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IVLP【DAY0:ワシントンDCツアー】

日曜日、DAY0スタート

IVLPでは通常、テーマに合わせてアメリカ国内の4つの州を巡るようになっている。私達は中小企業リーダーということで、中小企業の発展やサポート体制、アメリカ文化に関わる4つの都市としてワシントンDC→ピッツバーグ→ネブラスカ→ニューヨークの4都市を3週間かけて巡る予定になっていた。

プログラム自体は月曜日から始まるが、この日は日曜日。DAY0としてみんなの時差ボケ(Jet-rag)等を考慮し、希望者によるワシントンDCツアーだった。

元々看護師として昼夜問わず働いていたという経験もあり、比較的時差ボケは起きない私の身体。ただ以前海外旅行したときより4歳も年を重ね、30代に突入した私には-13時間の時差の影響が少なからずあったようで、朝も早く目が覚める、、、このまま寝ていたら時差ボケが治らない!と重いカラダを引きずりながらホテルのジムへ。ストレッチ、ステッパー、軽いウエイトトレーニングと1時間弱のトレーニングを済ませて、午前中のBriefingへ。

ホテルのジムにて。

日本人の多くは海外旅行と言っても長くて1週間〜10日程度のことが多いと思う。時差ボケに最適なのは寝ることよりも運動をすることで、明るければ街を歩くでもいいし、ホテルにジムがあれば活用しない理由はない。30分でもカラダを動かすことをオススメする。(行く国や街、エリアによっては治安の悪いところもあると思うので、女性が街を歩くとしたら日中のみにしておくほうがいい。日本とは違う。常に警戒心を!)

世界中の仲間とのBriefing

IVLP(International Visitors Leaders Program)として、「アントレプレナーシップ:中小企業の女性リーダー」をテーマに世界中22カ国から招待された仲間たち。

この日は正式なDAY1の前のBriefingとしてメンバー同士の自己紹介やプログラム趣旨の説明があった。前述のリエゾンの他、アメリカ国務省の担当者もNY→ワシントンに来てくれていて、ワシントンDCのプログラムを担当するCultual Vistasという非営利組織の担当者も来てくれていた。

このBriefingで強く印象に残ったのは「appreciate for tax payers(納税者への感謝)」という言葉だ。わたしたちのIVLPはアメリカ国務省主催ということで参加者の費用負担は全くと言っていいほどない。それどころか日々の食事等をカバーするためのお小遣いのようなものも3週間分支給されるのだ。(そのお小遣いの金額は都市によって少し違いがあって、1日の州民平均支出のようなものから算出されている様子)ちなみにIVLP参加者1人あたりの全プログラム参加にかかるコストはDS-2019によるとなんと【22,500ドル=約330万円】!!!!この費用は国務省が負担している=納税者のお金によって賄われているのである。これに対して感謝し、たくさんのことを積極的に吸収し、自国に持ち帰り、自国の発展に寄与してほしい。そんな強いメッセージが込められている。

ちなみにこの「納税者への感謝」という言葉、この3週間本当によく耳にすることになるわけだが、正直日本ではそんなこと言葉にする政治家・公務員に出会ったことがない。なんならたくさん納税している税金の使い道を納税者として詳細に知る機会にごく限られていて、国民の政治参加の機会が少ないのだろう。ここでの「納税者への感謝」という言葉は、国の政治の構図というか、【国民が政治家をしっかりと見ている】という民主主義のあるべき姿からくるもののようにも感じた。

Briefingでは参加者の自己紹介もあった。AIの会社を経営しているインド人、フランス語が第一言語の国で英語の言語教育をしている人アルジェリア人、健康的な食事のケータリングを多国籍な仲間と提供しているブラジル人、郷土料理という認識がなかったところから自国で初めての郷土料理レストランを始めた東ティモール人、ハニーワインという世界最古といわれるお酒を自社製造しているタイ人、セカンドパスポート取得をサポートしているイラク人などなど。その国の文化・就労背景を強く反映しているビジネスが多く、どの参加者の話も興味深く、なぜそのビジネスを始めたのか、興味しかない。これからの3週間がとても楽しみになるようなBriefingだった。

ツアー01_ホワイトハウス(The White House)

その日の午後はガイドさんとともにワシントンDCツアーへ!ホテルから約2km先にはホワイトハウスがあって、ツアーはそこからスタート。

バブリーなリムジンバスに乗車

ホテルはホワイトハウスの北側に位置していて、そこまでの16th streetは2020年のBLACK LIVES MATTER活動を受けて、道路に直接黄色の文字で「BLACK LIVES MATTER」と描かれたBLMストリートという名前に変わっている。

