スマートグラスへの接続方法を検証した件
【指定企画】スマートグラスで「働く」のウェルビーイング(幸福度)は高まるのか?の検証を始める前に、まず「この機材の使い方」を検証、その上で何が出来るかを具体的に考えたいと思います。
まずは、実験計画書のスケジュール通り、6月末に貸し出ししていただいた、日本未発売のスマートグラス「lenovo glasses T1」の接続実験を行いました。
ケーブルを含んで測ってみると137gという軽さ!(本体は96gくらい)便利に使えれば、活躍できそうな端末です。
※計測間違いだったので修正しました!7/27
「lenovo glasses T1」の仕様としては、
眼鏡型のモニターで、中心の内側グラス部分に画面が映し出される
サングラスより濃い色のスモークがかかっていて、歩行困難なくらい外の風景が見にくい
コードは眼鏡から直接出ていて、接続端子はUSB Type-C (タイプC)、挿す側(オス側)のタイプ
自前の電源や充電池は無く、接続端子に繋がれた機器からの供給に依る
という、思ったよりも使用制限を受けそうな予感のする仕様。
とは言え、まずは接続してみなければ始まりません。
■自宅にある機材の端子の種類を確認する
USB Type-C (タイプC)のタイプの端子を使った機器は、ここ数年でかなり多くなりました。
しかし、5年以上前のスマートフォン・携帯ゲーム機・安価なモバイルPCなどは、どちらかというとMicro USBが主流だった記憶があります。
また2023年、今年秋に発売と予想される最新機種からUSB Type-C (タイプC)に切り替わる可能性の高い(EUでは2024年からUSB-Cを義務付ける法律が適用)最新iphoneを除いて、iphoneの現行モデルに使用される端子はLightning (ライトニング)です。
既に、2022年10月に発売された一部のipadには、USB Type-C (タイプC)が搭載されています(T1と接続可能)が、以前のipadはLightning (ライトニング)からの変換コネクターの使用が必要です。(有料動画サイトの映像も使えて、一番安心確実ですが、その分お高いです!)
PCの端子はUSB Type-A (タイプA)が主流なので、USB Type-C (タイプC)を搭載していない機種なら、変換が必要になります。
【実験1】PS5とスマートグラス「T1」を繋いでみる
図を見ると分かる通り、変換手順を踏まないと、映像を映す事ができません。そして、スマートグラスとPS5の他に、以下の2品も必要になりました
1、「Lemorele」HDMI TO USB-C Adapter
(電源用のUSB-CtoUSB-Aケーブルが付属しています。)
2、「iVANKY」HDMI ケーブル HDMI2.0規格 40K60Hz/HDR/3D/イーサネット対応
*1に電源用のUSB-CtoUSB-Aケーブルが付属は付属していますが、PS5コントローラー用のケーブルでも使用できます。
この場合、電源も映像出力HDMIもPS5の端子に繋ぐだけなので、全く使用に問題ありませんでした。
【実験2】iphoneとスマートグラス「T1」を繋いでみる
ライティングの端末に、USB Type-Cを繋いで映像&音声の高速転送を試みる・・・。
これが、一番大変でした!
