告白してフラれたのでやけになってモンゴルにひとりで行ったら、いつの間にか結婚をして上海に住むことになった話 vol.5

夕方空港に着いたのでこの日は何もすることはなく、宿泊するホテルに送ってもらって終了。ホテルに向かうまでガイドのバーラーヤさんからモンゴルのあれこれについて教えてもらう。


「バーラーヤという名前の意味はモンゴルでお祭り男という意味デス」


お祭り男?イッテQなの?宮川大輔なの?まぁいい続きを聞こう。


「首都のウランバートルにはモンゴルの全人口300万人の内150万人が住んでいるんだヨ。そして電車をひいてないから車社会で朝晩は道路がすごく混むんだヨ。そして走っている車は8割が日本車で、特にトヨタが人気だネ!車に限らずモンゴルはメーカーが少ないからなんでも輸入に頼っているヨ」


確かにランクルとプリウスがめっちゃ走っているなという印象だった。トヨタはどこを旅行しても走っているな。しかしEV車に切り替わろうとしている昨今、日本の車ブランドはどこまで通用していくのだろうか・・・・・・それにしてもずいぶんと良い車に乗っているじゃあないか。私なんて軽だぞ。

ウランバートルの街並みは、私が想像していたよりも都会だった。なんとモンゴルは経済成長率が世界第一位らしい。建設途中のオフィスビルやホテルといったビルディングが目立つ。まだまだ伸びしろがある国なんだな。市内は石炭による発電でスモッグが大量に排出されているので、空気が茶色や灰色に見える。PM2.5は中国よりも深刻だそうだ。

当時の中華民国から独立したモンゴルは、社会主義国を宣言し世界で2番目の社会主義国となった。そのせいなのかな商店や飲食店といった小さい建物はどこか東ヨーロッパの風格があるみたいだ。そして看板の文字はモンゴル語の他にロシア語?キリル文字?の気がする。アジア枠内なのに色んな文化が混じっている。おもしろい。ちなみに日頃飲むお酒はウォッカとのこと。

夜、街をぶらついてもいいか?と尋ねると「あんまり治安が良くないから外に出ないほうがいいヨ」まぁガイドの人はそう言うだろうな。ホテルで静かにすることにした。そのころ日本のリアルタイムでは平成から令和に元号が切り替わろうとしていた。



ひとつの時代が終わる、わたしの苦い失恋の記憶とともに。「スガイさんには僕よりもっと良い人がいますよ」「きっとどんな美人に言われても僕はそんな気持ちにはならなかったでしょう」


それはワタシではなかったのね。


朝目が覚めると友人から「日本は平成から令和になりました」と連絡があった。朝陽に照らされてホテルからみるウランバートルの地平線は白く光っていた。

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