知られざる一兆円超企業! 太陽光発電まである「オリックス」あの素材で世界シェア1位「三菱ケミカル」に自動駐車技術がすごい「アイシン精機」
"読むがっちりマンデー!!”ということで、番組の‟書き起こし”をすぐにお届け。前日に放送した最新の儲かりアイデアや戦略を、ビジネスに活かしてもらえるとうれしいです!
今回のがっちりマンデーは…「あなたの知らない1兆円企業」
日本で売上げ1兆円超えの会社を調べてみると…
上場してる会社だけで、その数159社!
トヨタや、三井物産、ソフトバンク、などなど、
やはり超有名企業ばかり…。
と、思いきや、よく見てみると、
売上げ1兆円超えなのに、聞いたことがない、
何をやってるかよくわからない会社も、結構ある。
知らないのに1兆円ということは、
きっとすごいことをやって儲けてるに違いない!
調べてみたら、確かに、すごかった!
売上げ、なんと4兆円越え!
「アイシン精機」という会社が、
駐車場を変えるすごい技術を開発していた!
売上げ2兆円越えの「オリックス」!
プロ野球のチームは知ってても、
何で儲けてる会社か良く分からない。
実は、意外なアレで国内トップシェア!?
今回は、売上げ1兆円超えの会社の実力を
徹底解明します!
※以下、3/15に放送した内容の書き起こしです。
飛行機のリースから太陽光発電まで!超幅広い事業で儲ける「オリックス」!
あなたの知らない1兆円企業!
まずは…
「オリックス」
オリックスといえば、プロ野球のチームが有名で、
最近では、イチローさんが出ている
「やる気マックス、オリックス」というCMもチラチラ見ますけど…
何で儲けている会社か、と言われると、
いまいちよく分からない。
そこのところを教えてもらうべく…
浜松町にある本社へ。
広報部の金岡優佳さんに話を伺いました。
スタッフ:売上げはいくらですか?
金岡さん:売上は2兆4348億円です
スタッフ:2兆!?
売上げは、右肩上がりで2兆4300億!
何をやって、そんなに儲けてるんでしょうか?
金岡さん:たくさんいろんなことをやっています。例えば、銀行とか生命保険とかオフィス・商業ビルの開発、ホテル・旅館の運営など、変わったところでは水族館の運営もやっています。あと、野菜の栽培、球団も運営しています。
とにかく、いろいろやってるっぽいオリックスさんですが、
実は創業の時からずっと儲かりの柱となっているものが、
空港にあるという。
広報の角谷雅司さんに案内してもらうと…
角谷さん:あちらです。
スタッフ:飛行機を作ってらっしゃるんですか?
角谷さん:いえ、飛行機をリースをしています。
そう、飛行機のリース。
リース、というのは、レンタルよりも長く、
年単位で、長期でものを貸す、というお仕事で、
オリックスはこのリース業から始まった会社なんです。
現在、飛行機だけで、世界34ヶ国、70社の航空会社へと、
リースしまくっています!
角谷さん:飛行機の他にも船だったり、工事現場で使われる建設機械、
企業で使う営業車などの車両もリースしておりまして、
リースしてる車両は日本のタクシーの数よりも多いんです
他にもパソコンや…
ロボット、飲食店にある大型冷凍庫まで、なんでもリースしていてるんです!
でも飛行機のリースは、どうやって儲けるんでしょうか!?
角谷さん:中型機の新しい飛行機で約50億円するんですが、最初のエアラインに8年間でリースしまして、例えば約30億円リース料として頂いて、その後、また次のエアライン、またその次のエアラインという形でリースを繰り返していきます。
航空会社にとっては、何十億円もする飛行機を、
自前で何機も買うのは結構、大変。
しかも、路線が減ったりして、飛行機が余っても困るから、
全部持ってるより、ある程度借りる方が効率的というわけ。
オリックスは例えば、
新型の飛行機を8年30億で貸し、契約が終わったら、
今度は、別の航空会社に6年 20億で貸す。
この「飛行機リース」の世界、
いかに期間を空けずに次に貸すか、そこがパズルのような腕の見せどころ。
スタッフ:次の航空会社まで、一年くらい空くのはしょうがない?
