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母が息子をたずねて母島へ〜その4

港から息子の家までは車で3分ほどでした。今日から5泊お世話になります。
「母ちゃん残念だな、明日から台風でしばらく雨だ」
「それに台風が島の左側を通るからヤバいかもね、すごい時に来たな」
と、着いて早々息子に言われてしまいました。
「えっ、天気予報そんなだったっけ?私って嵐を呼ぶ女??晴れ女のはずなんだけど〜」
と思ったけれど、もともと母島の観光は無計画。息子に会えて、どんな暮らしをしていて、どんな食材が買えるのかがわかれば満足だったので、台風はあまり気になりませんでした。それに、
「行きたいところがあれば仕事の休みを取るから早めに言ってね」
と息子が事前に連絡をくれていましたが、休むこともお願いしませんでした。
島に着いた日は土曜日だったので、息子はお休み。それで、雨の降らない今日のうちに行けるところは行った方がいいということになり、夕方から展望台、夜にグリーンペペと星を見に行くことになりました。
グリーンペペは暗闇の中、緑色に光る1センチくらいのキノコで、小笠原などの高温多湿の地域で雨が降った後2〜3日で見ることができます。
来る前は、移動時間が長いから着いた日はきっと疲れてヘロヘロになってどこも行けないだろうな〜と想像していましたが、予想に反して驚くほど元気な私。
船酔いもすっかり治っていました。なんだか船酔いって、その最中はしんどいけれど過ぎると忘れてしまうところが出産みたいだなぁと思いました。
夕方から出かけるなら晩ご飯の支度をしておこうと、持ってきた食材を使って準備を始めました。すると食材を切るのに下を向くと、時々フワッと眩暈がするような陸酔いがしました。この陸酔いは顔を洗ったり、お風呂に入る時などほんの一瞬の出来事だけど4日くらい続きました。
ご飯の支度を終えるとぼちぼち陽が沈む頃になり、展望台へ向かいます。家を出る時にドアに鍵をかけない息子。
「ほら、鍵してないよ〜」と伝えると
「島の人は誰も鍵をかけない。島だから犯罪を起こしても逃げられないから」
とのこと。
なるほど。ほぼ1日一便の父島へ向かうはは丸、父島から東京へ向かうおが丸は週に一便程度。交通手段がそれしかないので確かに逃げられないわ〜。まずは治安がよいところに住んでいることがわかり安心しました。
展望台へは近くまで車で行き整備された階段を登っていきます。もちろん車を降りる時も鍵はつけっぱなしです。

展望台入り口
陽が沈む前は展望台から島々が見えます

もしかして、もしかするとグリーンフラッシュが見られちゃったりするかも〜とワクワクしました。グリーンフラッシュとはこちら↓

ところが残念。今回の見出し画像が展望台で撮った夕陽で、そんな簡単にグリーンフラッシュは見られるものではないようでした。潮風を浴びながらゆっくり陽が沈むのを見るのは贅沢な時間で、日々がんばっているご褒美のようでした。
そしてグリーンペペや星を見るのにはまだ少し明るいので、暗くなるのを待って再度出かけ直しました。
信号機が1つもない母島。夜になると市街地から離れると街灯もなく真っ暗です。ヘッドライトを頼りに狭い山道を走っていきグリーンペペが見られる場所へ到着。この辺だろうという所を探して周りましたが、グリーンペペを見ることができませんでした(涙)
諦めて次は、星空を見に旧ヘリポートへ移動です。旧ヘリポートはガイドブックにも載っている、星を見るのにオススメの場所となっています。真っ暗で周りに大きな木や建物がないので360度の星空を楽しめて、まるでプラネタリウムみたい〜上を向いて立ったままくるくる回って首が痛くなるまで星を見ました。天の川も見られて、とにかく星の数の多いことにびっくり。「この星空を写真に〜」と思ってカメラの設定とか調べて挑戦したけれど全敗。やっぱりカメラって難しいなぁと改めて感じたのと三脚が欲しくなりました。

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