「FXの聖杯」公開に向けて 2 テクニカル分析の無意味さ
テクニカル分析の無意味さと、両建ての確率的優位性
本サイトを訪問していただきありがとうございます。
早速ですが、手始めに、下記問題に挑戦してください。解くことができるでしょうか。
1 問題
著者が、今、心に浮かべている「1と2で構成される連続1億桁の数字」を、テクニカル分析法を用いて3回未満で当ててください。ただし、あなたの貯蓄が1000万円あるとして、正解できれば、某機関から1000万円の賞金をもらえますが、3回はずせば、あなたの貯蓄1000万円を全て没収されるものと仮定します。
2 FXの実体
この問題について、3回答えをはずせば、本当に貯蓄全てを没収されたとしたら、あなたは自信をもって解答する勇気があるでしょうか。また、このような誘いに乗るでしょうか。著者が思うに、このような誘いには当然誰も乗らないはずです。なぜなら、あなたを含む誰もが、この問題をリスクが高すぎるものと考えるでしょうし、そもそも、テクニカル分析を用いて正解を当てることなど、絶対に不可能だとの結論に至るからです。
賢明なあなたは、既に気付いたと思いますが、これはFX(外国為替取引)の実体をあらわしたものです。1と2は、為替の上げ下げの比喩です。つまり、為替価格の上昇を1、下落を2とすれば、為替価格の変動は、1と2の連続した数字の組み合わせとなります。
この問題でいえば、例えば12221212111・・・・・・という連続1億桁の数字の組み合わせとなるのです。そして、3回はずせば1000万円全て没収するというのは、大暴落による買玉の損失、または、大暴騰による売玉の損失をあらわしています。
繰り返し述べますが、あなたは、上記問題をテクニカル分析で当てられるわけがないと思ったはずです。しかし、あなたを含めFXをしている方は、ことFXに限っては、上記問題とFXの実体は同じものであるにもかかわらず、価格の上げ下げをテクニカル分析で当てられものと思い日々取引しているのです。日々チャートを見ながら。本当に不思議なことです。無駄な努力なのに・・・・・・。
3 テクニカル分析には、確率的優位性がない
(1) テクニカル分析法を使うことの意味
FXでテクニカル分析を使うということは、価格の上げ下げを予想し、そのどちらかを必ず選ぶことを意味します。たったの1回しかFXをしないのならばまだしも、「連続した取引」の場合は、かなり深刻な問題をはらんでいます。
では、具体的に連勝確率で検討してみましょう。
価格の上げ下げを予想し、そのどちらかを必ず選ぶことを数式であらわすと
(1/2)^n=1/2のn乗(nは、FXする回数)となります。
これに具体的な数字をあてはめてみると
①10回連続で、FXに勝つ確率は
1/2を10回乗じて
(1/2)^10=1/1024=0.0009765625=0.09765625%
②100回連続で、FXに勝つ確率は
1/2を100回乗じて
(1/2)^100=1/1267650600228229401496703205376
となります。
さて、実際に計算してみると連続して勝ち続けることがいかに困難なことか確認できます。②にいたっては、ほぼ確率0のようなものです。
4 両建てが持つ確率的優位性
(1)両建てが持つ確率的優位性の理屈を使うと
ところが、この問題は、両建ての理屈を使えば様相が一変します。つまり、簡単に、しかもたったの1回で必ず当てることができるのです。あなたは、「そんなばかな」と言うかもしれませんが、以下を読み進めれば、それが紛れもない事実だということを確認できるはずです。
それでは、順を追って解説します。
数式で示すと、著者が出した問題を当てることのできる確率は、1か2のいずれかの数字を必ず選択することから(1/2)^100,000,000=1/2の1億乗となります。1/2を1億回も乗じた数字なので、通常では、当てることなど不可能です。
しかし、この数式をよく見てください。当たる確率を1、つまり100%にする最も単純な方法が見えてこないでしょうか。
そうです。(1/2)^100,000,000のうち、(1/2)の箇所を(2/2)にしてしまえばよいだけです。
そうすると、(2/2)^100,000,000=2/2の1億乗=1の1億乗=1、
つまり、100%となります。
「えっ、そんな単純な事でいいのか」と思うかもしれませんが、物事の根本は、ただ見過ごしていただけで、気付いてみれば案外単純なものなのです。ただ、あなたが事実をありのままに見ようとしなかったからにすぎません。
では、この考え方の実体は、何でしょうか。そう、これは「両建て」の考え方そのものです。つまり、両建ては売りと買いの両方のポジションを持つことから、1か2のどちらか一方を選択する(1/2)ではなく、1と2の両方を選択する(2/2)となるわけです。
したがって、このことは、FXの市場価格がいくら変動しようとも、両建て領域内に、必ず価格変動した位置を含ませることを意味します。つまり、あなたの買玉または売玉のどちらかは、必ず利益を出すことを意味します(スプレッドは考慮しないこととします)。
(2) 解答
本問題の解答は、今後執筆する有料記事に掲載します。
ヒントは、具体的な数字である必要は、どこにもありません。
両建ての論理 (2/2)^n=1(nはFXをする回数)を使った表現をすればよいだけです。
そして、この解答法であれば、数字の桁数は問題でないことも分かるはずです。連続1兆桁であろうと連続1京桁であろうと、正解は、いともたやすいものとなります。そうだとすれば、このことをFXに応用すれば、理論的には、100%の勝率ということになります。この両建ての考え方をFXに応用しないのは何とももったいないものです。
もっとも、両建てであっても、○○○○○○と○○○○○○では機能しません。一般的によく言及される「レンジ以外は、機能しない」は不正解です。○○○○○○と○○○○○○の回答は、今後執筆する有料記事に掲載します。
それゆえ、著者は、両建てを聖杯と呼ぶのは、いいすぎだと主張するのです。
5 この事例が指し示すもの
一般的にFXの勝敗確率は、1/2または50%とされています。
しかし、「連続した勝負の場合」はそうではありません。実際、連続した勝負の場合は、(1/2)^n(nはFXをする回数)が正しい確率となり、勝負をすればするほど、確率は0に近づいていくことになります。これでは、個人投資家の9割が負けているのも当然のことでしょう。
この点を突き詰めて考えてみるならば、店頭FX業者等が世にまん延させているFXの勝率50%という情報は、個人投資家をミスリードする本当にひどいものです。あなたは、個人投資家にとって一見有利だとされている情報は、事実を綿密に調べ、本当に個人投資家に有利な情報なのか確かめなければなりません。なぜなら、そのような情報は、個人投資家の損切りを誘い負けさせるためのものだからです。
また、店頭FX業者等はFXにおいて、しつこくチャートのテクニカル分析を推奨しています。これも後ほど詳しく説明しますが、この推奨意図も個人投資家の行動を画一化させ、店頭FX業者等の望むチャートポイントで、確実に個人投資家に損切りさせることにあります。
以上見てきたとおり、この問題の意図は、店頭FX業者等から発信されてる情報について、常に疑いを持ち論理的に検討してもらうことにありました。
その論理的検討の結果、チャートのテクニカル分析は、確実に個人投資家に損切りさせるためのものであり、確率の観点からは無意味で、FXで生き残るためには、それよりも、むしろ、両建てを用いなければならないのです。
6 テクニカル分析の無意味さを解説するサイト
標記のことについて参考サイトを紹介します。株式のテクニカル分析の解説もありますが、FXにも同様のことがいえます。