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ナゾの儲かり会社「日本信号」に潜入! 年商1000億円超の信号機&自動改札機メーカー
経済バラエティ『がっちりマンデー!!』(毎週日曜あさ7時30分~放送中/ TBS系)をもっと深く楽しめる、『がっちりスクール!!』。 お金やビジネスについて、一緒に学んでいきましょう!
『がっちりスク―ル!!』では、"読むがっちりマンデー!!”ということで、放送した番組の‟書き起こし”をすぐにお届け。前日の放送を見ていただいた方も見逃した方も、最新の儲かりビジネスやアイデア情報を、仕事のヒントにして活かしてもらえるとうれしいです!
今回取り上げたのは、「日本信号」さん。社名にある通り「信号機」をつくっている会社なのですが、売り上げ金額が半端ない! 年間売上げ1000億円を超えるビッグカンパニーなのです。
つくっているのは、「信号機」だけじゃありません! 鉄道の自動券売機も自動改札機も、ホームドアも電光表示板も、コインパーキングにある車止め装置も「日本信号」製。日本の交通にかかわるもの全部をつくっている、知られざる「縁の下の力持ち」なのです。
そこで、謎に包まれた巨大企業「日本信号」の、交通ビジネスを大公開!
日本中にあるあの「信号機」が、いつの間にか進化していた!? いまや鉄道業界に欠かせない自動改札機の製造ラインにカメラが潜入。日本の交通ビジネスの儲かりの秘密を迫ります。
※以下、12/15に放送した内容の書き起こしです。
信号業界の巨大ビジネス「LED信号」
日本信号の交通ビジネスといえば…
そう、道路の信号機!
そこで向かったのは…
埼玉県にある、久喜事業所。
日本信号の信号機は、
全国にどれくらいあるのでしょうか?
スマートモビリティ技術の青木部長に伺いしました。
青木部長:全国に信号機が付いた交差点の数が約21万あって、日本信号社製は3割弱くらい。信号機の数で言うと40万機くらいです
全国におよそ127万機あるうちの、
3分の1のおよそ40万機が日本信号の信号機!
他にも、歩行者用の信号機やボタンひとつで青信号に変えられる押しボタン機など、信号機まわりでがっちりの日本信号!
中でも、青木さんによると、
とっても大事なのが…
こちらのハコ。
一体、コレは…?
青木部長:信号機をコントロールする制御機になります。どの色をどれだけの時間つけるかを制御機でコントロールしています
知ってましたか?
赤・青・黄色を切り替えているのは
信号機じゃなくて、この「交通信号制御機」なんです!
セキュリティ上、中を見ることはできませんが、
「交通信号制御機」は…
全国の各警察署内にある交通管制センターとつながっており、1年365日24時間、管制室から道路の状況に応じて信号灯の切りかえなどができるんだとか!
さて、信号機づくりには、
絶対守らなきゃいけない、大事なことがあるという。
それは…
青木部長:必ず安全に壊れること
どういうことでしょうか?
青木部長:故障した時に一番危険なのが、交差する方向で青と青が出るということなんですけども、まずそうならないような形になっています
信号機が故障して、一番起きちゃいけないのが、
交差点の信号が両方とも、「青」と「青」になってしまうということ。
これが万が一にも起きないように…
赤と黄色が交互に点滅するように、
設計されているんです!
ところでみなさん、信号機業界では、
ものスゴいビッグビジネスがあるの、ご存知ですか?
それが…
青木部長:光源が「電球」から「LED」になったことが1番の大きなイノベーションですね
そう! LED式信号機!
電球式と比べても一目瞭然!
劇的に見やすくなったのはもちろん、
電気代も安い、しかも長持ちするとあって、
どんどん普及しているLED式信号機!
となると、大事になってくるのが…
「交換作業」!
その交換作業が行われるとのことで、
早速、日信電設株式会社の吉岡雅晃さんに話を伺いしました。
スタッフ:今から何をされるんですか?
吉岡さん:古い信号機の灯器を新しい信号機に替える作業をします。もう古くてサビとかもついているのでLED灯器に取り換える交換作業になります
この日は、老朽化した信号機をLED式に交換。
全部で5箇所の信号機を取り替えます!
現場近くでは、
すでに準備に取り掛かっている作業員のみなさん。
と、新品の箱から出てきたのは…
これが、日本信号の最新型LED式信号機!
吉岡さん:持ってみますか?
スタッフ:軽い!
なんと重さ10キロ、従来の半分以下!
さあ、いよいよ信号機の交換作業開始!
一般車両が走る中、交通整理をしながら、
まずは古い信号機を取り外します。
そして最新のLED式信号機に交換!
ここで大事なチェックポイントが…
道路に対して信号機を平行にするということ!
