『できる産業医』とはなんなのか 〜その1〜
『できる産業医』ってなんですか?
という質問は、本当に本当に多くの人から受けます。
この質問に対しては、これまでは明言を避け、ふわっと回答してきたのですが、とは言っても、ほどほどには『できる産業医』像というのは共通項として示せると考えています。産業医を目指す人にとって、『できる産業医』がある程度分かっていた方が具体的にどうすればいいかわかるでしょうし、そのモチベーションも維持しやすいと思います。
そこで、この記事では『できる産業医』とはなにか、ということについてガチ産業医的な私見を述べたいと思います。
かなり大げさかもしれないのですが、この記事で言及している『できる産業医』の条件を満たすだけで、産業医資格保持者8万人のうちかなりイケてる産業医の部類に入ることができるのではないかと思っています(半分冗談ですが、半分は本気です)。産業医資格を取得したばかりとか、これから本格的に産業医をやろうとしている人にはけっこう参考になると思います(なぜなら多くの産業医が勘違いしていて努力の方向を間違えている気がするからです)。けっこう真面目に、この記事の事項を満たすだけでも、『できる産業医』に仲間入りできると思います。
また、この記事では基本的な『できる産業医』の要件を示していますので、さらに『超できる産業医』の要件は、また別の記事でいつか書きたいと思います。とは言え、『超できる産業医』は企業によっても変わってきますし、産業医側の属人的な能力になってくるので、それを共通の要件として書くのはやや難しいかもしれません。少なくとも、この記事の内容を抑えることができれば、『できる産業医』側には十分になれるんじゃないかと思いますので、ぜひお読みくださいませ
『超できる産業医』についてご興味があれば、こちらの論文もお読みくださいませ。この論文イコールできる産業医ではないものの、参考になると思いますよ。
森晃爾, 永田智久, 梶木繁之, 日野義之, 永田昌子. 企業全体で産業保健を展開するための統括産業医の機能と位置づけ. 産業衛生学雑誌. 2013;55(5):145-153.
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