不確かで未完成で不安定で「不可解」なメッセージ
感情や気持ち。
「曖昧な感情」と表現される様に、その全てを100%表現するには言葉だけでは不自由な、とても不確かで難しいものだと思う。
日々、自分の内の感情の激流を如何にして言葉にしようか。そうやって頭を悩ませていた矢先、その出来事はありました。
花譜1st ONE-MAN LIVE「不可解」
花譜という15歳の少女。
そして、花譜という一人のアーティストの初めての単独ライブ。
15歳という年齢は、人生の中でも短い間ですが大人と子供、社会という現実と理想の狭間にある時期だと思います。その時期は特に、全然言葉に出来ない感情が渦を巻いていた、と自分の記憶を漁っても思います。
そういった感情を出来るだけ言葉に、彼女の魅力を引き出す様に作られた歌詞と曲。曲の世界をまるで異次元の様に表現したライブの演出。そして、神秘的でどこか不安定で未完成な彼女の歌声。
その全てが合わさり、言葉よりも鮮明なメッセージとして、ライブを目撃している全ての観測者に叩き付けられました。
確かに私はそこで、一つの答えを観た気がします。
初めてただただ音楽が、凄いと思えた。
その答えを、今上手く言葉にすることは出来ないです。
ただ、あえて言葉にするならば、
不確かで未完成で不安定で不可解でもいい、それが私で、全てだ。
伝わっても伝わらなくても、言葉にすることが出来ても上手く言葉にならなくても、意味があってもなくても。感情ってそうだ、ただそこに在る。
そんな答えを観た気がしたんです。語彙力がなくてすみません。
変わった世界
ライブの日から、世界は少し変わった気がします。
ほんの少し、でも確かに変わった。
それが自分の世界だけかも知れないし、周りの世界も変わったのかもしれないし、花譜という少女の世界も変わったのかもしれない。
これからどんどん変わっていくかも知れないし、どうなるかは未だ誰にも分からない。
ライブを目撃した人も目撃していない人も"なにか"がそこに在った事を、人伝にでも観測したこと。
"なにか"は人それぞれだし、私は前述の様に一つの答えを得た。観ていないけど凄い事が起きたらしい!という"なにか"を得た観測者も居ると思う。
これはプロローグの終わりであり、物語の始まりだ。
今の花譜は今しか無く、未来には未来の花譜がいるはず。
そう思うと、失礼ながら今までアルバムを「曲が収録された媒体」と認識していたものの、今の彼女の歌声を切り取った素敵なものに見えてくる。
今だけの、今しかない不可解な彼女の初めてのフルアルバム。
好評予約受付中です。
最後に
花譜という少女は、仮想世界があったから観測できた。だが、だからといって世界を分ける必要は無いんじゃないだろうか。
線を引かれたからって線を引く必要なんでどこにもない。
ただ一人の存在として、これから先も変わっていく彼女の今を観て、応援していきたいと思う。
次に観測されるライブがどれだけ先だとしても、次も目撃したいと思う。その時の彼女が伝えるメッセージを、また観たいから。
ここまでお読み頂いた方、ありがとうございました。
ライブレポートでもなく、ただ一人の観測者の手記でした。