ミステリー案内シリーズのすすめ
友人がゲーム制作のクラファンに参加してるというのでやってみるか~と
軽い気持ちで始めたらかなりハマり、この知る人ぞ知る良作という今の状態はなんだかもったいないぞ!と思い、記事を書いてみることにしました。
体験版がなく、正直かく言う私も勧められてから購入までに
若干の迷いがあったので、このシリーズの何が魅力なのかを
未プレイの方にも伝わるように紹介できたらなと思います。
概要
ジャンルはコマンド選択式旅情ミステリーアドベンチャーゲーム、
一言でわかりやすく言うと遊べる二時間ドラマ。
観光名所を巡りつつ、後輩刑事と共に事件解決を目指していきます。
switchとPSstore、steamとマルチプラットフォームで配信中です。
伊勢・志摩ミステリー案内 偽りの黒真珠
秋田・男鹿ミステリー案内 凍える銀鈴花
大分・別府ミステリー案内 歪んだ竹灯篭
①なつかしさと新しさの共存
コンセプトもファミコン時代の名作ADVを再現って感じだし、
どうせネットもスマホもない時代の話なんでしょと思ったら大間違い、
バリバリ現代の話です。振り込め詐欺グループや、ネットの誹謗中傷など
実際に起きてそうな事件を扱ってます。
シリーズ一作目の序盤では、コインロッカーのカギを入手するも
今の駅のロッカーはキーレスタイプがほとんどで
鍵を使うロッカーってどこ!?と走り回ることになったり…
題材に新しさを取り入れつつも、昔のゲームにあったちょっとした
お色気オマケ要素として混浴イベントがあったりします。
(シリーズで毎回あるので恐らくこだわりポイントだと思われる)
気になる詳細はプレイして確かめてみてください。
②観光と食レポ
最初こそこいつ聞き込みのたびになんか食ってるな…と思ってましたが、
そのうち食レポ待ってるぞ!と期待のまなざしを込めつつ送り出すようになりました。
秋田からは明確にモデルにした実在のお店や場所が出てくるので、行ったことがないのに行ったような気分になる(これは女神転生シリーズで東京の地理に詳しくなるとかそういう類のものだと思いますが)のが面白かったです。行ったことがあれば、そういえばここってこういう風景だったな~とかそういえばこんな料理も食べたなとか思い出がよみがえってきたり…
クリア後に各作品のPVを見ると、最初はただの観光名所を映してるだけに見えてたのがあっここめちゃくちゃ見たことある!!となるのでオススメです。
ちなみにPVで流れてる主題歌は、オプションで説明書を開くとバックで流れるのでゲーム内でも聴けます。ゲーム内説明書なのにメモ欄があったりして昔のゲームの説明書の雰囲気が出てます。
③ストレートに面白いシナリオ
一口に面白いアドベンチャーゲームと言っても、システムが斬新だったり、
シナリオのどんでん返しで魅せるとか色々なものがあると思います。
分岐は基本的になくて一本道なんですが、王道シナリオで犯人当ても
楽しめてよかったです。アクションシーンではちょっとしたミニゲームも
ありますが、失敗してもゲームオーバーにはならないので
気楽にトライできます。
2時間ドラマのお約束のいかにも怪しそうなやつが死体で発見されたり
崖で犯人を追い詰めるシーンもあります。
余談ですが、実はセリフのパターンが思った以上にたくさんありそうで
周回のたびに発見があるとかないとか…
(居酒屋でご飯を食べずに帰ろうとするとかあえて指定されたほうと逆方向に向かおうとするとか緊迫した場面でスマホゲームしようとしたりとか…)
キャラの好感度のような要素やゲームオーバーがないので気楽におふざけ選択肢を選べるのも良い点だと思います。
④キャラが良い
主人公である先輩(プレイヤー)はセリフが皆無かつグラフィックがないので、選択肢からキャラを推し量るしかないタイプの主人公になっています。
開明寺(かいめいじ)ケン
主人公にセリフがなく、コマンドで指示を出して動いてもらうので、
実質準主人公と言っても過言ではない相棒の刑事。
隙あらば買い食いしようとする問題児。
特に聞いてもいないのに披露される食レポはなかなかのもの。
デジタルに疎い先輩とは対照的にガジェットオタク的な面がある。
先輩のことはたぶん尊敬しているがキレると容赦ない暴言が飛び出す。
他のキャラについて言及してしまうと変な先入観を与えてしまうというか
ネタバレになるので、あえて未プレイの人には全くわからないであろう好きなモブキャラを選出すると…
伊勢志摩:レ・ビジュー受付の人
秋田男鹿:アルカの店主、タイヤロボの人
大分別府:鑑識さん
シリーズ3作品の印象(ネタバレなし)
偽りの黒真珠
シリーズ一作目
ボリュームは一日休みがあれば終わるかな程度(6時間くらい?)
でさっくり遊べて、お値段もお手頃で導入に遊ぶにはオススメ。
セーブスロットが一つしかないので混浴イベントなどやり直したい
箇所があると後から気楽に戻りづらいのがやや難点。
凍える銀鈴花
シリーズ二作目
ボリュームは3作品の中で最長(12時間くらい?)。
個人的には2時間ドラマというよりはもはや劇場版のような
スケールの話なのでシリーズで一番好き。仲間キャラも良い。
相棒が食ってばかりでなく意外とクレバーな面や
頼れる面を見せてくれるのもグッド。
既読のメッセージが早送りできるようになったり、
セーブスロットが3個に増えてシステム面での改善も見られる。
余談ではあるが、作中のように「銀鈴花」でどんな花なのか
検索しようとすると、サジェストで怪しい人物が見えてしまったりするので
検索したい場合はギンレイカで検索するのがオススメ。
歪んだ竹灯篭
シリーズ最新作
ボリュームは偽りの黒真珠と凍える銀鈴花の中間程度でちょうどよい感じ。
メッセージ送りにスキップ機能がつき、
セーブスロットが一気に10個に増えて周回もしやすくなった。
(周回要素については、クリア後にオマケシナリオが開放されるためのフラグ集めのような感じ)
理論上はどの作品から始めても問題ないようになっているが、
相棒との距離感(2作分の積み重ねがあるので最初からやや距離が近い)や
前二作から引き続き登場しているとあるキャラとの絡みが
あったりするので、特に理由がなければ発売順通りにやったほうが
より楽しめるだろう。
ハマったのでそのうちまたクラファンの話が出てこないかな~と
期待しながら次回作を待つことにします。