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「儲かる冷やしビジネス!」最新の冷凍技術を徹底取材!具材のゴロッと感を出す冷凍シュウマイのヒミツはアレの薄さ!冷凍しても握りたてのように美味しいお寿司!ヒミツはシャリのレシピ!

今回のがっちりマンデーは、
「儲かる冷やしビジネス!」
 
「冷やし」というと、
ついつい「夏」と思いがちですが、
実は年中、冷やし業界はアツい!

進化を続ける冷凍食品!
冷やすもの、冷やす道具、冷やす技、
その全てが日進月歩で儲かっている!

そこで今回は、食欲の秋こそ注目!
冷やしビジネスの最前線を追いかけます!

ひんやり冷やすビジネスの
すごい技術が続々登場します!

※以下、11月21日放送の書き起こしです。

冷凍ギョーザより冷凍シュウマイが熱い!?具材のゴロッと感を出すヒミツはアレの薄さにあった!

まず最初に、儲かる冷やしビジネスがあるという事で訪れたのは…

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「味の素冷凍食品」

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味の素冷凍食品と言えば、家庭用冷凍食品のトップメーカー!数多くのヒット冷食を世に送り出していますが、今、とある「意外な冷凍食品」が、グイグイきているらしい。一体、何が今キテいるのでしょうか?担当の朴泰洪さんに話を伺いました。

朴さん:シュウマイです!

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そう、シュウマイ!

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これまで、儲かり冷凍食品の世界で話題になるのは、どちらかといえば、「餃子」のほう。水なしで簡単に作れる、とか、プロのような羽根付きが誰にでも作れる、とか、いろんなメーカーが次々と工夫を凝らした新作餃子を販売!

味の素冷凍食品も、冷凍餃子のジャンルでは、売上げナンバーワン!なのですが…なぜかここにきて、シュウマイらしい…?

朴さん:前年比で122%という売上げで推移しています。ジワジワと来ています。

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朴さんによれば、実は4年前から、冷凍シュウマイが、じわりと餃子を追い上げ始めたらしい。そんなシュウマイが売れるきっかけとなったのが…

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味の素冷凍食品の「ザ☆シュウマイ!」

これから期待できるシュウマイの逆襲ですが、シュウマイ担当歴3年の朴さんには、餃子へのいろんな想いが…

スタッフ:ギョーザ部門はだいたい、何人くらいでやってらっしゃるんですか? 
朴さん:ギョーザ部門は、2人、シュウマイは1人です。シュウマイにはシュウマイの良さがある。これがジワジワ皆さんに、浸透してきているんじゃないかなと思います。

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実は、味の素冷凍食品の「冷凍ギョーザ」と、「冷凍シューマイ」は、発売開始が同じ。

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最初は「冷凍シューマイ」が売れていましたが、2003年に、「冷凍ギョーザ」がぐいんと、シュウマイを追い抜きました!

このまま餃子に負けるわけには行かない!こうして、シュウマイの復権をかけて開発されたのが…

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「ザ☆シュウマイ」だったんです。では、今までと何が違うのでしょうか?最大の特徴は…中の具材の「ゴロっと感」!

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これまで冷凍シュウマイの中身といえば、歯ごたえのない魚のすり身がメインだったのを、「ザ☆シュウマイ」は、豚肉・干しシイタケ・タケノコがゴロっと入って、食べた時の味わいも、食感も、まるで違う!
  
でも、このゴロっと感を出すのがすごく難しいらしい…という事で、そのゴロっと感のヒミツを探るべく…

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群馬県の工場へ!

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中では、大量のシュウマイが蒸された後…

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大型冷凍庫で…

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どんどんどんどん冷凍されています!

関東工場の丸尾安史さんに話を聞きました。

丸尾さん:「ザ☆シュウマイ」につきましては、1日3000ケース以上作っております。非常に忙しい状況です。
 
そんな「ザ☆シュウマイ」を大量に作る工場で、あのゴロっと感に欠かせない、地道な作業がありました。それが…

丸尾さん:ゴロっと感を出すために、タケノコの大きいものを選別を行っております。

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なんとシュウマイに入れるタケノコを手で選別する作業!

