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新聞とテレビが面白くない理由

タイトルは、岩瀬達哉が上梓した本の題名を、利用しました。

1998年出版ですが、2020年の今だからこそ、読む価値があります。

内容を、かいつまんで説明します。

なお、古いデータが含まれていることを、あらかじめお断りしておきます。

記者クラブという団体、ご存知の方多いでしょう。日本の政官財界に、ネットワークを有する大手メディアの出先機関です。総数は約800。主な役割は、官公庁が配るプレスリリースとレクチャーを優先的に受け取り、それをコピペして、新聞やテレビでニュースとして報道することです。なお、「記者クラブ」は、日本新聞協会加盟の会社であることが、入会の条件とのこと。外国人記者やフリーランス記者の参加は、認めていません。

これでは、日本の新聞とテレビの記者に、まともな取材を期待することはできません。

さて、岩瀬は、東京都庁「記者クラブ」を調査して、実態を報告しています。

それによれば、東京都庁「記者クラブ」は、日本の新聞社及び放送局など22社、85人が所属。東京都第一本庁舎6階フロアの約半分(おおよそ384坪)を占有しています。各社ごとに、記者室があるそうです。記者室には、イスやテーブル、応接セット、電話が提供されています。共有部分には、ファックスとコピー機、テレビやホワイトボードがあって、さらに資料室にロッカー、キッチンとベッドなど、記者活動に必要なものが、東京都庁から提供されています。驚くべきことに、フロアの賃借料や物品のレンタル料を、新聞社と放送局は払っていません。都税から支出されているとのことです。また、フロアの占有部分を家賃として換算すると、当時年間1億円を軽くオーバーしていたそうです。

現在の庁舎案内図を確認しましたが、6階に記者クラブがあります。

今回再読して、またあきれました。

結論としては、権力側が情報を隠蔽したり、操作することを、日本の新聞とテレビは、調査する能力はないということです。むしろ、積極的に、情報を歪曲することに加担していると思います。

その点では、戦前の日本や現代の北朝鮮・中国と同じです。

日本がどうしてこんなことになってしまったのか、理由の一端がうかがえます。




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