角谷さん:いえいえ、全く空かないです。空いても数日、1日開けないようにリースしています。
そして、最終的には…
角谷さん:実は20年~25年以上、飛行機は使用できるものでして、
最後は25年経った後でも、バラバラにして、エンジンだけ、スペアエンジンとして売却したりとか、長く貸して、最後は売って、リース会社は収益を上げています。
でも、ここでふと気になるのが、お金のこと。
オリックスがこれまでリースしてきた飛行機はおよそ200機。
1機50億円で計算すると、1兆円。
そんな大金、どうやって用意したんですか?
角谷さん:創業の年を除いてそれ以来55年ずっと黒字経営を続けていますので、資金調達することができます。
スタッフ:資金調達ってどこからですか?
角谷さん:銀行からお借りしたり、社債を発行したりです。
確実に稼げるから、
お金もきっちり集められる、というのがオリックスの強み。
その大きなものをドーンと買う資金力と目利きのノウハウを生かして、
不動産ビジネスにも進出。
さらに今、ぐいぐい伸びてる儲かりの原石があるとのことで、
兵庫県小野市に!
事業開発の中山学さんに話を伺いました。
中山さん:こちらです。太陽光発電です。不動産業で培った土地を生かすノウハウを使って太陽光発電をやっています。
そう、オリックスが今、力を入れている新たな事業が「太陽光発電」
しかも、その発電所の規模が半端ないということで、
ドローンを飛ばしてみると…
スタッフ:すごい!めちゃくちゃ大きいですね、
中山さん:東京ドームでいうと5個分です。太陽光発電量でオリックスは国内トップクラスです。
実はオリックス、こんな大規模な発電所を
全国に116箇所も作ったんです!
その広さ、東京ドーム300個分!
30万世帯分、これは数でいうと、福井県の全世帯を賄える
電気の量なんだとか。
オリックスは、不動産業のノウハウを生かし…
ゴルフ場の跡地や…
飛行場やサーキット場の隣など、
割安な広い土地をうまく有効活用しているんです!
中山さん:ちなみに、ドローンもオリックスレンタルしてます。
またドローンのパイロットもレンタルしてます。レンタル自動操縦士です。
本当に、なんでもやってるんですね!
オリックスは幅広い事業展開でがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:最初はスーパーのレジを貸してたんですよ。そこから積み重ねて、飛行機までになってるんです。
素材メーカーの「三菱ケミカル」!あの素材で世界シェア1位!
続いて、やってきたのは…
東京大手町にある
「三菱ケミカルホールディングス」という会社。
“三菱”という名前は、すごい有名ですけど、
“ケミカル”というのは、何をやってるかよく分からない…
果たして、売上はどのくらいなのでしょうか?
広報部の卜部紀彦さんに話を伺いしました。
卜部さん:売上は2兆6617億円です。
売上2兆6000億円!
何をやって儲けているんですか?
卜部さん:ケミカルというのは化学という意味でありまして、色んな便利な「素材」を提供している、総合化学メーカーです。
スタッフ:ここにあるもの全部作ってるんですか?
卜部さん:ここにあるものの「素材」を作っております。
三菱ケミカルは、
化学で便利な素材をたくさん作っているメーカー。
卜部さん:例えばこちら炭素繊維と言います。鉄の4分の1の軽さで強度は10倍。最近は自動車に徐々に使われています。
鉄よりも丈夫で軽いという炭素繊維、
実際、持ち上げてみると…
スタッフ:鉄だったら相当重いですもんね…
スタッフ:めちゃくちゃ軽いですね、こんな軽いんですか。
車に炭素繊維を使えば、軽量化できるので、燃費がよくなるんです!
三菱ケミカルは、この炭素繊維が世界シェア2位!
600億円も売り上げているんです!
スタッフ:高いんじゃないですか、炭素繊維の方が鉄より
卜部さん:鉄より若干お高くはなっております。
さらに最近は、ちょっと変わったこんな新素材も作っちゃいました!