まず、「lenovo glasses T1」の仕様一覧で問題になる部分
ここが一番くせものです。
この電源供給の必要電力に引っかかって、android端末でUSB Type-Cでも使えない機種がありました。
交流会の日に、ポートカケガワに実機を持って参戦してきたのですが、android端末でUSB Type-Cの人があまりいなくて、使わせてもらった端末は残念ながら非対応でした。
「フル機能のUSB-Cのみ対応」とLenovoのサイトに記載されているとおり、何かの機能が足らなかったのだと思います。
*データ転送に問題がないとすれば、恐らく給電の電力不足が原因の可能性が高いと思いました。
lenovo glasses T1は日本未発売機種のため、詳しい仕様は分かりません。
iphoneにつなぐなら、「Apple Lightning Digital AVを用いることでiPhoneでも使用できる」ので、これを購入すれば解決可能なのですが、ライティングの端子の機材に使うためだけに8000円の出費は痛い。
*著作権保護の動画を見るなら、この方法しかありませんし、見れない動画サイトもあります。
検証で著作権保護の動画を見る気は今のところないので、PS5に繋いだアダプターとコードを流用して、iphoneと繋げないか模索してみました。
そこで、追加購入したコードは、hdmi lightning 変換ケーブル です。
このケーブル、ライティングをHDMIに直接つなぐものは電気屋さんでは売っていないと言う事で、ビックカメラで確認したところ、「Amazonで購入してください」というアドバイスを受け購入しました。
結果的には、無事に繋がったのですが、イラストの通り、かなり物々しい仕様になってしまいました。
しかも、繋ぐ順番を間違えるとスマートグラスの電源が入りません。
ちなみに、出力20W以上のモバイルバッテリーがおすすめです。
これは、Switchの給電が16W必要な事と、今回使用したPSvita用のバッテリー出力が最大19Wだった事に基づいておすすめとしました。
lenovo glasses T1の給電がどれくらいなのかは不明ですが、最大19Wのバッテリーで点いたり消えたり不安定だったので、おそらくは出力に20Wは必要なのでは?と感じたからです。
スマートフォンの画面は、そのまま縦長に表示されます。
画面が回転すれば横長に映し出されます。
【実験3】Switchにスマートグラス「T1」を繋いでみる
実験1と同じつなぎ方で普通に見えるのでは?と最初から楽観視していたのですが、この実験は失敗に終わりました。
結論から言うと、「Switchでは使えない」です。
ドックに繋ぎ、テレビ出力が可能な普通の初代Switchで実験しましたが、写真のとおり、「白黒」で「ごく小さい画面」で表示されました。
*もしかしたら、有機EL版なら使えるかもしれませんが、通常版は駄目でした。
原因ははっきりしません。
純正のHDMIケーブルでも状況は変わらず、テレビ出力を確認しましたが、問題は見つかりませんでした。
この2つの現象が同時に起こっていると思われ・・・。
コードを変えても改善できず、画面サイズも大きくならなかったので、非対応だと諦めました。
調べたら、他社のスマートグラスは表示できるようだったので、少し残念です。
中国先行発売、日本では未発売機種、不具合があるのは日本での検証が行われていないからかもしれません。
■追記!7/27
今回、このnoteをまとめた後、T1のスマートグラスの仕様について、Lenovoからは公式な細かい仕様は公表されていないので、機械に詳しく専門知識のある方々に考察していただきました。
凄くマニアックな内容がどんどん出てきて、本当に助かりました!
(Hiroshiさん、マッツさん、石田さん、モヤっとしていたところがはっきりしたので助かりました!本当にありがとうございますっ!)
実験2の電力が足らない問題は、HDMIからUSB-Cに変換するためのアダプターが4K対応型だったのが原因の様でした!4Kだと情報量が多いのでかなり電力を喰うみたいです。
また、熱を帯びると減衰してしまうので、より大きな電力が必要になるのも追い討ちをかけている様でした。
この件は、他のアダプターを探してみようと思います。
そして、アプリを動かしてみたいので、Micro USBのタブレットものにも繋いでみたいと思っています。
実験3の件は、解像度やアダプタに問題があるわけではない事が判明。実験3はNintendo Switchの仕様が原因の様でしたので、T1に繋ぐのは諦めました。
■今回のまとめ
実験計画書で書いた、「Switchのお絵かきツールがどう見えるのか知りたい」の検証は、ここで終了してしまいましたが、スマートグラスでARを使ってのメモ書きができないか?生活のもの忘れやスケジュールのメモ代わりに、仮想現実の世界を役立てて便利ツールに変える事ができるか?の実験は可能かもしれないので、次は、懲りずにアプリ開発を考えてみたいと思います。
もちろん、素人がアプリ開発できるか?という問題もありますが、iphoneは
Macからしかアプリを読み込めないという仕様があります。
androidか、タブレット(micro USBなので、これも問題が出る可能性はありそうですが)でアプリ制作の勉強してみたいと思います。