平行でないと、ドライバーが見づらくなってしまう。
なので、水平器を使って、ピッタリ平行が取れてるかしっかりチェック!
さらに!
黄色い棒を伸ばし始めた作業員。
これは…?
吉岡さん:「地上高」と言って、高さを図る道具です。高さに基準があるので合わせます。埼玉県警だと高さ5m30cmからプラスマイナス10cmです。
スタッフ:各都道府県によって高さが変わるんですか?
吉岡さん:変わってきますね
道路からの高さも規定内に収めなくてはならない!
これも大事なポイント!
高さを決めるまでわずか1分!
そして…
無事、交換完了!
5個の信号機交換で、所要時間8時間40分!
みなさん、ご苦労様です!
さて、次々と新しい信号機を生み出す「日本信号」ですが、
スゴ技をもった最新の信号機を開発したという!
それが…
青木さん:こちらの信号機にヒミツがあるんです!
一見、普通の信号機にしか見えませんが…
青木さんについて行くと…
青木さん:こちらの映像なんですけども、先ほどの信号機に内蔵されたカメラの映像です。
なんと日本信号の最新信号機は小型カメラ内蔵!
でも、信号にカメラがついて、一体、何をするのかというと…
「交差点付近の人や車をみつけて、その動きをチェックしてくれる信号機」
これがどんなところで、活躍するかというと…
青木さん:自動運転を支える信号システムになります。自動運転車が安全に走るための信号情報や危険情報の提供をやっております。
なんと、車の自動運転をサポートしてくれる信号機なんです。
この日は、バスを使った自動運転の実証実験。
実際にスタッフも試乗して、信号機がどんなサポートをするのかチェック!
と、その時!
機械:赤信号を検出しました
信号がいつ切り替わるかが、
バスの画面に表示された!
これは、信号からリアルタイムで情報が発信されていて、
それを受け取っている、というわけなんです。
さらに交差点に差し掛かったところで…
「注意!横断者あり!」の表示が!
信号機のカメラが捉えた横断中の歩行者がいるという情報も、
自動運転車に逐一、伝えてくれるんです!
実は、開発が急ピッチで進む自動運転の世界で、一番難しいのが「交差点を安全に曲がる制御」。
自動運転車にもカメラは付いてはいますが、動きながらの画像認識が大変でどうしても死角も出来てしまう!
そんな目に届きにくいところを、交差点の信号機ががっちりカバー!
自動運転車が安全に走行できるようにしてあげるという仕組みなんです!
現在、実用化に向け、鋭意開発中!ということで…
信号機で交通の安全を守ってがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん:信号機にカメラが付いたら、交差点とかは随分事故が減るんじゃないですか?
塚本社長:最初は独自で周りを見たり、車同士でというシステムが多かったんですが、最近はインフラ側から車に対して情報を与えてあげるという研究も進んできたんですね。
加藤さん:そうなると信号機とかが大事になってきますね。
塚本社長:信号だけじゃなくも色々な安全のための設備は、今後つくとは思うんですけど。例えば、道路に必要なセンサーを埋め込んだりとかですね。
加藤さん:なるほど。とんでもなく儲かりますね
塚本社長:儲かるといいですね。
進藤さん:信号機は1台いくらくらいするんですか?
塚本社長:まあ、50万円以下ですね。
加藤さん:意外に安いんですね
◇◆◆◆◇
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【目次】
・ 1分間に70人通過できる最新改札機を開発!
・全国の鉄道会社から注文殺到!「ホームドア」ビジネス!
◇◆◆◆◇
1分間に70人通過できる最新改札機を開発!
日本の交通を支える日本信号には、道路以外にももうひとつ、活躍している場所が…それが「鉄道まわり」!
自動改札機に、自動券売機、電光表示板にホームドアと、鉄道まわりのあらゆるものをがっちり造っているのが日本信号なんです!
その売上げは、年間700億円以上!
そこでやってきたのは鉄道まわりの製品を造っている…
宇都宮事業所。
早速、鉄道まわりの生産ラインを
生産管理部の林和彦部長に案内していただきました。
林部長:こちらが自動改札機の生産現場になります。このエリアの半分くらいが改札機の生産ラインです
広大な工場の中では、
JR九州や西日本、小田急に東急、メトロまで、
全国の鉄道会社の改札機を造りまくっているんです!
スタッフ:年間どのくらい造ってるんですか?
林部長:年間、きょう体数でいえば、1000きょう体くらい。通路数でいえば、800~900ぐらいですね
新たな駅ができたり、老朽化に伴う交換などで全国の鉄道会社から、
月に80台くらい発注が来るんだとか。
さて、そんな日本信号が誇る最新の自動改札機が…
こちら!
どのへんが最新なのでしょうか?
AFC技術係長の浅見賢太郎さんに話を伺いました。
浅見さん:1番特筆すべきところは処理速度ですね。1分間に70人通過できる処理能力をもっております
これまで1分間に60人だったのが、70人とスピードアップ!
