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寒すぎると家庭内はバイオレンスになりがち【エッセイ】

寒い。異常なほど寒い。
これでは生命活動を行うことは不可能だろう。
仕事なんて無理無理、今日は休む。
そんなことを思いながら、とりあえずエアコンのリモコンに手を伸ばした。

しかし、今の僕には外界の厳しさなんて関係ない。
なぜならこのぬくぬくお布団があるからである。
あぁ、なんて温かいんだろうか。
もう一生君に包まれていたい。
世界がどれだけ辛くても君だけは僕を守ってくれる。
冬の寒さはキツイけど、この温もりを感じられるのが良いとこだと思う。

でもこの布団。
実はつい数日前まで押入れの奥に閉じ込めていた。
衣替えとは聞こえはいいが、今まで要らないと無碍に扱ってきた。
そのくせにこの手のひら返し。
あまりにも外道である。
申し訳ないとは思う。
でも許してほしい。
今の僕には君が必要なんだ。
だからこのまま温め欲しい。
(この冬の間は)誰よりも大切にするから。

そんなアホなことを考えているうちに部屋が温まってきた。
時間も時間なので布団から出る。
起きた時の寒さが嘘のようだ。
これであれば生命活動ができる。人類の叡智に圧倒的感謝を。

やっぱり年中使えるエアコンの方が大切だわ。

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