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コロナワクチンと”血栓症”そしてピルについて書いてみた。
最近やたら報道されるアストロゼネカ社の
コロナワクチンと血栓症について。
PV業務(pharmacovigilance)といって
医薬品安全情報に関わる
お仕事をしているため
この報道に関して感じたことを
簡単に記載してみようと思います!
【この記事は2分で読めます📝】
①血栓症って何?
②コロナワクチンと血栓症
③よくある副作用が血栓症で知られるピル
④消費者として賢くなろう!
①血栓症ってなに?
まずこの話をするためには
【血栓症】とやらを読み解かないといけない。
血栓症とは…血管の中で血が固まって(血栓)、血の通り道(血管)を”通せんぼ”(血管閉塞)するために血がその先に行けなくなること
その血栓が、足にできるとあの、ふくらはぎにあるボコボコした「下肢静脈血栓症」、肺で通せんぼすれば「肺塞栓症」だし、心臓で通せんぼすれば「心筋梗塞」になるわけ!
それを予防するために、血栓症のリスクがあるお薬を処方される場合、多くが”水分をしっかり摂ること”、”体を動かすこと”を指導されます。
②コロナワクチンと血栓症
で、最近ニュースになってるのが
コロナワクチンによって血栓ができて
危ないっていう話。
確率から言うと
約2020万本のワクチンから19人の死者が出た、ということで
約25万人に1人の確立(0.0004%)で
コロナワクチンの血栓症で死者が出ている、
という計算。
血栓ができたけど、
その血栓を溶かす治療が間に合ったり、
死に直結しなかったら
この確率には含まれないのね。
③ よくある副作用が血栓症で知られるピル
女性なら一度は耳にしたことがあるかもしれない経口避妊薬「ピル」。
一番よく知られている
副作用が【血栓症】ですね。
じゃあこの、
ピルによる血栓症による死亡は
どのくらいの確立で起こっているかといえば、
約10万人に1人!
そして死亡には至らなくても、
1万人のうち9人に血栓症が起こる、
と言われています。
※かつて男性用のピルも開発されたけど、「血栓症」「倦怠感」「ニキビ」等の副作用がみられたから発売に至らなかったという話があるんだけど、この副作用、女性のピル副作用と同じなのに女性はいいんかい、って話ですけどね。この話は置いておきます。
④ 消費者として賢くなろう!
じゃぁ、ピルの副作用としてもよく知られる【血栓症】がなぜコロナワクチンだと騒がれるのか、という話ですよね。
その秘密は
「添付文書」にあります!
添付文書って何やねんwwという話ですよね。
そう、添付文書とはお薬のパッケージに一緒に入っている詳細説明書のことです!
よく調剤薬局でA4の紙に印刷して渡してくれる5行くらいの説明書きとは違って、この「添付文書」には、その薬が
・どんな成分からできているのか
・そんな形、色、サイズか
・使用方法
・注意点
・相互作用
・副作用
・どんな治験をしたか
など(読む気が起こらないくらい)
たーーーーーくさんの情報が詰まっています。
その添付文書が今回のコロナワクチンと血栓症については深く関わっているんだけど、それは
【血栓症】という副作用が
添付文書に書いているか書いていないか、
それだけなんです。
添付文書は随時更新されていて、PV業務というお仕事はそれに深く関わっています。添付文書の改訂にはそれだけの副作用報告件数が必要で、今回のコロナワクチンに関してはその絶対数が少ないこと、歴史が浅すぎること、治験のプロセスが通常の医薬品とは違うことから、今回のような添付文書に書いていない事象に関して、迅速な対応が求められています。
ピルについては、どれくらいの確立で起こるか、起こったら服用中止してね、起こらないためにどんな人には服用勧めないよ、としーっかり書いてあります。
だから消費者として賢くならないといけない、というのは「体にいれようとしているものが何からできていて、どんな効果、リスクがあるのか」公開されている情報をしっかり把握しておく、ということなんですね~。
(これってどうなん?!って聞かれても”書いてありますから”、って言われちゃう)
コロナワクチンについても賛否両論ありますが、今回のお話はアストロゼネカ社のもの。他にもいろいろあるので(下記画像)、接種の際はぜひ正しい情報源から調べて見られることをお勧めします🙇♀️