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小さいものや、端の部分は手で取り除くんです。そして、冷凍シュウマイづくりには、もうひとつ、大事なポイントが。それが…

朴さん:ゴロっとジューシーな中具というところが、こだわりのポイントにはなるんですけど、実は「皮」がポイントになります。

そう、皮を作る事!

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中身の具材の歯ごたえを出すために、薄い皮を作るんです。

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皮の厚みは、餃子のおよそ半分。

そして、この皮を作った後に、シュウマイ作り、最大のポイントが…
それが…「皮で具材を包む作業!」

ゴロっとした具材を、薄い皮で、破れないように機械で包んでいくらしい。
早速、その様子を…と思ったところで…

丸尾さん:言えないです。

包みの工程はまさかの撮影NG。シュウマイ工場の包みの機械はトップシークレット!でも、簡単に引き下がれない!ということで、スタッフ、10分以上現場で交渉の末…

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機械そのものにモザイクをかけ、スタッフが現場で見たものを声でレポートするのならOKという事で、特別に許可を頂きました!

すると…

スタッフ:なんか動いてますね?注射のピストンみたいに。
丸尾さん:こちらは、シュウマイの皮に、中具を打ち込んでいるトコです。
スタッフ:スゴいスピードですね。
丸尾さん:そうですね。キレイに包み込む高さが重要です。破けない高さにしています。
スタッフ:なんか、ヒダヒダに皮がなっている…
丸尾さん:そういうことですね。

ディレクターによると…

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機械には、長い1本のシュウマイの皮が山型にセットされ…

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山の部分で、刃物で皮をスパッとカット!

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そのラインの先に鉄製のパイプと棒のセットが、合計3本が上下に動いていて、

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皮の、谷になった部分に外側のパイプが入り、中の棒で具材を載せていたらしい。

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ポイントはパイプが降りた時の深さ!具材を押し込んで、シュウマイの形にするため、

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強すぎると皮が破れてしまうのでダメ。弱すぎると、シュウマイの形にならない。ギリギリの強さで押す、絶妙な力加減を機械がやっているんです!包みの工程を終えたばかりのシュウマイが…

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こちら!
破れず、薄い皮が丁寧に具材を包んでいます!お見事!

味の素冷凍食品は、シュウマイで、がっちり!

月150万円以上、売上げる今までありそうでなかった冷凍自動販売機!

儲かる冷やしビジネス、続いては…
東京都台東区の「サンデン・リテールシステム」という会社。

一体、どんな冷やしビジネスをやっているのでしょうか?コールドチェーン事業部の瀧口琢弥さんに話を伺いました。

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瀧口さん:こちら、「どひえもん」です。

ん?どひえもん…?

瀧口さん:冷凍食品などが売れる自動販売機になります。

そう、サンデン・リテールシステムの冷やしビジネスが、冷凍食品の自動販売機の…「どひ冷えもん」
これが今、とにかく売れているそうで…

瀧口さん:上半期で1000台、発注頂いています。がっちり!です!

なんと、1台数百万円するマシンが、半年で1000台以上売れているというからスゴい!メインの売り先は、全国の飲食店。

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東京築地では…

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イクラを売る「ど冷えもん」があったり…

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仙台では、牛タン専門店が、冷凍牛タンを売っていたり…

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さらに、あの長崎ちゃんぽんリンガーハットも、「ど冷えもん」で、冷凍餃子やちゃんぽんを販売中! そして、北海道小樽市では、加藤浩次のあの大好物が…

瀧口さん:若鳥の半身揚げで人気の、なると屋さんにも、100以上。

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若鳥の半見揚げのお店の前に「ど冷えもん」

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なると屋さんは、小樽市を中心に、なんと100台以上導入中!

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そして千葉県船橋市には、こんな「ど冷えもん」も…やまとダイニングの岸義宣さんに話を伺いました。

岸さん:月で大体、150~200万円売れてます。

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メンチカツなどを売る「ど冷えもん」が、売上げ、ひと月150万円以上というからスゴイ!

