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好き嫌いと、向き不向き
学生時代の話です。
あるとき、スターバックスで働いている人たちの人当たりの良さに憧れて、「ぼくもあんな風になりたいなぁ」とバイトをはじめることにしました。ちなみに「スタバでバイトをしていた」と言うと「ぽい!」とか「いそう!」とか、よく言われます。しかし、当時のぼくは何をやるにしても覚えが悪くて「永遠のOJT(オンザジョブトレーニング)」と呼ばれるくらい仕事ができないキャラでした。幸いにも尊敬する先輩たちに恵まれて仕事自体は大好きで、バイトに行くのが楽しみでした。
逆に、内気で人見知りする性格をなんとかしたくて、ビックカメラで売り子のバイトをしたことがあります。店頭でパソコンやスマホをセールスしたり、メガホンを持って、「さー!いらっしゃいませー!いらっしゃいませー!」って叫ぶやつです。ちなみに「ビックカメラでバイトしていた」と言うと「ぽくない!」とか「意外!」とか、よく言われます。バイトに行くのは憂鬱でしたが、これがまぁよく売れた。働きはじめて2ヶ月でトップ成績をたたき出すほどに。
思えば、部活だってそう。小・中・高と続けてきたバスケットボール部では、ずーーっと補欠で、ぜんぜんパッとしなかった。逆に、なんのトレーニングもしていない長距離走はトップクラスで陸上部でもないのに陸上大会に出場させられたりもしていました。
そんな過去があったので、仕事に対しても「自分が思う“好き嫌い”や“向き不向き”は当てにならない」と思うことがあります。とりわけ、向き不向きはやってみないと分からない。好きな仕事でも向いていないかもしれないし、嫌いでもやってみれば案外向いているかもしれない。
難しいのは、どっちの仕事を選ぶべきかということ。好きだし楽しいけれど不向きな仕事 or 嫌いで楽しくないけど向いている仕事。
収入を追い求めるならば、後者のほうがよいと思うかもしれない。でも、楽しめない仕事を続けても本当のNO.1にはなれない。そのことに気づいた時点で自然に辞めてしまうだろう。
でも、より不幸なのは、好きだし楽しいけれど不向きな仕事をいつまでも続けてしまうことかもしれない。これは辞めるきっかけがなかなか掴めない。ぼくがバスケやスタバを長々と続けてしまったように、「好きだから」という気持ちにすがって離れられなくなってしまうのである。
好きなことを仕事にするのは大前提。だけど、好きな仕事でも向いていないことはままある。だから、そのときは切り替えなくてはならない。そのことを忘れないようにしたいと、ぼくは思っている。