ヘッドスライディング
高校野球でよく見る光景の一つが、バッターランナーのファーストベースへのヘッドスライディングである。
実は、普通にダッシュで一塁ベースを駆け抜けるのと、ヘッドスライディングで一塁ベースに到達するのとでは、普通に駆け抜けたほうがわずかに一塁ベースに到達するのが早いらしい。
だから、内野ゴロで一塁セーフになる確率をわずかでも上げるためには、駆け抜けた方が理にかなっているというわけだ。
じゃあ、ヘッドスライディングなんかするのはアホくさいじゃないか!セーフになる確率は下がるし、怪我をする確率は上がるし、お母さんを洗濯で困らせるし、いいことなしじゃないか!!
とお思いのあなた。
そういう問題じゃないんだよーー!!!
ヘッドスライディングをするのは、セーフになるためという実益のためだけの行為ではない!!
これは感情の問題である!
気持ちの問題である!
熱意の問題である!
気合いの問題である!
情熱の問題である!
気迫の問題である!
ヘッドスライディングをしてセーフになったら、チームの雰囲気はどうなるだろうか?
その気迫が着火剤となりチーム全体に熱い炎がが燃え上がり、チーム全体の指揮が一気にあがる!
仮にアウトになったら?
「お前の気迫は受け取った!俺がなんとしても結果出してお前の気持ちをつないでやる!」
と、味方チームの心に間違いなく火が灯る。
まさに、ヘッドスライディングというのは自分だけでなく、周囲の心に火をつける、強力なチャッカマンなのである。値段にしたら1万円ぐらいの価値はあるかな?このチャッカマンは。
世の中には、自分にとっての利益にしか興味がなく、目先の実利を得られない無駄なことや意味のないことを徹底的に避けようと行動する人がいる。
そういう人たちに声を大にして言いたい!
高校球児のヘッドスライディングを見習え!!
とね。