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自然のいきもの
朝、庭の畑のアスパラの根元に、雀のこどもがうずくまっていた。
昨日の雨で打たれてこごえていたのかもしれない。
丸まって、羽根を時々ふるわせていた。
親鳥が近くにいるかもしれないので、家の中から見守ることにした。
数時間後、やけに庭から雀の声が聞こえると思ったら、10羽くらいの雀が塀に集まってこどもの雀を見下ろしながら囲んでいた。
弱った子雀をどうするか、雀同士で会議をしているようにも見えた。
その会議も少しすると解散となり、時々数羽の雀がこどもの雀の様子を見に来るだけで、相変わらず子雀は丸まったり羽根をばさばさとさせていた。
よく見てみると、羽根の付け根を怪我しているようにも見えた。皮膚が見えている。数時間後、また見にいくと、子雀に蟻がたかり始めていた。生きてはいるものの、目を開けたり閉じたりして弱っている。
慌てて然るべき機関に電話すると、「自然の生き物には極力手を出さないのがルール」と、予想通りの返答。一応野鳥を見てくれる病院を教えてくれたものの、遠くて診療時間に間に合わない。
私も自然の生き物には手出しをしないのが正しいと思う。人間が都合のいいように手を出して、食物連鎖を断ち切ってしまったり、生態系を見出してしまった例は少なくない。
でも、家の庭に弱っている生き物がいたら、話は別になってくると思ってしまう。
結局私は見守るだけだった。食物連鎖のことを考えると埋めることすら躊躇ってしまう。
そんな今日、奇遇なことに娘も下校中に雀の死骸を見つけて、友達と一緒に埋めてきたらしい。
手を出せなかった私と、介入したこどもたち。
自然界で生きる動物たちのことを考えた日。
私たちとは、全く違うベクトルで暮らすいきものたち。
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