グラウンド整備
自分たちが使ったところは綺麗にならす!
これはとても大切な心得。
グラウンドは正直だからちゃんと整備をしていないと、エラーやケガなどを招くことになる。
日常生活でも一緒。自分の使ったところは綺麗にするとか、使ったものはもとに戻すとか、そういうことをしていないと、忘れ物が多くなったり、頭が煩雑になって作業が滞ったり、仕事で大きなミスをおかしたり、そういうことにつながることって往々にしてある。
だから、自分の使ったところを綺麗にするというのは大切な心得。
だけど、「使ったところは綺麗にする」という、ただそれだけの心得でいいのか??
そんなことを考えさせられるある一冊の本があった。
みなさんは、「阪神園芸」をご存知だろうか?
「阪神園芸」は、主に緑地整備の管理や運動施設の維持管理を行なっており、その中の業務の一つとして甲子園球場のグラウンド整備を行っていることで有名な造園業の会社だ。
その阪神園芸のグランドキーパーである、金沢健児さんが書いた「甲子園の神整備」という本を、先日私は読んだ。
「グラウンドは生きている」
阪神園芸は、阪神甲子園球場のグラウンド整備を毎回そう思うところからスタートするそうだ。
生きているからこそ、
土に元気がない時は、元気になるように愛情を込めて土をならす。どれだけ雨・風にさらされても、1年後も今と全く同じ状態に保てるように、毎日、グラウンドと会話をしながら土を育てる。たとえ、グラウンドが荒れてしまったとしても決して新しい土と取り替えることはせず、深さ約25センチほど奥深くにある土を掘り起こして、その土を蘇らせる。
阪神園芸さんは、まさに命をかけて、自分の我が子を育てるかのように、自分の大切なぬか漬けをしっかりと漬け込むかのように、甲子園球場の土と日々接しているのである。
「使ったところは綺麗にする」
そんな単純なことじゃダメだ。
「使ったところは、明日も明後日も、1年後も5年後も、何十年も、何百年も、変わらずに使い続けるんだ!そのために愛情を込めて毎日綺麗に保っておくんだ!」
そういう気持ちを持って、自分の使ったところやモノと向き合わなきゃいけないなと、私は反省したわけだ。