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学びのパラダイムシフト ~ 生成AIを活用した公立中学校の挑戦 ~ / 2024.7.20(土)講座参加レポート

こんにちは!
G-Apps.jp 公式note担当の伊藤です!

本日は、2024年7月20日(土)に開催された「学びのパラダイムシフト ~ 生成AIを活用した公立中学校の挑戦 ~」の講座参加レポートをお届けします!

この講座では、千葉県船橋市立飯山満中学校の実践を中心に、生成AIを活用した教育現場での挑戦とその成果が共有されました。

飯山満中学校様といえば、こちらでも実践事例を紹介されていましたね!

上記の記事やアーカイブもぜひご覧ください。


公立中学校での生成AI活用の背景

公立中学校では、生成AIを導入するためのハードルが多いとされていますが、飯山満中学校様では、そのような課題を克服し、生成AIを授業や校務に活用していました。

"特別な研究指定を受けていない学校でもできる"

ということを、全職員の先生方が共有し、実践されています。

先生方の奮闘の様子

学校教育目標に掲げた「未来を創る力」「互いに認め合う力」「たくましく生きる力」を育成するために、生成AIがどのように役立っているかについて、先生方の経験と工夫が素晴らしい印象でした。

また、Google スプレッドシート に研修の流れを作成され、共有することで、先生方全員で流れをしっかりと把握されていました。

研修の流れ

また、先生方が研修の際に考えたことや様々なワークの記録を、校内ポータルサイトで共有されていました。
このような丁寧な取り組みの積み重ねが、実践力に繋がるのかもしれませんね。

校内ポータルの様子

授業での生成AI活用事例

美術科、家庭科、特別支援学級での活用も紹介されました。

美術科:自分を表現する色と形の構成

「自分を表現する色と形の構成」をテーマに、生成AIとの対話を通じて自分の考えを深める取り組みが行われていました。

事前にChatGPTに相談した内容を基に、グループディスカッションを通じてアイデアを膨らませ、構成を決定するような流れで紹介されています。

その後、クロッキー帳やCanvaを使ってアイデアをスケッチするプロセスがで学習を進める様子がわかります!

これは中学1年生の実践で、教員が生成AIを活用して生徒にアドバイスを提供し、学びをサポートしている実例として、とても参考になるお話でした。

また、具体的なプロンプトの紹介も見所です!

該当の解説はこちらからご覧いただけます。

家庭科:幼児向け絵本作成

家庭科では、生成AIを活用して幼児の発達段階に合った絵本を作成する授業が行われていました。

国語科との教科横断授業として進められており、生成AI を使用するための目的や仮説をしっかりと定義して使用されていました。

生成AIの活用のための仮説

さらに、Simplebooklet を使って絵本の形に仕上げ、生徒たちがオリジナルの絵本を完成させるプロセスで学習を進めていました。

授業の成果物の様子

Simplebooklet はこちらを参照ください。

該当の解説はこちらからご覧いただけます。

特別支援学級:将来の生活を想像する進路学習

特別支援学級では、「将来の働く生活を想像し、必要な力を考えよう」というテーマで進路学習が行われました。

この事例も、なぜ生成AIを使うのかということをしっかりと定義して使用されています。

生成AI活用の目的

それぞれの特性により言語化が難しい生徒たちが、生成AIを活用してイメージを言語化し、自分の考えを深める授業を実践されています。

授業の成果物

ChatGPT との対話を通じて、生徒は働く力について相談し、ロイロノート を使って考えを整理する活動が進められました。

先生の授業設計次第で、学びの深さが変わる様子がとてもわかる事例だと感じました。

該当の解説はこちらからご覧いただけます。

他にも、国語や数学などの事例紹介もありますので、詳しくは動画をご覧ください。

成果と課題

生成AIの活用によって、個別最適な学びの実現が進んでいる一方で、依存のリスクやファクトチェックの重要性もしっかりと検討しながら使用されていることがわかりました。

また、フィードバックを大事にして、日々改善されている様子はとても勉強になります。
そして、生成AIが出す情報の信頼性を検証するスキルを育てることが、今後の教育活動において重要だと感じました。

まとめ

今回の講座を通じて、生成AIを効果的に活用することで、公立中学校でも教育の質を高め、個別最適な学びを実現できることが示されたと思います。

飯山中学校の先生方はいつも次のことをおっしゃいます。

"うちは普通の学校です"

いつもさらっとおっしゃいますが、この普通の中にこそ、先生方の努力や工夫で溢れているのだと感じました。

生成AIは、教育現場のDXを推進するだけでなく、生徒の創造力や探究心を育むための重要なツールとなりつつあります。

今後も、これらの取り組みが全国の学校に広がり、教育のパラダイムシフトが進むことを期待しています!

さらに詳しい内容や活用事例は、教員限定の Facebook グループで公開していますので、ぜひ G-Apps.jp Community ~ 教育現場での Google for Education 活用コミュニティ~ にご参加ください!


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