砂と背中

潮風の色は琥珀色
砂に沈むと感じる海の鳴き声
ここに居たらいけないよ
だってここはあの人の帰り道
これであなたは幸せかしら?

母の様な凪の海に
広がる白波 黄金の夕日
もうこんな時間
急いで帰りましょう
二度と追われないように

あの人に痛めつけられて
最後は私の手で海に還したけれど
なんだろう、ワガママでごめんね
もう少しあなたといたいから
今夜は私、水面を歩くの


赤い水が煙のように
藍色の水に溶けていく
私にはあなただけしかいないから
今すぐ抱きしめて
沈むは夕陽か私なのか

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