素人が考える国際政治学の“イズム” 〈第一章 国際政治学は血も涙もないのかⅠ〉
“3つのモデル”と“3つのイメージ”
筆者は学部生の頃、とある国際政治学の講義の期末試験で、どのような文脈の下においてか失念したものの、グレアム・アリソン(1940~、政策決定論・核戦略論)の“3つのモデル”とケネス・ウォルツ(1924~2013、国際政治学)の“3つのイメージ”を同一視するかのような答案を提出した。講義の成績評語は「C(可)」であった。この事柄が直接の原因であるかどうか、今となっては確かめることが難しいが、担当のA教授は、筆者が両者を漫然と混同したことを