大相撲 七月場所 中盤戦 注目の五番
七月場所も中日を超えて優勝争いも限られてきました。
今回も個人的に気になった五番をピックアップしてます!
早速行きましょう!
※ネットで「大相撲 動画」と調べるとNHKの特設ページで取組動画が見られるので、是非それを見ながら読んで頂けると幸いです。
※記事内にもリンク貼っときます。
①隆の勝-若隆景(6日目)
初日から上位戦が続き4連敗となった隆の勝でしたが、5日目からは5連勝と本来の相撲を取り戻しました。特に6日目の若隆景戦では立ち合いから一気に前に出た会心の相撲でした。4場所守った関脇の地位から陥落して迎えた今場所、自身と入れ替わりで新三役となった若隆景に対して燃えるものがあったのではないでしょうか。逸ノ城、豊昇龍も順調に勝ち星を増やしている中、三役争いにも注目です。
②志摩ノ海-輝(8日目)
幕内前半戦からは、志摩ノ海と輝の一番を紹介します。
立ち合いで輝に右を差され押し込まれる展開にも慌ない志摩の海。
左のおっつけから上手を取り最後は、左右から絞り上げる形で寄り切って勝利しました。
身長193cmの輝に対して、志摩ノ海は179cmと力士の中では決して恵まれた体格とは言えません。
それでも工夫次第で相手を押し切れるのが大相撲の魅力です。
志摩ノ海は輝戦でも見せたような低い姿勢とおっつけを武器に戦っています。その渋い顔立ちといぶし銀の取り口は、相撲を知れば知るほどカッコ良く見えるのです。
③高安-御嶽海(8日目)
もう一人ベテランの活躍を見ていきましょう。
大関復帰をかけた今場所、ぎっくり腰でまさかの休場となった高安です。
2日目から土俵に戻ると、腰の不安を感じさせない相撲内容で6勝2敗2休。
今場所の高安も以前のような立ち合いの迫力はないですが、我慢強い相撲で勝利を掴んでいます。
8日目の御嶽海戦も立ち合いで左を封じられると、半身で防戦一方の状態になります。1分を超える相撲になる中で、徐々に状態を良くしていき左の前回しを掴むと寄り切って勝負あり。
相手の良さを消しながら、腰の重さを活かす相撲は安定感すら感じます。
終盤で全勝の白鵬、照ノ富士との取組を残す高安は優勝争いの鍵を握る存在となるでしょう。
④白鵬-翔猿(7日目)
7日目、8日目と初顔との対戦となった白鵬ですが、相手にしませんでした。
7日目の翔猿は仕切り線よりもかなり後ろで立ち、距離を取る戦法を取って話題を集めました。私の個人的な意見としてはこの立ち合いはいかがなものかと思いました。翔猿としてはただぶつかって行っては勝ち目がないという判断だと思います。ただ、結果的に白鵬は動じることなく、翔猿が我慢出来ずに突っかけた結果捕まってしまいました。北の富士さんもコラムで言っていましたがこれでは「負けるのを遅らせているだけ」です。
序盤戦から分かるように白鵬も万全ではなく、特に立ち合いには不安を抱えています。翔猿も優勝を争った昨年九月場所の正代との一番では鋭い立ち合いを見せていたのですから、思い切ってぶつかって行ってそこから何か動きを入れて欲しかったと感じました。
⑤照ノ富士-千代大龍(十日目)
中盤戦は相撲内容も一方的なものが増え、綱取りへ盤石と言える照ノ富士。
膝の怪我さえ忘れてしまえば、その気迫に満ち溢れた表情から憎たらしい程の強さを感じます。白鵬もそうですが、横綱は誰が土をつけるのかと負けることを期待させる強さが必要なのです。
そんな強さは一旦置いておいて今回取り上げるのは十日目千代大龍戦です。
相撲内容としては立ち合いから千代大龍は力が抜けた状態で、寄り切られてしまいました。
この日はイライラ度MAXだった北の富士さんの怒りが頂点に達した一番で、
まず言えるのは千代大龍も自分の強みである立ち合いを活かすには照ノ富士のペースに飲み込まれては行けません。
ただ、一つ気になったのが照ノ富士の手付きでした。スローで見ると両手とも土俵についていないように見えます。以前から手付きで待ったを受けることが多い照ノ富士、千代大龍もそう言った部分で待ったと勘違いしてしまったのでしょう。重要なのはどこまでを不十分とするのかを行事と審判部と力士が共有する事です。この点は今後も議論して行って欲しいと思います。
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