く?誰かと行く?

展覧会を見るために美術館へ1人で行くか、それとも誰か(友人、恋人、家族等)と行くか。なかなか奥深いテーマです。どちらにも一長一短があります。

1人で行った場合は、言わずもがな鑑賞に集中できますよね。
誰にも邪魔されず自分のペースで見ることができるし、作品と自分だけの世界に没入することができます。

逆に気の合う人と一緒に行くと、作品について語り合うことができます。
自分とは違う視点を知ることができて、鑑賞スタイルの幅が自然に広がっていく、これは1人では得られないメリットです。

うーん、やはりどちらも捨てがたい。
試しにX(旧ツイッター)の投票機能を使ってアンケートを取ってみたところ、意外というべきか「1人で行く派」がほぼ9割強、「誰かと行く派」は1割弱でした。

もうちょっと拮抗していると思っていた。

みんな基本は1人で行くみたいですね。
確かに他人と行くのは上記のようなメリットがありますが、あまり展覧会に興味が無い人、自分とは感情の温度差がある人に付き合ってもらうと、こちらも気を使って十分に楽しむことができない可能性がありますよね。難しいところです。

ここでいきなり個人的な思い出話をぶっ込みます。

私自身が記憶に残っている展覧会となると、中学3年生の時に自分の意志ではじめて1人で行った展覧会になります。画集で見ていて大好きだった画家ルネ・マグリットの展覧会が新宿のデパートで開催されると知り、母親に頼んでお金をもらって緊張しながら電車を乗り継いで見に行きました。たしか新宿三越だった気がします。
以前に「日本の展覧会の黄金時代」で語ったように、かつてはデパートに勢いがあったので、有名デパートではかなり豪華な展覧会が行われていたのです。初めて1人で美術館に行く、という体験が強烈に記憶に残って、肝心の展覧会の内容はまったく覚えていないのですが。

それからもう1つ、妻と結婚する前にデートで東京国立博物館の「空海と高野山」展を見に行ったことが妙に印象に残っています。渋いデートですよね(笑)。私は日本絵画が好きだったものの仏像にはあまり興味がなかったのですが、妻が仏像好きだったので行きました。な、懐かしい。

急に語り始めてどうした?と思われそうですが、えーと何が言いたいかというと、結局1人で行っても、誰かと行っても、記憶に残る体験になる可能性はあるよということです。

展覧会は並んでいる作品を見るだけの行為ではなく、どんなタイミングで行くかや誰と行くか、そういう全部をひっくるめた体験なんですよね。だから1人で行くのが好きな人もたまには誰かと展覧会に行ってほしいですし、友達としか行ったことが無い人は少し勇気を出して1人で行ってみることをおすすめします。

あなたはどっち派?それともどっちも?
誰かと一緒に行った時の思い出、1人で行った時の思い出など、よければコメントで教えてください。