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DX の心技体【4】手っ取り早くデジタル武装すること(低コスト・短期間で効果を実感できるものがあります)
デジタル武装の意味
DXの目的は、新たなビジネスの創造や新たなサービスを顧客に提供することで競争力を強化し、組織の生き残りと永続的な成長を図ることとしました。
今回着目すべきは、「生き残りと永続的な成長を図る」というところで、これが究極の目的になってきます。そのためになすべきこととして、今回のテーマである「デジタル武装」の話をしたいと思います。
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デジタル化はそんなに難しいことではないはず
「デジタルネイティブ世代」と言葉があります。物心ついた頃からパソコンやインターネットが普及していた環境で育った世代のことですので、当然ながらデジタルを扱うリテラシが自然と備わっています。英会話と同じで、子供のころから身近に自然と使う環境があれば、いちいち頭で考えなくてもすんなりと体に受け入れられることでしょう。昭和世代があのWindows95が登場した時に感じたような、まさにPCを使って仕事の仕方が変わるといったインパクト。あのような種類の感動はこの世代にはそもそも存在しないのかもです。
今やパソコンですら必要でなく、スマホで何でもできそうな時代になりましたが、シニア世代には何かとデジタル利用のハードルをまだまだ感じてしまう傾向はあるかと思います。でも、思い出せばデジタルカメラやデジタルビデオの登場でフィルムの現像が不要になりその場で写真を確認したり、共有したりすることがでできるようになったことは実感できているはず。その昔「シャープの液晶ビューカム」を始めて買ってみて、こんな使い方ができるのかと感じたことを覚えています。単に撮影することだけでなく、撮影した映像をその場で皆で楽しめること。感動を共有できることがそこにはありました。カメラ自体は大きく重たかったけれど、そんな大きな液晶画面を家族みんなで覗き込んだ時にそれ以上の喜びがありました。
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デジタル化で、どんなに世の中が便利になったか、おサイフケータイや音楽・映画のネット配信サブスクリプションサービス、スマートなPOSレジでのキャッシュレス決済など、当たり前のようにその価値を享受しているのです。世の中や身の回りはどんどん便利でスマートな環境が整ってきており、そうした環境変化にも、身構えることなく自然体で受け入れられるようにしたいものです。
アナログとデジタルの違いを理解する
そもそも「デジタル」と言えば、「アナログ」との対比が付き纏います。釈迦に説法になりますが、そこはよく理解し、デジタル化がどのような影響を持ちうるかを考えていきたいところです。勿論それぞれの良いところもそうでないところもある訳で、デジタル一辺倒になることもなく、双方の価値をうまく増幅させることができれば良いのでしょう。
DXでいうと、デジタル化・活用がその主な手段になりますので、デジタルの意味をよく理解した上で、DXの価値を見ていく必要があります。
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低コスト・短時間で効果を実感できること
昭和の時代から高度情報化社会ということで、コンピュータを使った情報処理システムが構築され運用されてきました。こういう私も、新卒で入社後なぜかシステム部門に配属され、日夜ひたすらプログラムを制作する時代も生きてきました。あの頃は、何でも自前で作るしかなかった時代だったと思います。その後、平成、令和と時は進み、IT環境も大きな変貌を遂げました。
ITスキルは、システムをどう作るかよりも、いろんなツールを使ってどう利用できるかを考える能力が大事になっています。本当に良い、適したサービスを選ぶ目利きが大事なのです。
ただこれは、できることを闇雲にやればいいといっているのではありません。「No.2 未来ビジョンに向けたJourneyとすること(ありたい形、なりたい姿を追求する)」で示したとおり、目指すもの、目指すところを押さえた上で実施しなければ意味がないこと 言わずもがな ですよね。
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ゼロからシステムを手作りするのではない、便利なツールが見つかるはず
クラウド・SaaSを活用しよう
小さな会社の経営においては、基本的な業務システムの基盤は、クラウドサービスを使うことで賄えます(クラウド・バイ・デフォルト原則)
サブスクリプション型の安価なサービスでも大体のことはできたりしますので、非常に便利になりました