そんな超高速スピードを可能にしているのが…
浅見さん:この黒いマスクの裏にホトセンサーが30個付いてます。
なんと1台の改札機に、
30個以上ものセンサーが付いているんです!
何をチェックしているのかというと…
浅見さん:お客さんとお客さんの間に少しでも隙間が空いていれば、別の旅客と判断します。
どんなに前のお客と密着していても、ほんのわずかな隙間をセンサーが瞬時に見つけ出し、1人ずつカウント!
キャリーバッグを持ってても、センサーが人かどうかチェックして、しっかり1人とカウントしてるんです!
なので1分間に70人通過しても、しっかり一人一人認識して通過させているんです!
と、まさに最新ハイテクの塊ともいえる「自動改札機」ですが、
その製造現場は、それとは結構、対照的らしい。
一体どういうことなのでしょうか?
と、そこにいたのは、熟練のマダムたち!
実は製造部門に関わる89人のうち、
53人、実に6割が女性!
しかもみなさん、「手」で組み立てているんです!
入社30年のベテラン、相川さんが組み立てているのは…
相川さん:私はICモジュールを取り付けて上カバーの「ガタ」が必要なんで、この「ガタ」を自分で1mm動く程度にするように付けていきます
大事なのは「ガタ」、つまり、
ちょっとだけカバーを、あえて「ぐらぐら」させること。
この「ぐらぐら」がないと…
相川さん:ぐらぐらがないとカバーの閉まりも悪いんです。カバーの閉まりがカチャッていかないんです。手で押さないと閉まらない
相川さんによると、
ぐらぐらが全くないと…
カバーが閉まりきらず、途中で止まっちゃう!
これでは全然ダメ!
ほどよいぐらぐらがあると…カチャッと、しっかり閉まるんです!
実は自動改札機のカバーは、詰まった切符や定期を抜いたりするので、開け閉めが結構、多いんです!
その都度、駅員さんが修理したりするのですが、このときカバーがしっかり閉まらないと、新たな故障の原因につながりかねない!
では、この大事な「ぐらぐら」、
一体、どうやって作るのかというと…
相川さん、たくさんあるネジのうち、1本だけをちょっと緩めて…
もう1本緩めた!
そしてカバーを左右にグイグイ。と、たったコレだけで見事にカチャッと閉まっちゃった!
相川さん:この音わかります? このカチャッってこれが必要なんです!
もはや理屈では説明できない、職人技!
こうした熟練の技のおかげで、
安全でスムーズな自動改札機が
出来上がるというわけなんです!
全国の鉄道会社から注文殺到!「ホームドア」ビジネス!
さて、宇都宮事業所には、
現在、全国の鉄道会社から
注文が殺到しているマシンがあるんです!
それが…
ホームドア!
そう! 近年、鉄道の安全ニーズが高まっていることもあり、とにかく大忙しの「ホームドア」ビジネス!
年間どれほどのホームドアを作っているのでしょうか?
ステーションセーフティ技術部係長の宮澤さんに話を伺いました。
宮澤さん:年間4000きょう体を製作しております
ホーム数にすると、年間60ホーム分を生産!
このホームドアづくりで大事なのが、
ホームに入ってくる列車の種類に応じて
ホームドアの形を変えなきゃいけないということ!
というのも、あるホームは、
2ドアタイプの電車だけが乗り入れしたり、
別のホームは4ドア専用だったりと、
ホームによって、列車の種類がバラバラだからなんです!
中でも、もっとも難題だったのが、JR大阪駅。
で、どの辺が難しかったかというと…
実は1つのホームに、
2ドアタイプの特急やら、3ドアタイプの新快速やらと、
ドアの位置も数もバラバラの列車が乗り入れてくるんです!
これではホームドアは難しい、と思いきや、
ある方法で一発解決!
それが…
なんとホームドアがドアじゃなく、長いロープ!
日本信号が、JR西日本、JR西日本テクシアと
共同開発したロープ型ホームドアなんです!
これなら、どんなドアにも対応可能…。
でもこのロープ型のホームドア、
どうやって開くのでしょうか?
答えは…
なんと真上に上がる!
たしかに、これならオッケー!
まさに道路だけじゃなく、鉄道の安全も守っている「日本信号」
年間700億円も納得の数字です!
日本信号は駅の安全を守ってがっちり!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤さん: 自動改札というのは今後どこを目指してるんですか?
塚本社長:究極は自動改札を無くすことでしょうね。出発から到着まで何も意識しないというのが、究極の改札だとは思います。
加藤さん:いつ頃になるんですか?
塚本社長:今、一生懸命開発してるところです。
加藤さん:まだまだ進化するってことですね。
(おわり)
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