もしもし、この電話番号は誰のものですか?
「060」で始まる新たな電話番号が解放されるらしい。
しかし、日本の人口は増えていないはずだ。
であれば、電話番号を使い回せば増やす必要はないのではないだろうか?
と、考えたがどうやら一人に複数契約する人がいるらしい。
他にも、法人契約やスマートウォッチなんかもある。
そう簡単な話ではないのだろう。
そういえば昔、電話番号でちょっとした事件があった。
自分はたまにアホをやらかす。
学生時代から使っていた電話番号をなぜか破棄してしまった。
これにより以前から関係があった人が連絡できなくなってしまった。
まぁ、現代ではLINEなどのSNSが主流なので大きな問題はない。
しかし、SNSというのもこの電話番号に紐づいていることが多い。
LINEなんかはまさにその際たる例だった。
「お前、子どもできたの!?」
突然の電話、第一声がコレだった。
あれ?
自分は知らないうちに子ども作っていたのかな?
人は見当違いなことを急に言われると、自分のことを疑ってしまうものだとこの時初めて知った。
考えなくても答えはNo。
しかし、なんか子どもがいるような気もしてきたな・・・。
流石に気のせいか。
なんて考えているうちにわずかに間が空いてしまった。
その間を相手にはYESと捉えたのだろう。
「なんで言ってくれなかったんだよ?というか結婚したのか?誰?」
矢継ぎ早で質問が飛んでくる。
なんかもう面倒になってきたので、諦めて肯定しちゃおうかな?という怠惰な誘惑の声が聞こえてくる。
でも流石に嘘は良くないよなぁ。と思い直し弁解を始めた。
もちろん、話せば分かってくれたので疑惑はすぐに解消された。
「それにしてもなんで子ども?脈絡なさすぎない?」と問う。
「いや、LINEのアイコンに子どもがいんじゃん?」と意味不明な回答が飛んでくる?
何を言っているんだろうか?
そう考えてLINEを確認する。
もちろんアイコンに子どもなんていない。
ふと、メッセージの通知に気づいた。
見てみると子どもについても質問が他にも何件か来ている。
どうやら電話の相手がおかしいわけじゃないようだ。
ちょっと状況が読み込めないので、そのLINEのスクショ送ってもらった。
確かに自分の名前が記載されたアカウントに子どもの写真載っているではないか?
あれ?やはり俺に子どもがいたのか?
いや、いないはず。これは夢?
なんてまたアホなことを考えている間に、
「電話番号で友だち追加されました」という文字に気がついた。
確かに考えてみれば当たり前である。
基本的に電話番号を変えることはない。
しかし、自分のようなアホがたまにいる。
結果的にこのような騒動が起きる。
そして現在のシステム上、これを避けることは難しいのだろう。
SNSを運用する会社もこんなアホのためにシステムを変えるなんてことはしない。
だが、これを悪用することもできるはずだ。
詐欺や違法アクセスなど容易だろう。
電話番号が個人を特定する鍵になってしまっている危険性を理解するべきだ。
そして、もう少しアホに優しくなっても良いと思うのだ。
頼む、アホを許してくれ・・・。
しかし、勝手に他者に割り振られる可能性がある番号を個人を特定する番号とする方がおかしくないか?
確かにアホなことをしたけどシステムも悪くないか?
なんてことを少し思う。
そう考えるとマイナンバーなんかは個人的に有難い。
最初から番号が決まっていると自分のようなアホが破棄するという選択をしなくて良い。
社会的必需品になると考慮すべき事項が多くて大変そうだなぁとトラブルメーカーの一人として思うのだった。