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芋、燃ゆ。
繁忙期が本格的に息の根を止めにきている。
ということでお久しぶりです。皆さま、お元気でしたでしょうか。
私は元気です。
短納期の案件が次々と舞い込んできて毎日上司と後輩とギャイギャイ喚きながら社会人しております。
久々の投稿なのに、タイトルが物騒で申し訳ない。
そう。それは昨日の夜のことーーー。(唐突)
夕飯を食べた後、お弁当のおかずを作ろうとキッチンをゴソゴソしていた。
作り置きの副菜もなくなり、隙間を埋める食品はないかと冷蔵庫を開けると、少し萎びたさつまいもが一本転がっていた。
(豆知識:さつまいもが常温保存がおすすめ。らしい。)
年末から食欲が止まらず、無事に体重も増量している。
そうだ。蒸し野菜を入れよう。
油も調味料も入れなくていいしヘルシーだ。
これは名案と、フンフン鼻歌を歌いながらさつまいもを輪切りにし、たっぷり水で濡らして耐熱容器に入れてオーブンレンジの「下茹で根菜」モードでスタート。
時間計測終了。
終了まで9分47秒。
ちょっと長いな…?
まぁこんなもんか…。
さて、この間に玉子焼きを焼いておこう。
なんて効率がいいの私って、と自画自賛しながらオーブンレンジに背を向けた。
玉子焼きを焼いていると、ふと鼻に香ばしい匂いが掠めた。
香…ばし……?というより、なんだか焦げくさ…。
後ろを振り返ると、モウモウと煙を上げているオーブンレンジ。
も、も、も…燃えとる!!!!!!
急いでレンジの取り消しスイッチを押す。
もちろん煙は止まらない。レンジの隙間という隙間からたなびく白煙。
数秒の間に、次に講じるべき対策がドォーーーっと頭を流れゆく。
えーっとえーっと…下手に急いで開けると酸素が流れ込んで発火するかもしれないからとりあえず落ち着くまでは扉は開けない方がいいって、中学校の時の理科の授業で聞いた気がする!!多分!!!
オーブンレンジ付近に置いていたものを遠ざけ、換気扇を最大で回し、家中の窓を開け放った。
数時間かけてぽかぽかぬくぬく暖まっていた部屋の空気は、今冬一番の寒波に一瞬で掠め取られて行った。
なんでこんな時にっっっ!!(震)
「火事です。避難してください」と無機質な音声を繰り返す火災報知器。あんた喋るのね。
スイッチを押そうにも、私の身長では届かないので脚立を夫の部屋に取りに行く。
きっとご近所さんにも聞こえているのだろう。あゝ無情。つい最近越してきたご夫婦には、落ち着いた声色で毎朝ご挨拶していたというのに…。
嗅ぎ慣れぬ異臭と真っ白な部屋を見て泣き叫び、母の身体に全力でよじ登る3歳児。
いいぞ危機管理!!ナイス判断だ!!!!
トイレから戻り、部屋の惨状を見て珍しく慌てふためく中年男性。
えらいこっちゃえらいこっちゃと家族3人でワタワタ。
そんな中、換気扇が突如「カランッ…ビョォーーーーーーンッ⤴︎⤴︎」と異音を発した。どうやら何かしらの部品が外れたらしい。バイブスぶち上げすな。
なんでこんな時にっっっ!!(2度目)
煙も落ち着き、レンジを開けると陶器の器が割れ、ブスブスと未だ燻っている。
安全を確認してぬるま湯の入った霧吹きスプレーを何度も連射する。今なら高橋名人だって超えられるわ私。
冷水だとなんだか爆発しそうだったから、お風呂上がりに飲む用の白湯沸かしといてよかった。
煙はすぐに収まった。
焦げ臭い部屋の中、残されたのは水でびしょびしょになった新品のオーブンレンジと消し炭と化した紅あずま。
そして空白の目立つ夫の弁当。
すまん。
君の卵焼きの隣には私の弁当に入れるはずだったゆで卵を入れておいてあげよう。
念の為、オーブンレンジのコードをコンセントから抜いて眠りについた。
燻された空気が逃げ込んできた寝室の中で眠ったせいか、昨日見た夢の中までなんだか焦げ臭かった気がする。
出社すると、隣の席のリーダーから「どこか焚き火のとこ通ってきた?」とスンスンと嗅がれた。
今日の我が家は3人もれなく燻製臭がした。
まぁとりあえず、何事もなくてよかった。
火の用心火の用心…。
皆さんもお気をつけあそばせ。