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[2019年金融業界の振り返り-②世界銀行による「ブロックチェーン債」の追加発行]


2019年金融業界のトレンドについて自分なりの考えをまとめてみました。*最新情報はまた別途お届けします。

主に下記の3つです。(他に何かありましたらコメント欄で是非ご教示をお願いします!)

①フェイスブックの暗号通貨である「Libra」が話題

②世界銀行による「ブロックチェーン債」の追加発行

③北米の伝統的金融機関であるJPモルガン・チェースによるステーブルコイン「JPMコイン」


では本日は②世界銀行による「ブロックチェーン債」の追加発行 について話して行きたいと思います。

①についてはこちらの記事をご参照ください。

<大前提の知識>
ブロックチェーン:「データベース」を実現する技術
分散型台帳:さまざまな場所にいる複数の個人によって保持および更新されるデータベース/デジタルに記録される取引の台帳
分散型台帳技術/DLT(Distributed Ledger Technology):ブロックチェーンの機能を派生し、共有台帳という特徴だけを抽出して一般化した概念
ブロックチェーン債:”ブロックチェーン”の借金→世界の投資家を対象とする公募債
bond-i(ボンダイ):(bond-i、Blockchain Operated New Debt Instrument)の愛称は、世界的に有名なシドニーのボンダイビーチにちなんだものでもある。
コモンウェルス銀行(CBA):コモンウェルス銀行は世界中の顧客に対し総合的な金融サービスを提供するオーストラリアの代表的な金融機関です。
RBCキャピタルマーケット(RBC):カナダロイヤル銀行。
モントリオールとトロントに本社を置く世界有数の金融グループの一つである。カナダ国内に1,400以上の支店を持ち、世界34カ国以上で7万人以上の従業員を持つメガバンクであり、カナダ五大銀行の一角を占めている。
TD証券(TD):トロント・ドミニオン銀行。、カナダのトロントに本社を置く銀行である。カナダ五大銀行のひとつで銀行としては総資産と時価総価でカナダ国内第2位の規模をもつ


<世界銀行による「ブロックチェーン債」の追加発行>
2019年8月16日世界銀行は分散型台帳の技術を用いた「ブロックチェーン債」を発行し、5000万豪ドル(約36億円)を調達した。
世界銀行が発行したブロックチェーン債「bond-i』は2020年8月に支払期限を迎える。
販売の委託をされたのはCBA、RBC、TDの3社。

<1回目はいつなの?>
2018年8月23日に世界銀行はブロックチェーン技術を活用した世界初の債券「bond-i 」を発行。機関投資家から1億1000万豪ドルを調達。

<なぜ発行するの?>
債券の発行・流通コスト削減を目指している。
金融機関はブロックチェーンを活用し、債券の発行・流通コスト削減、迅速かつ柔軟な金融サービスを構築することを目指している。1社に閉じたシステムではなく、複数企業が参加するコンソーシアム型で運営することで、サービス提供規模の拡大や未発展な途上国でも可能は資金調達モデルも開発も狙う。

<支払い期限>
1回目の2018年8月23日は発行額は1億1000万豪ドル(約90億円)。2年債で、利回りは2.251%。
支払い期限は2020年8月。
世界銀行は毎年、500億~600億ドルの債券を発行し、途上国への資金支援を行っている。


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