郷愁
生まれた街を離れて5年。
住んでいる街の景色も少しずつ変化して
5年の月日を大きく感じさせる。
この5年で故郷の景色はどんな風に変わっただろう。
この5年で私の知らない途中経過がどれだけあるだろう。
5年前にはあったけど、今はもうない景色を見るだけでは、その月日を埋めることはできない。
流れる月日とともに、生まれては消え、消えては生まれ変わる街の景色を私はどれだけ見逃してきたのか。
地元は狭苦しくて、住んでいた当時はそんなに好きではなかったけれど、今は少し恋しい。
当時はその狭苦しさが少しだけ憎たらしかったけれど、離れてみたからこそ、故郷の心地良さを知ったのだと思う。
いつか地元に戻ったとしてもきっと狭苦しさを感じるのだろうけれど、今は恋しい。
そんなねじ曲がった愛を受け入れてくれるような場所をふと懐かしむ。
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