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なぐりがきの夜

坂元裕二さん脚本のドラマが放送されている。
私はカルテットが大好きで、以来坂元さんのファンだ。
今回の「初恋の悪魔」は、私の血液がザワザワする、あの感覚を呼び起こす作品で、例によって引き込まれ続けている。

私の中にしぐれが生きている。
桐原しぐれ。数年前?まで書いていた私の未完成の小説のヒロインだ。

最近、私の中の煮え切らず燻ったままの部分を、呼び覚まされるような時間が増えた気がする。
ありがたいことに仕事が増えて、時間が取れなくなってきて。
それと同時に、やりたいことが浮き上がっていく。自由に使える時間が減れば減るほど、あれもやりたい、これもやりたいが明確になっていく。
逆に、自由に使える時間を持て余していた時期は、やりたいことがなんなのか見当もつかず、ただただ時間が過ぎるのを虚しく待っていた。

人生はパラドックスで構成されていると思う。

好きで始めたわけではないが、自分で選んでやっている仕事だ。
手に職ついて、結構引く手はあることに最近気づいてきた。

ただ、やりたいことと少しずれている。
そんなもどかしさを抱える時間が増えてきた。
これは、また私の人生のスポットができるということなのだろうか。

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