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母が息子をたずねて母島へ〜その10
母島5日目〜島で丸一日過ごせるラストday。昨日は北に向かったので、今日は南へ行こうと安易な発想。そして昨日ドキドキしたことを繰り返さないように
①出発する時に息子にLINEを送る
②飲み物を多く用意する
③帰ってきたら、また息子にLINEする
この3つを出勤前の息子に伝えました。朝出発したら遅くともお昼までには帰って来られる計画で、その頃までにLINEがなかったら何かあったと判断してもらうことにしました。
車と仲良くなったので、今日は運転に余裕があります。おまけに南崎までの道は北港へ向かうのに比べて道幅が広く、新しい感じがしたので快適でした。今日も自分を信じてまっすぐ進んでいきます。その様子を今回もGoogleストリートビューで紹介したいと思います。
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かかった時間は10分ほど。あっという間に着きました。案の定、スマホの電波は届きません。こちらの駐車場へ車を止めて、南崎の海岸へ向かいます。
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ここから赤い◯印まで歩きます
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今日も気温も湿度も高く、蒸し蒸しした中を歩き始めました。遊歩道はほぼジャングルです。歩いていると時々、アブラゼミのような蝉の鳴き声とウグイスの鳴き声がしました。ウグイスはハシナガウグイス、蝉はオガサワラゼミなのかなぁ?どちらも姿を見ることはできず残念。
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まずは、すり鉢と呼ばれる場所を休憩地点に設定して向かいました。慎重になっているからか、先日の台風の影響で足元がぬかるんでいるからか、目安としていた時間に辿り着けません。
「この道でホントあってる??」
そう思いながら、ジャングルの中、虫や鳥の鳴き声しか聞こえず、ただ独り黙々と歩く〜暑さがなければ楽しかったのかな?だんだんと私の中で修行のように感じてきました。歩きながら自分の中の奥の奥の方を覗いている感覚になったり、無になったり、時々不安になったり〜片道たった30分の距離の中、いろんな私がいました。また、戦争が終わってもジャングルで暮らしていた横井庄一さんや小野田寛郎さんのことも頭に浮かびました。
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すり鉢に無事に着き休憩〜ここは赤土がすり鉢のような形で露出しています。母島のフィールドブックによると、昔子ども達がお尻に敷物を敷いて滑って遊んだそうです。子ども達が楽しんでいる様子が目に浮かぶようでした。
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休憩を終えてまた出発〜。再びジャングルのような中を歩いて行きました。
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わからないような道でした
そしてついに南崎の海岸に到着です。
歩いている途中で小富士に行ける分岐点がありました。小富士は日本で1番早い日の出が見られます。ここからの景色も見てみたかったのですが体力的に無理と判断して諦めました。
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海岸から少し引き返すと写真のような休憩する場所がありました。誰かと来ていたら、ここでのんびりお弁当を食べたり、おしゃべりして過ごしたのかなぁと想像して帰路へ。
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帰り道もずーっと誰にも会わず黙々と歩いていると前から人が…。駆除用の仕掛けを持っているので、ここを管理している人なのかもしれません。
「誰にも会わないのでお会いできて嬉しいです」
と、思わずお声かけしてしまいました。
「そうですよね〜、たぶん、この先も誰にも会わないと思いますよ」
とお返事いただき、ご挨拶して別れました。
帰り道は行きよりも10分くらい早く戻って来ることができ、往復の運転時間も短かったので予定よりだいぶ早く戻ることができました。
母島で独りで山に登ったり、知らない道をドライブ、そしてジャングルのような所を歩く〜どれも今までやったことのない、貴重な経験ができました。
「ちょっと私、逞しくなったかも」
なんて思えるようになりました。
次回は星空とグリーンペペのリベンジについてです。