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【どうやってゲームライターになったのか】偶然に自分の気持ちを重ねてみた。

僕がゲームライターになれたのは、こうして振り返ってみると偶然が重なった結果なのか、それとも自分の気持ちに従った結果なのか。もしくはその両方なのかもしれません。

(今回の記事に関しては僕個人のプライベートに深く突っ込んだお話となります。加えて、最初に書いたこの記事と内容がだぶるので、正直あまりおもしろくない……もしくは読んでもテンションが落ちてしまうんじゃないかな……と自分で心配になってしまう内容になっています。それでもよければぜひ)


いろいろ重なり、ぼろぼろだった日々。


もともと僕は高等学校の教師を目指しており、大学在学中や卒業後科目等履修生制度を利用しながら教員免許取得のため勉学に勉めていました。授業としても趣味としてもずっと好きだった「情報」と「英語」という二足のわらじであれば、教員採用のニーズはあるのでは? と踏んでいたからです。

しかし、大学生活がはじまって少しした頃、僕の母はALSという難病にかかり、自宅介護の生活を余儀なくされました。5年、もしくはそれ以上続いたかもわからない介護生活のなかで、僕たち家族は想像していた以上にぼろぼろになりました。今でもよくあの頃の生活を思い出しては、もっとああしていれば。もっとこうしていたら。後悔ばかりが頭をよぎってはだめになってしまいます。それでも今ではずいぶんよくはなってきたのですが。これはきっと、ずっと続いていくんだろうって思います。

そんな感じで、いろいろ疲れ果てていた僕は少しの間、のんびり自分の好きなように過ごそうと決めました。そのまま普通のお仕事に就けたとしても、役に立たなかったでしょうし。なにより、自分の時間を取り戻すという意味もあったと思います。やりたかったこと、やってみたかったこと、行きたかった場所、友達と遊ぶ、そのほか、5年の間で自分ができていなかったことを少しずつ始めてみたのです。

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どうやってライターになったのか

ライターとしてのきっかけは、介護生活をしていた際ようやく休みが取れた日に、とあるインディーゲームコミュニティに参加したことでした。そこでは毎回ひとつのゲームを決めて、そのゲームについて参加者全員が意見交換をしていく座談会が開かれていました。その日テーマとなったゲームが僕は本当に大好きで、コスプレして行ったのを覚えています。最初は、こうしたオフラインのイベントに顔を出すのはあまり慣れておらず、気恥ずかしいというか、自分はいていいのかな…と及び腰な気持ちでいました。しかし、参加者の皆様と会話をしていくうちにどんどん楽しくなっていって、ゲームについて語るのはやはり面白いという気持ちを噛み締めていました。

それからもそのゲームコミュニティには、僕が自由に動けるようになってから、時折参加するようになります。そんなある日。参加していた方々から、「近々ガブリエルさんが参加するって言っていたEVO 2017(世界的有名な格闘ゲーム大会)、あれの参加レポートとかどこかで書いてみたらいいんじゃないかな?」と提案されたのです。

そう提案されるまで、まったく頭になかったことだったので、「あ、そういうことをするのもありだな!」と。幸い、文筆についてはレビューという文体ではなかったにしろ、大学のころ教員になるために論文や作文についての授業をいくつか取っていたこともあって、不安はそこまでありませんでした。もちろん、自分の書いた文章が世に出るという点においては非常に緊張しましたが。その後は縁あって編集部の方々と綿密にやり取りをし始め、何度かの修正を経て、IGN JAPANにて記事を掲載していただくはこびになりました。

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最初に自分の書いたレポート記事が、自分が想像していたよりも多くの人に読まれていたのをあとから知って、ものすごく喜びました。自分の好きなことが、誰かの力になれていたことを知りました。これからもそのときの気持ちを忘れずに、自分らしくやっていきたいです。

もしあの日、ようやく取れたお休みの日に、「休憩も大事!」と一日家で休んでいたら。そのインディーゲームコミュニティに参加していなかったなら。今こうしてフリーランスのゲームライターとして生活している自分はいないと断言できます。こうして仕事を始めたときのことを振り返る度に、今も昔もこれからも、人とのつながりを大切にしていきたいと思います。また、なにか興味が湧いて気になったことやイベントには思い切って飛び込んでみる勇気もときには大事だと感じました。

学校の先生になって、忙しながらも安定した生活を送る。いわゆる、“普通”の生活で良かったのになあ、と思うときもありました。しかし、今こうして自分が大好きなゲーム業界に、足を踏み入れている。幼い頃から夢見ていた、何かしらの形でよいから、ゲーム業界に関わりたいと願っていたものが今、叶っています。

この時間がいつまで続くかはわからないけれど、こうして読んでいただいている読者や応援していただいている皆様の気持ちに応えていきたいと思っています。

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