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行事・暦の俳句 10月(季節を味わう#0080)

世界で一番短い詩、俳句。
2024年度からは毎月第3水曜日の「季節を味わう」で その月の行事や暦をピックアップ、関連する俳句をご紹介します。
さまざまな行事・催し・暦の中から私の好みで選びました。


【時代祭】

時代祭は、葵祭、祇園祭とともに京都三大祭のひとつです。平安遷都1110年を記念して始まり、毎年10月22日に行われている平安神宮の祭典です。平安神宮は京都に遷都した桓武天皇を祭神とする神社で、明治28年に創建されました。
時代祭では、明治維新から平安時代まで、時代をさかのぼる形で歴史上の人物に扮した約2000人が、京都御所から平安神宮までの約4.5kmの都大路を練り歩きます。さながら時代ごとのファッションショーと言えるでしょう。

時代祭華か毛槍投ぐるとき  高浜年尾

時代祭では明治から逆時代順に平安時代までの歴史風俗が再現されます。
トップを切るのは「維新勤王隊列」。鼓笛隊の軽快なリズムで京都御所を出発します。その音楽といい、見た目といい、薩摩藩かなと思います。
続いて「維新志士隊」。
毛槍を投げる場面は、3番目に登場する「徳川城使上洛列」で見られます。
徳川幕府は、朝廷の大切な儀式や年始などの際には必ず城使を上洛させ、皇室に対し礼を尽くしていました。それを再現した「徳川城使上洛列」はまず槍持、傘持、挾箱持といった、いわゆる奴さんが歩み、続いて役職についている人が騎馬や籠で登場します。
毛槍を投げるのは奴さん。黒い毛槍と白い毛槍を持った奴さんが「ヒーサー」の掛け声で槍を放り投げ、うまく受け取ると沿道から拍手が湧き起こる、見栄えのする華やかな場面です。
(2024年10月16日)


「季節を味わう」は大阪府箕面市のラジオ局 みのおエフエムの毎週水曜日午前11:30と午後8:40から放送しています。
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