「子どもリバースメンタリング」の可能性(後半)
「子どもリバースメンタリング」の可能性(前半)
昨日は、「子どもリバースメンタリングの可能性(前半)」と題して、同志の北林さん(宜野湾市で英会話教室MAXや少人数学習塾maxnaviを運営する株式会社max)からのご相談に対してメンバーで考えたことを議事録からご紹介しました。
今日は、後半です。
2.保護者会は、どんな形式が望ましいか?
【北林さんより】
現場で父母の面談をやっていると、母親一人で来るケースが多い。
子育てに関して、たいていは一人で抱え込んでいる。
塾に面談に行かないといけないのも母親だし、成績を把握しないといけないのも母親。お家で勉強しているか把握しなければならないのも母親。
→「孤」育て状態になっている。そのために、抱え込んでいる親のためにコミュニティを作りたい。
⇒「孤育て:と言えばということで、ママコミュニティmamamone代表の知念奈々さんにも中心になって入っていただく。
(託児付きコワーキングカフェ設立のクラファン挑戦中なのに。。。奈々さんありがとう!!皆さんもぜひ応援していただけると嬉しいです!)
●保護者会はどんな形式が望ましい?
(奈々さん)
最終的には母親のシェア会にしたい。「自分の子どもにこういう方法の教育や接し方をして、自分の子どもが望む道にコーチできた」という先輩ママのお話会。
もしくは、素晴らしい先生を呼んだお話会。あるテーマに関する話を聞いて、そこから感想をシェアをする流れ。
★そこで、私から「先輩ママ」を「子ども」にしたとしたら?と奈々さんに聞いてみました。
→すると「めっちゃいい!結局主役、受験するのは子ども。当の本人がどうだったのかというのはすごく知りたい!」とのことでした。
※これが、冒頭で書いた「リバースメンタリング」です。子どもが保護者のリバースメンターになる可能性について、ここからは掘り下げていきました。
(補足:新里が過去塾講師時代に取り組んでいたリバースメンタリングについて)
保護者会では、保護者4~5人に子ども1人。保護者が子どもへの接し方、声掛けや学習方法、モチベーションの保ち方など気になっていることを聞く。自分の親ではない保護者が対象かつ真剣に相談してくれるので、子どもも歯に衣着せぬ返答をする。そして、自分の子どもではないので保護者側もすんなに聞き入れやすい。効果はてきめんでした。
「良かれ」と思ってやっていたことが実は子どものためになっていなかったことなどを知ったり、口に出さないだけで当然子どもは様々なことを考えていることなどを知ることができて本当に良かったとの声が多かったです。
子ども側も、知らない大人が真剣に自分の話に耳を傾け、参考になったと感謝してくれることで自信がつきます。子どもリバースメンター以降、見違えるような成長を遂げたケースもありました。機会が人を成長させる好例だと思います。
・子どもメンターが誰でもいいわけじゃない。大人の気持ちを忖度しちゃう子どもだと、結果思ったことを言いづらくなりもったいない。
┗子どもメンターをやってきた側(新里が過去担当していた学生さん)としては、いまいち話していることのどこが保護者に効いているのかわかりにくい。ただ、飾らず、忖度せず、ラフにしゃべってると良いらしい。保護者としては素直な感覚が聞けるというのが大きいのでは?
(北林さん)
親は自分の子どもについて知りたい。そしてもっと子どものことを理解してもらうには、年に2回面談をやっているだけでは足りないと思っている。かといって毎週やることも非現実的。
たとえばオンラインでやるとして「第1・3日曜にやってます。ご自由にきてくださいね!」だと、明確なテーマがないと参加しないのでは?
┗「~の回」とテーマ設定するよりは、もう少し間口を広げても来やすいかも。
・どういう縛り/縛りのなさが参加しやすいか?
┗出入り自由(いつ抜けてもいい)形式もよい
→現状はオンラインがメインだとすると、バーチャルオフィスもアリ。今聞いているイメージだと、oviceは合うかも(インストール要らずで使いやすい&顔出ししなくてよいし、アバターになるので気軽に入りやすい)。
・子どもの声などで本当にためになるものはYoutubeチャンネルなどでアーカイブ化するのはどうか?
┗子どもの顔出しの問題はもちろん対応が必要、そこをきっちりクリアした上で、確かにアーカイブ化して次の世代に役立つ話を残すのは良いのでは?
→オフライン/オンライン(ライブorアーカイブ)という種別でテーマを分類して、テーマに合う手法を組み合わせるのが良いのでは?
(北林さん)定期的にやろうかなと思っている。月2くらいでやろうかな。
となりました。北林さんの中で、だいぶ方向性が見えたようでした。良かった!
次なる可能性
最後、こういった意見もありました。
・「大人」とか「子ども」といったラベルは存在していないと思っている。一人ひとりの存在がそれぞれの道を進んでいる。人生のどの辺りにいるかが違うだけ。その意味で、今回のリバースメンタリングという発想は非常に良いと感じた。
・そうやって「大人」も「子ども」もないフラットな土壌をつくったあとは、色々な経験を積んだ人を呼んで、その人の人生や他国の文化との違いなどを聞いて、どの部分が自分の琴線に触れたかなどをシェアしたりするのも面白いかと思う。
→今回はご家庭が子どもをよりよく支援するためのお手伝いが目的。その場合、保護者は育児が忙しいなどでどうしても自分の子どもの目の前を見て、視野が狭くなりやすい場合もある。
その意味で、上記のように視座を拡げることはご家庭のためになるので大事かももしれない。目の前の生活や勉強などに関する話と、そうやって視座を拡げるような話が行ったり来たりする中で、本当に子どもの将来をよりよく応援できる形が実現できるのでは?
保護者・子ども双方の理解につながるリバースメンタリング
皆さんと議論する中で、改めてリバースメンタリングの可能性を感じました。
主にはビジネスの世界で試されているものですが、
保護者:子どもに対する理解が深まる、どういう風に接していけばいいのかなど、子育ての質が上がる
子ども:「教えられる側」から、「教える側」になることで自信がつく。
など、教育に於ける効果も高いのではないかと考えています。
※「子どもが教える側になる」ということそのものの価値も非常に高いです。その点、「子どもの教える学校」も気になっています。
その話は、またどこかで。
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