先日、ちょっと気になっていたので、2年生の演習の2回目の発表会(ということは、3つ目の課題があるということで、けっこうタイトなスケジュール)を見に行った。
途中で用事が入ったために全部を見ることができなかったけれど、2/3ほどを聞いた限りでは、とてもよかった。感心しました(ちょっとだけ見るつもりでいたのが、予想以上に力作ぞろいだった)。
多くの学生が、春に比べて格段に良くなっていた、ように見えた。
自分のやりたいこと、こんなことができたら楽しそうということを自覚してきたようだ、という気がしたのです。そして、これを表現す仕方が少しずつ分かってきたのではあるまいか。きっと担当の先生たちがうまく、それらを引き出したのに違いない。ふだん辛口の評が多い先生も、ずいぶんやわらかな物言いだった。飛躍的に伸びるという時期があるのだね。継続することの力がもたらす効果を改めて確認したようだった。
ところで、はじめから、こうあるべきだとか、コンセプトはということから出発していたなら、たぶんこうはうまく行かなかったのではあるまいか。こんなことができたらいいということから始めて、別荘という特殊性や敷地の特性にあわせて、磨いていったようなのがよかった(ま、はじめに、別荘ってどういう場所なんだろうくらいは考えたとしても)。
でも、何人かは、そうした熱意がまったく感じられなかったのはどうしたことか*(若い時は、整合性よりも、思いの強さがよく働くことが多いようです。本気を出せば……と思っているのだとしたら、遅すぎたということになりかねない。やる気があるのなら、すぐに取り組み方を変えるのがよい)。
そして、ちょっと惜しいと思ったのは、非日常と日常のバランス。そして、外部空間の扱い。とくにプライバシーについては、あんがい日常の生活をそのまま引きずっていたように感じられたし、外部空間についての配慮が乏しかったのです。
それでも、楽しくて気分のいい時間だった。
*これが揃って男子学生というのが、ねえ。
(F)