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ガチ産業医誕生秘話
ニーズはなくともつらつらと
そんなニーズはないと思いますが、ガチ産業医のネーミングについて、たまに聞かれることがあるのでつらつらと書きます。
話の始まり
背景①
2017-2018年頃でしょうか、当時は、「プロ産業医」とか、「プロフェッショナル産業医」とか、「S級産業医」とか、「できる産業医」とか、「スーパー産業医」とか、「カリスマ産業医」とか、「50社の企業を担当している産業医」とか、「1万人と面談した産業医」などなど、色んな産業医さんが世に出回り始めた時期でした。そんなことをいちいち気にしていた人も少ないのでしょうが、産業医の専門医を取得して、産業医としてのアイデンティティに目覚め始めていた自分としては、この辺りのネーミングについては色々と思うところがあったんですよね。
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当時は、専門医を取った直度だったからこそ、取ってない人に対する思いや、僻み嫉み羨みもあったりなかったりしていましたね。専門医取ってないのにプロとか名乗んじゃねぇ!みたいな。
背景②
2018年に、こんな本が出ました。
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最近ではこんなネット記事も出ましたね。有料で見れないかもしれませんが、書いてあることはなんとなく題名だけでも分かるかと思います。
そして確かに、世の中には名ばかり産業医が多いんですよね。しょうがないと言えばしょうがないんですが。これにも、当時の私は腹立ててましたね。ふざけんなよ、ちゃんとやれよ!って笑 私のエネルギーは憤りからうまれているんでしょうね。
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背景③
それに加えて、当時はブラック産業医というものも出てきていたので、「ブラック産業医」ってなんだよ、ふざけんなよ一緒にすんなよ、俺らは経営者の犬じゃねんだよ、ということも思っていました。なんか青いですよね。
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道場破り的なことも
専門医をとったことで、専門職として覚悟も決まっていましたし、自我も芽生え始めてきていましたので、自分こそが!みたいな熱量バリバリの感情もあったりしたんですよね。有象無象の産業医研修会に道場破り気分で出かけてみたこともありました。こちとら専門医持っとるんぞ、くらいのノリでしたね、もうほんとになんか若いっすね笑
産業医は情報発信しなければ!!
私は地元である某地方に戻って産業医をしていたのですが、そこでは産業医のことを知らない人だらけでした(多分、未だに認知度は低いと思いますが)。当時、産業医とはなんぞやって何度説明したか分かりません。それに辟易していた自分は、もっと産業医を認知してもらわなきゃいかんのではないか、もっと世間に情報発信するぞ、認知されなければ救えない命がある!という気持ちがどんどん出てきていました。そして、とあるご縁もあってYahoo!ニュースに産業医の記事を取り上げてもらうことになり、仲良い産業医たちで集まってネット記事を書くことになりました。その時に、じゃあ自分たちの呼称をどうするか、という話し合いが持たれまして、メンバー内でけっこうな議論を行い、自分たちがプロも名乗っていいのか、専門家ってなんなのか、専門医って世間的に通じるのか、みたいなことを話したんですよね。そこでネタ的に出てきたのが、「ガチ産業医集団」とか、「ガチ産業医チーム」というものでした。うちらは実力はまだまだかもしれないけど、産業医学にガチ(本気・真剣)に向き合ってるよね、みたいなことでした。結局その名称はふざけすぎてるってことで流れたんですが、まあ当時の話合いの中で出てきたのがガチ産業医という言葉でした。メンバーの1人のKBS先生は、当時「リアルガチ産業医」って言ってたような気がします笑 なお、最終的にどんな名称になったかはググってみてください。未だにyahoo!ニュースに記事が残っていますよ笑
Twitterでガチ産業医に改名
当時生まれたこのネーミングは、そのまま使わなくなったのですが、時は流れて数年後、なんとか情報発信したい!という気持ちでTwitterを始めまして、、、当初は「たたかうさんぎょういがくん」というアカウント名でTwitterをやっていたんですよね(なので、ユーザー名は@fightingSANGYOIで、当時は「たたかう先生」って呼ばれたりしていました笑)。しかし、たたかう産業医!と名乗っている方がいたのと(参照)、名前が入ってて垢バレが怖かったので(お察し)、なんとなく長くて呼びにくいのと、まあもろもろありまして、もう少しキャッチーなネーミングにしようと思い、前述の昔のことを思い出して、「ガチ産業医」に変更したのです。
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改めて、この言葉の意味するところは、
心意気としてのガチ
プロ産業医とプロフェッショナル産業医とか、S級A級産業医もなんかちゃうなー、そもそもレベルをどうやって評価するねん、そうだ、心意気なら別にいいんじゃない?ガチ(本気)でやっているということにしよう、そういうことです。能力ではなく、心意気です。私の産業医能力はポンコツです。
片手間産業医との対比
名ばかり産業医さんや、片手間産業医さん、学会に入ってないのに産業医が専門とかホームページに書いてある医者、メンタルは対応できません、化学物質は専門外ですって言ってる産業医との対比で、こっちはちゃんと産業医学をやってるんだぞ!労働者の健康問題から逃げないんだぞ!って気持ちでした。こちとら産業医大を卒業してますからね、産業医大を卒業して産業医やってるのに産業医学から逃げるわけにいきませんもんね。気概であり矜持であり、といった感じです。
ブラック産業医との対比
産業医が社会からブラック扱いされてどうするんや!悪貨が良貨を駆逐するように、社会から産業医が悪徳医者とみなされないようにしたい!って想いがありました。ブラック産業医を駆逐したい、そんなこと考えてました。でも、ホワイト産業医というのも意味が分からないですしね。なので、ガチで産業医学に向き合っていて、ブラックじゃないよ、というアピールの意味もありました。
という感じです。
ガチ産業医とは、ハイレベルな産業医といった能力を示すものではなく、ガチで向き合うというスタンスを示すものです。
— ガチ産業医 (@fightingSANGYOI) May 24, 2023
誰でもガチ産業医になれます。産業医レベルではなく。心意気次第です。
さて、みなさんもガチ産業医になりませんか?
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おまけ
アイコンのトラは、少しずつ変わっています。今が3代目です。1代目は後輩のお医者さんに、2代目はTwitterにいる絵師さんに描いてもらい、3代目はAI画像作成でできています。そして、実は「たいがー君」という名前もあるんです。たたかう産業医なので、たたかうと言えばボクシンググローブか、という意味不明な発想です。「たたかうさんぎょういがくん」とか「たいがー君」とか、名前を入れ込むのが好きなんですよね。そして、補足ですが、なぜトラかと言えば、私が寅年だからです。安易ですいません笑
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おわり。