社内の情報共有とワークフロー、メールとWeb会議、経費精算、勤怠管理、契約管理、受発注、経理処理、インターネットバンキングでの送金や決済など。加えて、マーケティングやブランディングなど、HPやSNSなどを如何にうまく使いこなすことができるのかが肝です
スマホ、タブレットでも大体いける
それにより、その多くの処理をスマホだけでも実行できるようにもなっています。銀行の口座開設から、振込から、チャットからメールから、マップを使ったマーケティングなどもです
タブレットがあれば、ノートパソコンのように使うこともまあありです
デバイスの操作性に慣れてくれば、結構なんでもできる環境が存在しています
あとは使い手の腕と考え次第です
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こうして、Smallビジネスはすぐにでも動かすことができるのです。
自分ならではの、出来ること、やりたいことを考えて、それに有効なツールを探してみましょう。
日々新しいアプリやサービスが産み出されているので、それがいいのか悪いのか選別することができない時もあるでしょう。そんな時こそ、いろいろ触ってみて、うまく使えそうか、役に立つのかを確認しましょう。
ただし、うまくフィットしないから、これはダメだというのを続けても中々両想いのサービスは現れないかもしれません。こんな時は自分のやり方に固執することなく、違うやり方として歩み寄ってみることも必要です。
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孤独な戦いではなく、仲間とともに
近年シン・ゴジラやシン・ウルトラマンが上映されました。平和を守るためのヒーローの活躍と苦悩が、今の時代の課題をもはらんで再現されることになります。DXでいえば、このような構図はデジタルディスラプター(デジタルテクノロジーを活用することにより、既存の業界の秩序やビジネスモデルを破壊するプレイヤー)への対応に相似して見えるところがあります。
かつて、他の惑星や地底・海中から突如現れ暴れる怪獣と戦うために、あのハヤタ隊員がウルトラマンに変身して悪い怪獣をやっつけてくれました。怪獣もすべてが悪という訳ではないのでしょうが、地球の平和を守るために、命をかけた戦いがあったのです。時に子供には難しいテーマや世界観がこれもかとそこに描かれていた記憶があります。
仮面ライダーもバイクに乗り風を受けて変身しました。あの変身ポーズは今でも体が覚えています。タイガーマスクも虎のマスクと赤いマントをひるがえし、ルール無用の悪党に正義のパンチをぶちかましてくれました。闘うときには、戦闘服が必要なのです。
DXにおいても同様に、今や誰もが手に入れられる「デジタル」を武器にして戦うことができるのです。こんな自分たちでもヒーローになれるのです。
資本力とデジタル力で社会を制する敵軍と市場や顧客を守りながら生き残っていかねばなりません。今日の敵は明日の友、提携、連携して強くなることもできます。何のために何と戦うのか。ここを問いかける必要があります。
そこにはそれぞれの正義があり、どう折り合いをつけていくのか。※これは、「NO9.変革・変化に対応するものを巻き込むこと(チェンジマネジメント)」につながる話です。
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たった一人で戦うのは勇気がいったり、面倒くさかったりでなかなか1っ歩踏み出せない方もいるでしょう。
そんな時には、仲間の助けを得て立ち向かうのもいい作戦になります。
のび太君が、ドラえもんと出会い、夢をかなえて行ったように!※ここは「No.6の最新技術・ソリューションを上手く活用しし、新しいビジネスを作ること」に繋がります。
さあ!ドラえもんのポケットを借りよう
武装というと少々危険な怪しげな香りもしますが、ドラえもんがのび太君の夢をかなえるため、手を貸してあげたのがまさにそれに該当するのではないでしょうか。
「未来の世界」の猫型「ロボット」であるドラえもんという友達を得たことで、のび太くんのためにそのポケットからいろんな未来の道具を取り出して、あれやこれややってみたいことを簡単に実現する。これまで想像出来なかったが、現実なものになる。まさに未来のビジョンをデジタル活用で実現できるってことになります。
それでは、のび太君の夢(あんなこといいな、できたらいいな)から、応用できそうな道具をいくつかみていきましょう。(少々強引なところはご愛敬ということで、まさにアイディアの宝石箱です)
「タケコプター」頭部などに装着することで簡単に自由に空を飛ぶことができる ⇒ ドローン技術の商用化も進み、空飛ぶ自動車もできています。(2025年の大阪・関西万博の目玉となりそう)