地面に描かれたBLMの文字
ストリート名の表記もBLMに

ホワイトハウス真裏にあたるペンシルベニア通りにはホワイトハウス構内に唯一のプロテスト(抗議)テントが存在する。通常ホワイトハウス周辺にテントを置くことは許されていないが、このテントは2012年からあるもので唯一のテントなんだとか。人がいなければ撤去される(できる)ため、常に警備員が「人がいなくならないか」と監視しているんだそう。ただ、ここでのプロテストは共感者・協力者も多いのか、テントが無人にならないようにシフトが組まれているらいし。しかも「トイレにいきたい、、、!」とかでさえも無人にならないような人数配置がされているとか。

ホワイトハウス目の前のプロテストテント

ここでは常にいろいろなプロテスト(抗議)が行われていて、この日はイスラエル-パレスチナ問題を中心として「There is no Planet B(第二の惑星は村存在しない=環境問題への訴え)」など様々なサインがみられた。

ホワイトハウス前にてプログラムの仲間と


ロビー活動(lobbying)のはじまり

ホワイトハウスから東に100mほどいったところにあるウィラード・インターコンチネンタル・ホテル。ここがロビー活動の起源だと言われている。

ウィラード・ホテルの反対側の入り口

ロビー活動とは:
議会の議員、政府の構成員、公務員などを対象に、特定の主張を有する個人または団体が、書面または口頭によるコミュニケーションを通じて政府の行動や政策に影響を与えようとする試みであると定義している。

National Conference of State Legislatures

ロビー活動は、1869年〜1877年の期間に政府を率いたユリシーズ・S・グラント大統領の時代に本格化したと言われている。ヘビースモーカーであったグラント元大統領はホワイトハウスでの喫煙を妻に禁止されていたため、付近に存在するウィラード・ホテルのロビーで葉巻を楽しんでいたんだとか。その情報をどこからか聞きつけ、この場所に出没することを知った関係者が、ニコチンの助けを借りて上機嫌な大統領への陳情をこのロビーで行うようになった、これが起源のようだ。

実際のロビーの様子

実際に使われていたロビーの天井の高さや豪華さはさながら、そこから反対側の扉へと続くコリドー(天井の高い廊下)にも素敵なレストランが並んでいて、まさに違う時代にタイムスリップしたような感覚になる。

コリドーも豪華!


ロビーから反対側の扉に向かった左側にはロビー活動の歴史のような小さな展示もされている。

日本について書かれた展示もあった

日本では馴染みのないロビー活動かもしれないが、自動運転やスクーターの公道使用など、多くの新しい技術を用いた産業を始めるためのルールづくりの裏側にはロビー活動を行う人(=ロビイスト)の活躍も存在している。

ツアー02_国会議事堂(United States Capitol)

ホワイトハウス周辺観光の次は国会議事堂にも行った。ニュースや映画でみる建物がそのまま目の前にある不思議。この日は日曜日なので比較的静かだったが、多くの観光客で賑わっていた。議員たちも週末は自分の州に戻り、家族との時間を過ごしたり、州の人たちの声を聞くようにしているんだそう。(ワシントンDC全体として仕事のための都市なので、週末は車も比較的少ないし、閑散としている。月曜日になるとみんな車で戻ってくるから大渋滞が起こるんだとか)

国会議事堂の一番上にあるモニュメントはアメリカらしく「独立」と「自由」を象徴するものだそうだ。(NYにあるのはStatue of Libertyだが、こちらはStatue of Freedom)こちら側からみると像の女性は反対を向いているんだけど、これはメインエントランスである日が昇る東側を見ているからだそう。独立と自由を表現する像はなぜかどれも女性がモチーフなんだよな。。。

国会議事堂の目の前には広大な池があり、約1週間後にはここがスケートリンクになるという。

国会議事堂からみえるワシントンモニュメント

ツアー03_リンカーン記念館(Lincoln Memorial)

国会議事堂から西に向くとワシントンモニュメントが見え、そのさらに西側にはリンカーン記念館がある。

リンカーン記念館の前ではファッションショーをしている団体も!
記念館の中にあるリンカーン像。想像以上に大きかった。

この記念堂は様々な演説の舞台に使われていて、「I have a dream」で有名なマーティン・ルーサー・キングも使用した。(この近くにはマーティン・ルーサー・キングの記念像もある)

マーティン・ルーサー・キング像

近隣にはベトナム戦争戦没者慰霊碑、朝鮮戦争戦没者慰霊碑、第二次世界大戦記念碑などもあり、さまざまな歴史を感じる広大な公園で、半日ではとても周りきれなかった。

ベトナム戦争で活躍した看護師を描いたもの

中にはセグウェイでの観光をしているグループや、天気もいい週末ということで近隣のスポーツ広場でスポーツを楽しむたくさんの人もいた。

セグウェイ久々にみたな〜。

たくさんの歴史を一気に学んだだけでなく、観光地の周りにいる人たち、道端で物販をする人たち、稼働してないけど駐車されているフードトラック、ホームレス、たくさんの現実も一気に学んだDAY0でした!

Thanks for reading !!
see you at the next blog 🙂

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