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NFBTブリーフセラピスト・ベーシックを取得。私がSFBT(解決志向ブリーフセラピー)を学びたいと思った理由

私がSFBT(解決志向ブリーフセラピー)を学びたいと思ったのは、せっかく入社しても辞めていく方が後を絶たない実態をなんとか改善したいという思いがあったからです。

人事に異動した2013年当時、それまで誰もやっていなかった退職者面談を始めました。退職者の一人ひとりと面談をして決断されるまでの経緯や背景をお聞きするなかで多くの方は人間関係や将来不安等の悩みを抱えながらも誰にも相談できないまま辞める選択をされていたことを知りました。

離職率を下げたいという思いはなく単純に当社に入ってから元気をなくしたのであれば、当社を出る際も元気になってから離れていくのが自然ではないかと考えて個人に対する働きかけとして傾聴を越える傾聴を意識して来談者中心療法法をベースにした面談を行ってきました。が、ただ”受容と共感、自分の中にある答えに気づいて頂く”だけでは、”問題把握、具体的展開”に発展しない、という課題を感じ「私の面談は相手の利益に本当につながっているのだろうか」と常々感じていました。

悶々とする中、医療の側面からもなにかできないかという思いで、公認心理師を取得し苦し紛れにCBTやACT等も学んではみましたが”正す・治す”という発想に違和感がありました。


そういったなかでブリーフセラピーに出会い、大きな可能性を感じました。

いまここで起こっていることを大事にする点、IPの持っているリソースや出来事も含めすべてを活用するユーティライゼーションの考え方や、相手のことは何もしらないから相手をわかろうとする無知の姿勢、真剣ではあるけれども深刻になりすぎないようユーモアも大切にするところ、治療者が患者を診る視点ではなくフラットで対等な関係を越えさらにワンポディションダウンで臨む姿勢も”なおそうとするなわかろうとせよ”という言葉を大事に相手に向き合ってきた私にしっくり来ました。

悲しいことに心身の不調で休職される方は年々増えてきています。復職して職場に戻ってもご自身も職場も何も変わっていないため大半は再休職や離職されていく状況にも大きくは改善できていません。

ブリーフセラピーでの学びを活かし、個人に対しても、環境に対しても、もっと働きかけ実践につなげていきたいと思っています。

ブリーフセラピスト・ベーシックを取得することになり、公認心理師、キャリアコンサルティング技能士2級、第一種衛生管理者等の国家資格保持者として、法的義務(信用失墜行為禁止、秘密保持義務)を遵守することや、産業・福祉・医療・教育等の他領域の多職種の方との連携、資質向上に向けた自己研鑽にも継続的に取り組んでいこうと改めて感じました。

多重関係の禁止や実施内容については、相手にも理解頂くことが難しい場面もあるかと思いますが、ブリーフセラピーの実施に際しては初回のインテーク面接の段階からインフォームド・コンセントとして相手にととってわかり易い言葉で説明し質疑応答を繰り返ししっかりとご理解いただいたことを確認したうえで同意いただくようにしています。

また、カウンセラーとしてセラピストとして、常に自己一致しておくこと、過度な自己開示は避けることについては、相手との距離が親しくなってくると緩みがちになる部分ですので、改めて心に刻んで注意しておきたいと感じました。仲間内での小規模な勉強会は不定期で継続的に実施していますが、きちんとした事例検討会の経験はないためNFBTでの事例検討会へも積極的に参加したいと思っています。

「自分のことも相手のことも決めつけない。自分も相手もわからない存在であることをお互いがわかっていれば新しい関係性、新しいストーリーを語り直せる。そこには未来がある。」「決めつけられても動じること無く平常心を持って自分に正直に生きること、その支援ができればもっと幸せになる。」「他人から決めつけられて自分で決めつけてくじけそうな人の”より良く”を支援する。」という思いをもって社内外で活動しています。

ブリーフセラピーの学びを実践に活かすべく以下の活動で実践したいと考えています。

・キャリアに関わる不安、悩みに対する個別面談を実施。年代別の課題に対して、キャリアデザイン勉強会を内製で実施。心理的成長を促進する内省や業務的成長につながる行動計画の機会を提供し、従業員の自律的キャリア形成を心理的側面からの支援を実施。また、管理職向けにはメンバ育成のための研修の企画、実施。

・メンタルヘルスの維持と向上に向けた啓蒙活動(ストレスチェックの実施および経営層への報告、事後施策の企画・実施・運営、個別面談、関係部署との調整、セルフケア・ラインケア研修の実施)。

・若手入職者に対する全員面談および、面談結果から見えた育成課題について、管理監督者とOJTリーダ(職場の若手育成担当者)へ共有し、精神的支援、内省的支援、業務的支援の役割分担の必要性の意識醸成と育成施策の実施

・休職者の定期フォロー、産業医、保健師の意見を伺いながら心理的援助を実施。

・復職に向けた本人へのとらえ直し、再発予防に向けた教育、管理職への現場の受入れ指導や職場環境調整の要請、職場復帰プログラムの策定、復帰後の定期的継続的な支援を実施。

以上、NFBTブリーフセラピスト・ベーシックを取得したときの想いを忘れないよう書きとめ。

※※※その後の追記です。※※※
そして、ご縁あって自分が研修講師として、
講座を担当させて頂くことになりました。

講座名は、
『解決志向キャリアコンサルティング技能講習』
です。

厚生労働省認定のキャリアコンサルタント更新技能講習(8時間)でもありますので、更新講習をお探しの方は、ぜひ一度下記から詳細を見てください。

基礎編
https://www.yagisemi.com/cc-1st

応用編
https://www.yagisemi.com/cc-2nd

コースは基礎編と応用編の2種類。
年内は3回開催します。

基礎編は、2日程、11/10(日)、12/1(日)
応用編は、12/21(土)の1日程となります。

場所は横浜市内の会議室でリアル対面開催です。

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