スキマノザラシライブ感想文2024.7.17
山鉾巡行も終わり、祇園祭の喧騒も少しばかり落ち着いた頃、仕事を終えた足で駆けつけた磔磔。
そう、今宵はスキマノザラシの磔磔での102回目ワンマンライブ。
チケットをもぎってもらい、フライヤーを受け取ったら、まずは磔磔メシ。
ひややっこで涼を取り、暑い日にぴったりのナシゴレン(インドネシア風チャーハン)を、酸味の効いたF式らっきょうと一緒にかっ込むなど、腹をこしらえて準備万端。
開演数分前のおなじみ、世界で1番静かなロックンロール『Mr.Firebird』(※1)が鳴り出すと、思い思いに喋ったり食べたり呑んでた面々の胸の辺りから、ポッとロックの火が灯り出す音が聴こえ出す。
(※1-渡辺隆雄さん&早川岳晴さんのアルバム『Hums For Midnight Amble』に収録)
そして、19:00ぴったりに、The Rolling Stonesの曲と共に5人がステージへ。
以下、頼りない記憶による今夜のセットリスト。(今回は特に自信がないので数字を振りません…)
どうでもいいこと
マニー
レンズ
トンビ
サイレン
Bun
ヘブンズドア
さんざふる
トネリコ
月光
JET
アイアイ
F#
風の歌
(encore)
蒼白の子供
千人の神様が死んで、三匹の獣が走る
最新曲はなく、アルバム『DOOR』と未音源化の準新曲多めのセットリスト。その理由を、ファン目線の妄想をかまして考察するならば、この後10万文字位は余裕で語れんこともないのだけど、今回はそれよりも優先して紹介したい、素敵な光景がありまして。
老舗中の老舗であり、最早日本を代表するライブハウス磔磔(たくたく)は、恐らくはバンドでなく磔磔目当てで来場する外国人観光客の姿も珍しくなくて、今宵もそれらしき異国のオーディエンスがちらほらと。
※なにせ多様化の時代、髪や肌など外見だけで「外国人」と決め付けるのは良くないのですが、聞こえる会話の内容などから恐らく合ってると思います。
少し前の、98か99回目の磔磔ワンマンの時も、同様に外国人オーディエンスが居て、初めて見るスキマノザラシのステージに大興奮、最後は立ち上がってノリノリになってる姿が見れて、我々ファンも鼻高々、そんな事があったのだけど、すわ今回の顛末は如何に。
もう、見てるこちらが嬉しくて泣けてくるほど、ハマってくれたようで…。『月光』辺りからは立ち上がって見よう見まねで手をヒラヒラしたり、体をユラユラ、周りと一緒に時には飛び跳ねたり。アンコールの手拍子も1番大きかったんじゃなかろうか。
終演後も、付き添いの日本人(?)の方にバンド名を聴いて、何度も「ス・キ・マ・ノ・ザ・ラ・シ」と練習してたし、メンバーが降りて来て近くに来るととても嬉しそうにしてた。
そういえば、いつぞやの拾得(日本で1番古いとの説がある京都の老舗ライブハウス)でも、息子がバンドを始めたばかりだという外国人の親子が観光で来ていて、これまた初めて見たスキマノザラシにゾッコン惚れ込み、特に息子さん(少年)は、アルバムを買ったり、Tシャツにサインをもらったりと大興奮、という幸せな光景が見れたのでした。
音楽は、ロックは、国境を超えるのだと改めて痛感。こんなシーンが度々見れるのなら、インバウンド効果の見込める円安も悪くはないな、と思わず錯覚してしまいそうで怖い。
高止まりになるのは我々の鼻だけで充分なのだ。(了)
【お知らせ】
来る10月13日(日)京都音まかすにて、私企画のイベント「GABA GABA HEY!」を開催します。スキマノザラシのミズカミさんとアンボイさんも出演予定。時間を早めに設定したので、遠方の方も来ていただき易いかと。皆様のお越しをお待ちしております。