「どこでもドア」行きたい場所をイメージしてドアを開けるだけで、目的地に到着できる ⇒ Web会議ツールやチャットなどでどこにいても仕事ができる状況になりました。まさに「テレ」・「ワーク」です。さらにリゾート地で「ワーケーション」されている方も増えています。働き方が変わり、メタバース上にあるオフィスに出勤して会議室でミーティングするなんてのもありますね。
「アンキパン」教科書やノートなど暗記したいものを転写して食べると、内容をそのまま覚えることができる ⇒ メモやノートに書かれた文字をOCRでテキスト化し、さらに詳しい情報を検索し、関連する情報も含め見たり、記録することができますね。
「きせかえカメラ」服を瞬時に着せかえさせられるカメラ
⇒ 拡張現実(AR)、仮想現実(VR)で実用化されていますね。例えば、IKEAのARアプリ「IKEA Place」で自分の部屋に家具を置いたりしてみて商品を選ぶこともできます。「お医者さんカバン」聴診器のセンサーを当てることで病名を診断し、治療薬などを出してくれる。⇒ これは医療・検体検査の世界などで、IoTやAIを使ってできてますね。
「ほんやくコンニャク」これを食べることにより、相手の言葉が翻訳されて聞こえ、自分の言葉も相手に翻訳されて聞こえるようになる ⇒ AIで翻訳したり、音声をテキスト化する技術もありますね。こんにゃくが嫌いな人もこれでOK。
「ないしょペン」内緒の手紙を書くためのフェルトペン ⇒ 通信の暗号化や匿名化ツールなどセキュリティ関係の技術の進化はやはり相当に早いです。
「とりよせバッグ」どこにある物でも一瞬で取り寄せることができる最強のバッグ ⇒ IoTのツールで、スマートタグや忘れ物防止タグ、アイテムトラッカーなどで、失くしたものは探せそうですね。お取り寄せは、Amazonからでもウーバーイーツなどからでも簡単にできます。
「もしもボックス」受話器に向かって「もしも○○の世界になったら」と言うと、その言葉どおりの世界に一変 ⇒ メタバースで、自分が望む世界を体験することが可能です。この世界では違う人生を歩むことはできそう。
「タイムマシン」その名の通り、時空を自由に移動する乗り物 ⇒ インターネットで世界を旅することや、グーグルアースで世界を飛び回ったり、過去の記録としてのアーカイブを楽しむことはなんとか出来そうです。
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ドラえもんのポケットには、どんな道具がまだ残っているのでしょうか。のび太君の叶えたい夢が、それを生み出す源泉になっているとすると、これからもどんどん新しい道具が飛び出してきそうですね。
ドラえもんは漫画の世界の話ではありましたが、時代は進んでいるのです。秋元康「未来とは?」の歌詞にあるように、
”たった今から始めようぜ 僕らは待ってるだけじゃだめなんだ 僕らの可能性こそが未来” なのです。
DXを進めるために、まずは出来るところからデジタル武装をススメましょう。
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例えささやかであってもできること、感じることは無限大です。他とはこれまでと違う自分になって強くなりましょう。ただ強いだけでは生きていけません。「強くなければ生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない」。レイモンド・チャンドラーの小説に登場する私立探偵のセリフにように。その強さは、誰かのためのものなのかもしれません。
この先は、「No.5のSmall Start で失敗と成果を積み上げて進めること」に繋がっていきます。
「さあ出かけよう 一切れのパン ナイフ・ランプ鞄に詰め込んで」君をのせての歌が応援してくれているようです。勇気を出して1歩踏みだしましょう。
DXの心技体【5】~はまた以降の投稿で!
【再掲】DX推進の心技体(10選)
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まずは自分なりのDXを語ること(自身の言葉で定義してみよう)
未来ビジョンに向けたJourneyとすること(ありたい形、なりたい姿を追求する)
顧客志向で提供価値を表明すること(「ならではの価値」を提供しよう)
手っ取り早くデジタル武装すること(低コスト・短期間で効果を実感できるものがあります)
Small Start で始めて、失敗と成果を積み上げて進めること(勇気を出して1歩踏みだそう)
最新技術・ソリューションをうまく活用し、新しいビジネスを作ること(デジタル技術の活用で経営課題の解決へ)
戦略的に考えてみること(シナリオ、プランを練って先を見据えて動こう)
気力・体力を維持し、流されないこと(絶えずゴールを見据える)
変革・変化に対応するものを巻き込むこと(抵抗勢力に対するチェンジマネジメントも必要)
組織力を上げること(横断組織、俊敏性、爆速、Agile)