2022.12.16 パズルのように

茗荷谷駅を降りて店に向かう途中、公園のベンチで軽くごはんを食べる、というのが習慣になりつつある。
くるくると風に走る落ち葉を目で追ったり、冬仕様でまんまるな雀をにこにこ眺めたりしつつ、珈琲はあれとあれとあれがある、こんな感じで出そう、音楽はいつものにしよう、あるいは今日は変えてみよう、あの本を出しておこう、と頭のなかでパズルみたいにぱちぱちはめていく。
今日はどんな人が扉を開けてくれるかしら、どんな話ができるかしら、と妄想が膨らんだところで、よし、と店に向かう。

12月も折り返しに差し掛かり、何となく今年を振り返る気分になる。
cafe gをやろうと決めて、準備をして、開いて、という一連のことは、全て今年の後半なのか。遠い昔のことのようにも、つい最近のことのようにも思える、不思議な密度の時が流れている。
開店してからは、あれもしたいこれもしたいとさまざまな思いが交錯し、しかし持てる身体も頭脳もひとつ。焦ったくもあるけれど、扉を開けて入ってきてくださるひとりひとりの時間が、ここではゆっくり流れるようにと、できることを少しずつ形にしていきたいと思う。

2022年のcafe gの営業は12/23(金)が最終日。
今週ものんびりお待ちしております。