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コミュニティの参加者のレイヤー分けと情報伝達方法

昨日のお題は「コミュニティの『入口』と『出口』」。

コミュラボ第1回オフ会のNewsPicksアカデミアマネージャーであり、オンラインサロン「風呂敷畳み人サロン」の共同運営者である野村高文さんとの会話をベースに、コミュニティの『入口』と『出口』の作り方をまとめました。

入口は熱量高く、狭めに意見を言えるくらいの規模からスタート。出口は、卒業もありという設計が大事です。また、卒業したら終わりではなく、同窓会的に交流ができる仕組みまで用意しておくと、関係が続きます。

さて、今日はコミュニティの「レイヤー分け」と「情報伝達方法」

昨日も触れましたが、コミュニティに集う方々は、人によって「熱」の源=参加意図が違います。意図を持つものは「旗」か、「仲間」か、「活動と役割」か、もしくは複数か。いずれを「源」としても、その人の「熱量」によって、役割分担や、情報伝達の方法を調整する必要があります

「熱量に応じて参加者をレイヤーに分けています」…昨年2月に開催したコミュラボキックオフパーティーにお越しいただいたゆうこすさんのコメントです。今日はその会話などから、整理します(サムネイルの写真は、そのパーティーの時のものです)。

そもそも「熱量」とは何か

「熱量」は物理用語です。

物質間を移動するエネルギーの量

これをゆうこすさんの表現を使うと、こうなります。

熱量とは、「自分ごと感」=「興味関心」の度合い

レイヤー分けの例

ゆうこすさんは「熱量」=興味関心の度合いに応じて、ゆうこすさんの「ファン」を「6つ」のレイヤーに分けているそうです。

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レイヤーに応じた情報伝達方法

図にあるように、レイヤーに応じて情報の伝達方法を変えているそうです。
■レイヤー1・2
ゆうこすさんのことを「ほとんど知らない」人たちです。
この他のレイヤーに比べて、熱量の低い皆さんには「Twitter」で情報を文字通り「拡散」する形で届けています。

■レイヤー3・4
ゆうこすさんのことを、TwitterやYouTubeなどでフォローしたり、ときどき「いいね!」などをしてくれる人たち。少しずつ興味の度合いが高まっている人たちです。

■レイヤー5・6
ゆうこすさんをいろいろなSNSでフォローしたり、時々「いいね!」を押したり、リツイートしたりする人たちです。また、さらに深まると生配信を見たり配信形態によっては投げ銭のようなギフティングをしてくれる方々です。この層は、ゆうこすさんと「文脈」を共有しているので、歴史を知らないとわからないことや、TwitterやInstagramなどでは伝えきれないことを「ブログ」などで伝える層です。

そして、どのレイヤーに対しても心がけていることは「言い訳を作ること」。ゆうこすさんがそう言うなら「いいね!」を押していいよね、とか「#ゆうこす現象」とタグをつけてツイートしていいよね、といった動き出すための「空気」を作るそうです。すると、参加者が「自分で決めて」そうした行動をやりやすくなります。

学術的に見たレイヤーの分け方

■ウェンガー「コミュニティ・オブ・プラクティス」による考え方
コミュニティはその参加度合いに応じて①周辺グループ、②アクティブグループ、③コアグループの三層に分けられます。ゆうこすさんのレイヤー分けにも当てはまります。

①周辺グループは、文字通り遠巻きにコミュニティやその活動を見守る人たち、②アクティブグループは、活動を企画したり作ったりまでではないけれど参加する人たち、③コアグループは、コミュニティを立ち上げたり動かしたりする人たちです。

コミュラボの構造
コミュニティを作る人のインキュベーションの場である「コミュラボ」は、次のような「三層」構造になっています。

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□コミュチア
ウェンガーいうところの「周辺グループ」です。文字通り活動をあたたかく見守ってくださる皆さん。基本的に何かアクションした後に、そこから得たインサイトなどを共有しています。

□コミュラボのラボ
「アクティブグループ」です。コミュニティを自ら立ち上げるほどではないけれど、活動に関わったり、参加したりするような方々の集まり。月1回のオフ会でコミュニティに造詣の深い方の話を伺う「オフ会」や、クローズドなFacebookグループでの情報共有やディスカッションなどを行っています。

□コミュゼミ
文字通り「コアグループ」です。コミュニティを自ら立ち上げ、動かす人たちの集まりです。コミュニティとは、から、コミュニティの企画までを3ヶ月かけて学び、共有しあう仲間の集まりです。

なお、コミュラボの情報伝達は、メインは各層に分けて設定したFacebookグループとメッセンジャーです。外に対しては、オープンな Facebookページnoteを使っています。

さいごに

コミュニティの参加者は、その参加意図などに応じてコミュニティに対する「熱量」が異なり、おおよそ三層に分けられます。またそれに応じて情報伝達方法を使い分けると良いでしょう。


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