卜部さん:こちらモスマイトとという反射しないフィルムです。ガラスやアクリル板は光を反射してしまうんですけど、そこにモスマイトというフィルムを貼ることで反射せずに見やすくなります。
ということで、加藤さんの写真の前にアクリル板を置いて実験。
外から覗いてみると…
スタッフ:めちゃくちゃ反射しますよね
カメラマンが反射して、加藤さんの写真が見にくい…。
しかし、透明で薄いモスマイトをアクリル板の両面に貼ると…
スタッフ:おぉー、全然反射しないですね
見比べてみると、その差は歴然。
実はモスマイトの表面には、超小さい突起が無数にあります。
これは、蛾の眼と同じ形で、蛾の眼が、光を反射しないことを
ヒントにして、作ったんだそう!
卜部さん:これは例えば美術館だったり、博物館、カーナビなどにも使われ始めています。
そんな便利な新素材をたくさん作っている三菱ケミカルですが、
世界でダントツ1位、3000億円の売上を誇る儲かり素材が、
富山県の工場に!
MMA企画部の遠藤さんに話を伺いました。
遠藤さん:こちらです。アクリル樹脂です
スタッフ:アクリル樹脂?
遠藤さん:プラスチックの一種で、プラスチックの女王” と呼ばれているんです。
アクリル樹脂といえば、透明性が高くて、頑丈ということで、
お店の看板や水族館の水槽など、
ガラスの代わりに引っ張りだこ!
三菱ケミカルが作っているのは…
アクリル樹脂を作るのに欠かせない原料「MMAモノマー」
なんと、これの世界シェアが40%!
その秘密が・・・
遠藤さん:MMAはこれまで、ACH法と、C4法という代表的な2つの製造方法がありました。三菱ケミカルでは第3の製造方法というべき「新エチレン法」を生み出したんです。
スタッフ:他社ではできない?
遠藤さん:そうですね。三菱ケミカルだけの技術ですね。
これまでMMAポリマーは
2つの製造方法しかなかったけど
三菱ケミカルは、シンプルに安く作れる
独自の製法を編み出したんです!
だから、世界一位なんですね、
そして今、三菱ケミカルは国のプロジェクトに参加し
すごい研究を行っているということで、
開発現場へ。
インオルガニックマテリアルラボラトリーの堤内出さんに話を伺いしました。
堤内さん:人工光合成の研究をしております。
これは電気を使わずに光のエネルギーだけで水を分解して水素と酸素を作っています。
光合成というと、植物が太陽光で、
二酸化炭素と水から、デンプンと酸素を作る仕組みですが…
これを機械でやっちゃおうっていうのが、人工光合成。
まず、こちらの装置。
水の中のこの素材に、太陽の光があたることで 、
電気を流していないのに、水が、水素と酸素にブクブクと分解。
そして、分解した水素を…
堤内さん:水素と二酸化炭素を反応させて、メタノールを作るための設備になります。
スタッフ:先ほど出てきた水素を、CO2は?
堤内さん:例えば工場の排ガス等ですね、そういったものから集めてきて。
今まではCO2を排出しながらプラスチックを作っていましたけど、こちらの技術を使えばCO2を吸収しながら、プラスチックの原料を作ることができます。
先ほどの装置で分解した水素と、
工場から大量に排出される二酸化炭素を、
この機械に入れれば、メタノールという物質ができる。
厄介者の二酸化炭素を減らして、
ガソリン代わりの燃料にもなるメタノールができれば、
まさに一石二鳥。
環境にもやさしくて、とんでもなく儲かりそう!
三菱ケミカルは最先端の技術でがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:実用化したら、地球温暖化を解決する技術になるんですよね。なぜ、あんなに技術力が高いかと言うと三菱ケミカルは毎年1300億円以上の研究開発費を出し続けてるんですよね。
加藤さん:研究開発費が途絶えたら次の新しいものができなくなってしまいますもんね。
自動運転技術がスゴい! 自動車部品メーカー「アイシン精機」
続いてやってきたのは…
愛知県刈谷市にある
「アイシン精機」という会社。
売上げはいくらくらいなのでしょうか?