岸さん:ど冷えもんだと人件費がかからないですし、24時間働いて頂いているので、大活躍です!

でも、なぜ今これほどまでに、「ど冷えもん」が人気なのか。それは…

岸さん:飲食店は、時短営業を強いられていますので、お客さんが減りましたし、売上げも減りました。

そう、コロナ禍において、人と接触せずに売れる、買える。という事で、お店にとってもお客にとってもうれしい。ところがこれまで、冷凍自販機といえば、アイスクリームなど、コンパクトなものを売るタイプしかなかった。

一方、「ど冷えもん」が売るのは、ビッグサイズの冷凍食品。この、ありそうでなかったタイプが全国のお店に引っ張りだこなんです。では、なぜ、大きな冷凍食品が売れる自動販売機が作れたのでしょうか?そのヒミツは、内部の仕組みにあるということで、群馬県にある製造工場へ行ってみる事に!

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その中はというと…

木村さん:東西でいくと、1kmあって、南北で1.5kmあります。

超広い!

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工場のある敷地は、なんと、東京ドーム15個分!

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お見せする事はできませんが、街でよく見る、赤や、紺や、白など大手飲料メーカーのあの自販機を、一手に作っています!

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そんな広い工場の一角で作っていました「ど冷えもん」
一体どのへんがスゴいのでしょうか?「ど冷えもん」で150万円以上売り上げる、焼肉やまとの岸さんによると…

岸さん:しっかりと冷やす機能が無いといけませんので、キンキンにカチコチに冷やしてもらってます。

そう、冷凍食品を入れる自動販売機は、絶対に中で溶けちゃダメ。では、どうやっているのでしょうか?コールドチェーン事業部の木村誠さんに話を伺いました。

木村さん:真空断熱材を至る所に配置することによって、熱の侵入を防いでいます。

そう、「ど冷えもん」の内部には…

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6面全てに3層構造の断熱材が張り巡らせていて、外部の熱をシャットダウン!

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さらに、商品を収納しておく場所は観音トビラになっていて、補充の時、必要な所だけ開ければいいので冷気が逃げない…と、細かい設計に!

そしてもうひとつ、「ど冷えもん」がこだわったこと。それは…

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「大きさ」
何が大事かというと…

木村さん:建物と歩道までのところにおいて、「ど冷えもん」が収まるような形になってます。お店と歩道までの距離は、首都圏で大体1mくらいというのを調査しました。

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そう、街中に「ど冷えもん」を置いてもらう為に大事なのが、奥行きの長さ。個人の店先に置いてもらえるように、木村さんはギリギリの幅をリサーチ!はじき出したその幅…

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背面から取り出し口の先端まで、83.3cm。本当に細かい!

ところで瀧口さん、「ど冷えもん」について、最後に一番気になる事、聞いていいですか?

スタッフ:名前は誰が考えたんですか?
瀧口さん:私が…
スタッフ:アレ、ですよね?
瀧口さん:アレではなくてですね…未来型の自販機です。

だ、そうです!

「ど冷えもん」で、がっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:月150万円売ったら、ざっくり計算すると、半年もやったら、機械の代金、回収できちゃうんです。
加藤さん:設備投資は全然、回収できる?
森永さん:あとは、丸儲けです。
加藤さん:すごいな。地方の美味しいものを、冷凍してて、その場で自分がチンできる、そういう催事みたいのも、できますよね ?
滝口さん:それをやってらっしゃる会社さんもあります。

冷凍しても握りたてのように美味しいお寿司!ヒミツはシャリのレシピにあった!?

