『禁煙セラピー』(著:アレン・カー)はいいぞという話

個人的に久々にヒットした本だった。

禁煙セラピー…禁煙のための本だと侮るべからず。この本で紹介される内容は、禁煙に限らず「悪習慣をやめたい」「新しいことを習慣づけたい」ような時にも大いに生かせる。正直凡百の自己啓発本よりよっぽど身になるエッセンスが詰まっている。

クソみたいなフォントとクソみたいな配色の表紙、クソみたいな誤字脱字。クソクソクソと評してみたが、どれも本質に関わる部分ではない。初版は1996年と今から30年近くも前になるが、その内容は現代においても非常に示唆に富むものであった。

喫煙家であろうと無かろうと楽しめる本…いや、非喫煙家は興味も持たず一生タバコと無縁のまま過ごした方が幸せだろうか?いや、絶対読んだら面白いんだけどね。喫煙家の生態やタバコの危険性を知ることが却って喫煙のきっかけを生む可能性も無きにしもあらず。

というわけで、喫煙家じゃない人でも面白がれそうなポイントを以下に列挙しよう。喫煙者はなおのこと面白がれ。

・健康や金、社会的地位より「自己決定権や選択の自由」を上に置いていること
・30年前から「広告・マーケティング」は恐ろしかった!
・禁煙の本なのに「タバコ吸いながら読んでね」?
・最善の方法論が最善ではない
・「今日できないことが、どうして明日できる?」先延ばし癖を治そう!

善いものについて語る時の難しさであるが、「いいから読め、読めばわかる」に帰結しがち。んなこと言っても始まらないから以下にそれぞれの項目を解説していこう。

って思ったけど今日は残業多いから無理
おもろかった!そんだけ

本の要約チャンネルとかでもタイパはええねんやろうけど、そんな長い本でも無いし。小気味いい語り口や時代背景までしっかり読めたほうがこの本は面白いと思う。600円。

Twitterと違ってみんなの興味無さそうな話題を存分に語れて、「誰も見てない」「関連語を検索してここにたどり着く=ある程度興味を持ってる人だけが来る」の2項が両立する言論空間は良き。Twitterやめてnoteやろうぜみんな。

よく考えたらこの本紹介するの、
普通は禁煙に成功してからだよな。

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