下腿義足:後方の不安定感2(膝過伸展感)
ここでは後方の不安定(膝過伸展感)の原因のうち
足部が過度に前方について説明していきます👍
TT-FittingGAMEを起動して「練習モード」→12番,後方の不安定感2を選んでスタートしてください.
後方の不安定感2をスタートさせると「足前後」が+15mmの状態で表示されています.これがどういった状態なのか?!?!
指義足でも同じような設定を作ってみましょう
ソケットを一度取り外して5の位置に設定してみましょう
みなさんもやってみてください.
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義足のみで立たせると,ソケットに対して足部が過度に前方に位置しています.これを
「足部が過度に前方にある」
と呼んでいます.
指義足を履いて立ってみましょう.
しっかりと体重をかけていくと
・後ろに倒れていくような不安定感
がありますが,軽く接地する程度では
・パイプはほぼ垂直
・足底全面接地
が感じられると思います!
TT-FittingGAMEでも同じ現象が見られていることに注目してください.
そして,足部が過度に前方があると不安定だけでなくソケットの不適合も発生してきます.
指義足で体感してみてください.
体重をかけて後ろに倒れそうな不安定と同時に前面近位の圧迫,後面遠位の圧迫,前面遠位の隙間といったソケット不適合が感じられるはずです.
TT-FittingGAMEでも同じ現象が見られていることに注目してください.
例えば断端の遠位,後方(後面遠位)がきつい,といったソケットの不適合が発生しても安易にソケットの形を修正してはいけないことがわかります!!!
また,T-FittingGAMEの画面をよく見てみましょう.当たり前のことですが足部が過度に後方にあるので,義足足部は健足足部にくらべて後方に位置します.
これは屈曲角不足よっても生じる現象です.屈曲角不足で後方不安定(膝過伸展感)が生じている場合でも,それをカバーするために健足を少し後ろに引いて立つことがあります.
なので矢状面のアライメントは今回紹介した
足部の前後位置
と下にあるの記事で紹介している
屈曲角の不適合
の鑑別が重要です.
なので,下の記事「後方の不安定感1(膝過伸展感)」を必ず読んでください!
さてさて,指義足のソケットの前後位置の設定を3に戻してください.
この状態で立ってみると前後の不安定性が無いと同時にソケット適合もバランスが良くなっているはずです.