儲かる冷やしビジネス、続いては…

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東京都・品川区から、「デイブレイク」という会社が、ある冷やしビジネスで、がっちり!いっているらしい…

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こちらの「デイブレイク」さんは、業務用冷凍機を作って、食品メーカーや飲食店に売っているらしいのですが、ただ冷凍機を売っているわけでは無いらしい。社長の木下昌之さんに話を伺いました。

木下さん:食品メーカーやお店は、美味しいものをお客様に提供したいじゃないですか。前工程から徹底的に、お客さんに寄り添っていきます。

そう、「デイブレイク」は冷凍機を売るのと同時に、解凍したときに、より美味しくなるレシピを、食品ごとに考えるのだという。そのレシピが、おいしい!と評判になり、今年は仕事がどんどん舞い込み、毎月1億円を売り上げるほど。スゴい!

では一体、どうやってそのレシピを作るのでしょうか…

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この日、「デイブレイク」を訪れていたのは、南麻布の高級すし店「鮨心」の大将、中村さん。

中村さん:来年の上旬には、タイ、韓国、ドバイからも、依頼がきてますので。

お店のお寿司を冷凍し、同じ味を海外のお客さんにも食べてほしい、ということで、デイブレイクにお願いしたのだという。

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今回、その冷凍しても美味しいという特別なお寿司を、頂いてみる事に。一体、今までと何を変えたんですか?

中村さん:酸味が強い酢の割合を増やして、お砂糖を、食べた方がわからないくらいの量なんですけど、増やしました。

デイブレイクが目を付けたのは、お寿司のシャリ。冷凍すると、酸味が飛びがちなので…

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通常、使っている3種類の赤酢の中で、酸味の強いものを3%~5%濃くし、さらに、冷凍させると水分も飛んでしまうので、お米を炊く時の水の量を50ccほど増やしているんだとか。そして砂糖の量も、ちょっと増やしています。それで、そんなに違うのでしょうか…

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握ったお寿司を、デイブレイクが作る業務用急速冷凍機に入れ、40分間。中から出てきたのは…カチンカチンのお寿司。

これを3時間かけて、自然解凍…

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左は、通常お店で出しているお寿司を家庭用の冷凍庫で凍結させたもの。どのくらい味が違うのでしょうか…まずは通常のお寿司から…

スタッフ:ネタは美味しいと思います。

と、まあまあ、といったところ。では、右側のデイブレイクのレシピで握ったお寿司はというと…

スタッフ:ネタは、角が立ってるというか、鮮度があるので、プリプリしてます。あと、シャリ、みずみずしい!すごく美味しいです。

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確かに、シャリの照りが、全然違う!

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という事で、「デイブレイク」さんのレシピで冷凍させると、どれだけおいしいのか、スタジオで食べ比べ!

 まずは、家庭用冷凍庫で凍らせたお寿司…

岩井(ハライチ)さん:シャリの食感がゴムみたい。
加藤さん:こりゃ、ダメだ。酢飯が酢飯じゃない感じ。
岩井(ハライチ)さん:全然、酢も感じないです。

続いて、「デイブレイク」さんの急速冷凍機で凍らせたお寿司…

岩井(ハライチ)さん:すごい!今、握った感じ!うまい!
加藤さん:なるほどね。このレベルまで来たか!シャリの感じは、中にぎゅっと詰まってる感じとか全然ないね。水分が多くしてるから、ちょうどイイ感じで、水分が残ってるますね。

冷凍食品を解凍した時に、一番おいしい状態になるレシピを開発するデイブレイクですが、プロ向けの冷凍用レシピを、たくさん開発しているんです!

例えば、お惣菜店向けの冷凍煮物は…

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一度冷凍すると味が濃く感じるので、調味料を10%~20%減らし、天ぷら屋さん向けの冷凍天ぷらは…

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衣の中にベーキングパウダーを5g~10g加えてから揚げる、などなど。凍らせる前の下ごしらえを、食品ごとに微妙に調整する方法を編み出したのだという。

デイブレイクは、美味しくなる冷凍レシピでがっちり!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:これが海外のスーパーでみんな買えたら、お寿司の考え方が世界的にガラって変わりそうですね。
松本(デイブレイク)さん:高くてもそこまで美味しくないものが出回っていたりするので、より日本のお寿司の美味しさに気づかれるんじゃないかなと思います。

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