広報の山越春佳さんに伺いました。
山越さん:売上げは、グループ全体で、4兆431億です。
アイシン精機の年間売上げは、なんと驚異の4兆円超え!
しかも、10年前はおよそ2兆円だったのが、
10年で2倍!伸びまくっているんです!
何をやってそんなに儲けているのでしょうか!?
山越さん:こちらです。電動ウォーターポンプです。
アイシンは自動車部品を作っている会社です。
そう、アイシンは、
車の部品を作っている会社で…
山越さん:とにかく、たくさんの部品数を作っていまして
こちらは全てアイシングループで作っております。
スタッフ:ほぼ、ほぼ車が出来上がってる感じ…
山越さん:自動車の部品は約3万点で、アイシングループでは1万から1万5000点の部品を作ってます。
エンジンなどの大きなものから、小さなセンサーまで、
自動車部品の半分近くは、アイシンが作ってるんです。
なかでも、特にがっちりなのが…
山越さん:主力としましては、トランスミッションです。
スタッフ:トランスミッション?
トランスミッションは、エンジンからの動力を
タイヤに伝える、自動車の核となる部品!
アイシン精機は、このオートマチック トランスミッションが世界シェア1位!
さらに、こちらのパワースライドドアは、
世界で6割のシェア、ダントツの1位!
そして、サンルーフは、国内シェア1位!
そんなトップシェアの部品をたくさん作っているアイシン精機、
その工場を西部沙耶花さんに案内してもらいました。
スタッフ:これは何を作ってるんですか?
西部さん:トランスミッションの脳みそに当たる部分を作ってる工程になります。
スタッフ:女性が多くないですか?
西部さん:そうですね、小さい部品、1cmとかすごく小さい部品が多いので、やはり女性の手の方が器用に組み立てが可能なので女性がたくさん活躍しています。
小さい部品を扱う細かい作業が多いから
女性が多いんですね!
さて、アイシンが
今、開発しているものがあるというので見せてもらうことに!
山本陽香さんに話を伺いました。
スタッフ:これは何ですか?
山本さん:こちらは、自動でバレー駐車をしてくれるシステムなんです
スタッフ:あんまり聞いたことないですけど…
山本さん:ホテルなどで車を預けると係りの人が駐車場まで止めに行ってくれるシステムってありますよね。それを自動でやってくれるんです。
では、その実力、見せてもらいましょう!
山本さん:行きますね。
スマホで操作すると…
人が乗ってない車が自動で発進。
そして、器用に左折して…
迷うことなく駐車スペースを見つけ、見事に駐車!
スタッフ:すごいですね
山本さん:まっすぐ止まりました。
実はこれ、スマホで駐車を指示すると、
管理センターがどこに駐車していいか、を車に送信!
この情報をもとに、センサーで周囲の安全を確認しながら移動、
そして、車に搭載されたカメラで駐車位置を特定、
全部、自動で駐車してくれるすごい仕組み。
このカメラやセンサー、通信システムまですべて、
アイシンが作ってるんです。
もはや、部品メーカーじゃない!
そしてこの自動駐車システム。
人が駐める時間を省ける以外にもこんなメリットが!
山本さん:自動で駐車しますので、狭くすることができます。
人が降りる必要性がなくなります。駐車枠今だと現状、約2.5mから3mの幅が必要なんですけど、それを狭くすることができるというメリットがあります。
人が乗り降りするスペースがいらないから、幅を詰めて駐車できるんです!
100台の駐車場に120台が駐められるようになるというから、すごい!
アイシンは新しい自動車の技術でがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:凄い時代きそうだね。地下駐車ってすごく探したりするじゃないですか。そういうのも解消されたりすんですか?
山本さん:そうですね。立体駐車場では実証実験をしていて、まもなくできるようになるのではと思います。
加藤さん:これ便利だな。
(おわり)
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