部活動のカイゼン 〜先生に伴走(3/3)〜
前回の記事に続き、「先生と生徒両者にとっての部活の理想」を作り出す取り組みについてレポートします。
前回の記事はこちら↓。
第5回:相澤先生、新たな一歩を踏み出す
部活の進展はないですが、別の報告があります!
毎年4月下旬に、ソフトテニス協会と合同で開催する大会があります。
それをなくすことに成功しました!2日前に決まったんです。
それはすごいですね!
ちなみに、それはサイボウズがこれまで伴走してきたからできたことになりますか?
もちろんそうです!
こうやって一緒に取り組んでいて、行動したいなと思えました。
それはとても嬉しいです!
今回の取り組みについて、もう少し詳しく教えてください。
テニス協会と合同で開催するこの大会は、県大会と地区大会の間くらいの規模の大会(中央大会)です。
4つの地区で一緒にやる、32校対象の大会で、その総責任者を今年から引き受けていますが、今年度の4月は本当に大変でした。。。
その大会は、教員が主催なのか、テニス協会が主催なのか、で毎年揉めるんです。
主催は、大会の準備として、会場の手配や試合の組み合わせなどをするのですが、毎年どちらが主催なのかで揉めて、結局いつも教員が準備をしていました。
しかも、4月の2週目に市内大会、下旬にこの大会があり、教員がとても忙しい時期と重なり、本当に大変なんです。
4月は新しい学年が始まる時期ですから、一番忙しいですよね。
その時期と重なるとは、確かに大変そうです。
なくすために、いつ頃から動き出したのですか?
11月ごろだったかと思います。
まず4つの各地区の責任者にあたる先生に「大会をやめませんか」「廃止にしたいです」と相談を持ちかけたところ、賛同してくれました。
その後、責任者の先生から地区内の先生たちに相談をし、32校中28校が賛同してくれました。
それをテニス協会に、私が代表して申し出て、テニス協会側が受け入れてくれたのが2日前になります。
何年続いていた大会なんですか?
詳しくは分からないです。
私がこの地区で勤続8年で、その時からありましたので、だいぶ前からやっていたのではと思います。
そうですか。
どれくらいの仕事量削減になるんでしょうね。
関係する学校が32校、そこに男子と女子のテニス部の顧問がいるので、64人の先生が関わっていることになります。
各地区の市内大会では64人の先生が丸1日引率します。
中央大会については32ペア出られるので、出場する32ペアに関わる先生については丸1日引率することになります。県大会への出場が決まればさらに1日引率が増えることになります。
大会当日以外に、準備作業としてはどういうことがあるんですか?
・中央大会の参加ペアを作るために各校から情報を集め整理する(32ペア分)
・組み合わせ表の作成
・試合規定の作成(前回のコピーではなく、コロナ対策で新しく作成が必要だった)
・案内状の作成
等々です。この時間がごっそり無くなりますね。
試合当日に加え、準備の時間を加えると、、、すごい時間削減ですね!
一方で、ソフトテニス部の生徒さんがどういう反応をしたのかが気になります。
部活をたくさんやりたいという生徒さんですからね。不満とかなかったですか?
それが「そうですか」という反応で。
特に何ともない感じでした。意外でした。
私としては、なんと言っても、こんなに多くの先生が私と同じ考えを持っていて、賛同してくれたのがとても嬉しかったです。
そうでしたか。
「大変だな」「無くしたいな」と思っても、それを行動に移すことはなかなかできることではないですよね。
特に多くの人が関わることだと、二の足を踏んでしまう気持ちもわかります。
にも関わらず、大きな一歩を踏み出した相澤先生は、とてもすごいと思いました!
第6回:ソフトテニス部の生徒さんとざつだん
今回は、ソフトテニス部2年生の生徒さん2人と、ざつだん時間を持たせていただきました。
こんにちは。今日はソフトテニスについて教えてください。
ぼくもソフトテニスを少しだけやったことがあるんですよ。
ソフトテニスは楽しいですか?難しいですか?
(生徒A・B)「楽しいです。分からないことは、友達同士で教え合ったりします。」
相澤先生はどんな先生ですか?
怒ったりする・・・?
(生徒A)「先生は試合中に応援をしてくれたり、優しい先生です。
怒ったり怒鳴ったりはしないです。」
(生徒B)「ダメなことはダメとちゃんと言うし、ソフトテニスのアドバイスもしてくれます。練習メニューも一緒に考えてくれて熱心です。
部活に力を入れてくれる先生だと思います。」
なるほどなるほど。
最近私たちは、「先生がもっと楽しく働けるといいな」と思って、先生の1日を見せてもらったり、相澤先生とお話の時間を持っているんです。
先生の1日が、本当に忙しくてびっくりしています。先生から少しお話があったかな?
そうそう、最近土曜日の部活がなくなったよね。
なくなってどう思った?
(生徒A・B)「土曜日の部活が無くなるのは嫌でした。」
そうかー。
なぜお休みをしようと言っていた?
そしてそれを聞いてどう思った?
(生徒A)「先生が『家族との時間を作りたい』と言っていました。
家族の時間もまぁ大切だけど、1日丸々かけなくてもなぁ。部活して帰ってからでもいいんじゃない?って思った。」
(生徒B)「家族との時間が先生にとって大事なら、それを否定することはないと思う。私も家族との時間が大事だから。」
そうだね。仕事と生活のバランスはそれぞれだよね。
でも学校の先生にはルールもあるんだよね。
先生が何時に来て何時に帰るか知ってるかな?
8時に来るルールがあるんだ。でも実はもっと早く来ていることも多い。
そして終わりは16時半なんだけど、、その後に部活があるよね?
実は部活の時間はお給料が支払われないんだよ。知ってたかな?
(生徒A・B)「知らなかったです・・・」
そうだよね。
みんなが部活の時間を大切にするように、先生も部活の時間もそうだけど、先生の生活も大切にできると良いよね。
例えば、土曜日は自主練習にする、とかやってみるとか良いかもね?
1つのアイディアだけどね。
ちなみに、、、みんなは将来、先生になりたいと思う?
(生徒A・B)いや、なりたくないです。。。
そっかー。
どうしてか聞いてみたいところだけど、今回はやめておこうかな笑
来年からは3年生になるね。
部活でどんなところを強くしたい?
あとは今思う自分の強みってどういうところかな?
(生徒A)「チームワークで、部活のみんなで強くなりたい。
私の強みはいろんな種類の技が打てることと、ボールが速く渡せること。カットや上から速いサーブを使い分けることができること、かな。」
(生徒B)「私の強みは、、自分で自信を持てるものがあまりないけど、、バックボレーかな。」
そうなんだね。
自分が得意だと思えることをより伸ばせると楽しいね。
頑張ってくださいね。
お話を聞かせてくれてありがとうございましたー!
相澤先生、横でお話を聞いていてどうでしたか?
普段聞けない話が聞けたので貴重な時間でした。
「へえ、そうなんだー」って思いました。
ありがとうございました!
振り返りに続く。