患者さんが来たら何を聞くか?という話。
唐突ですが、このアカウント、夫にばれていました。
「でもタイトルからして長そうだから読まなかった。」
好都合です。まぁ、読まれて困ることは書いていないけれど。というか読まれて困ることは完全に匿名性を保てるような状況で書きます笑
さて、先日の大学院の授業でとても興味深い話を聞きました。
患者さんが初回やってきたときのアプローチの仕方。
我々医療者(と一括りにしてはいけないかもしれませんが)は、初めての患者さんが来たらいくつか質問をして情報を収集します。その情報をもとに治療方針を考えていくためです。
例えば、夜になかなか眠れない、不眠の患者さんが外来に来たとします。
大抵は、「その症状はいつからですか?」「眠れないとはどんな風にですか?寝つきが悪いとか?よく目が覚めるからとか?」「思い当たることはありますか?」などといった具合に。
私も看護師をしているときに外来で聞いていました。不眠はではないですが、腹痛なんかで来院した方には「いつから痛いですか?」「おなかのどの辺りがどんなふうに痛いですか?」「ここ数日間で焼肉屋さんとか、生もの摂取したりしていませんか?」などなど。でも多分、多くの看護師や医師がそういうこと聞くと思うな。
しかし、心理学的には違うようです。初回面接で患者(クライエント)の情報収集するのですが、例えば上記の不眠の患者さんの場合。
(セ=セラピスト、ク=クライエント)
セ「今日はどうしてここにいらっしゃったのですか?」
ク「夜、なかなか眠れなくて…」
セ「夜眠れないと、何か困ることがあるんですか?
ク「昼間に眠くなってしまうんです」
セ「どうして昼間に眠くなると困るんですか?」
ク「仕事中に眠くなってしまって、周りの人の話を聞けなくなるんです。」
というように、医療とは違った視点からアプローチしていくそうです。
ここまで聞くと、このクライエントは「仕事をしっかりしたい、人の話もきちんと聞きたい」という希望、願いを持っていることがわかります。
なので、心理学において初回面接でこのようなアプローチで話を聞いていくと、それはクライエントの希望を見出すきっかけにもなると。
完全に、「その症状いつから?」「どんなふうに?」「思いあたることは?」などと質問攻めにやってきた私には目から鱗なお話でした。
そして医療なら完治だとか、完解だとかがゴールであることが多いですが、心理学の世界は違います。100%よくなっていなくても治療を終了することもあるそうです。
何回か通って「不眠はまだ解決していないけれど、生活が楽になってきたし、何とかやっていけそう」とその時点をゴールにすることもあるとか。でも結局クライエントが再来しちゃうこともあるとか。
それでもそういうアプローチで生活の質を底上げしていけたら素敵だなと思いました。
こういうこういう医学・看護学とは違うアプローチができる心理学。ますま興味深くなってきました。社会福祉学部は出ていないので、授業についていけている感じは皆無ですが。頑張ります。
なんてことをnoteに書こうと思っていた直前にTwitterのタイムラインに流れてきたやつ。
上記の心理学のアプローチの仕方とも違いますが、これもまた面白いアプローチでした。いろいろなアプローチの考え方を身に着けて、幅広ーく患者に介入できる看護師になりたいと思ったお話でした。
あと、子供のころは完全に「富士山は日本で一番(標高)が高いけれど二番目に高いのは岩手山だと信じて疑っていなかった」私でした。
サポートいただけたらそんな嬉しいことはありません。大学院生になったので研究費の足しにして、もっと発信できるようにしたいです。