リバレポ残高枯渇問題の理解と相場へのリスクの検討
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↓ #025 新NISAについて
はじめに
本日はMMF(Money Market Fand)のリバレポ残高減少リスクについて、読者の皆様の理解に繋がればと思い執筆していますが、どうせ書くならそのリスクについて検討していきます。
MMFやリバレポ等が何かについては後ほど解説しますが、主にコロナショック以降、アメリカは積極的な財政支出(利下げ)を行い、その後インフレ⇒利上げを経験し、今後の市場の興味の1つとして”利下げ”ではないかと思います。
ここ最近はこれ以上の利上げによる株安懸念はなく、金利安⇒株高であったり、NVIDIAはじめとしたAIバブル株高であったりと、相場においてはポジティブな材料が揃っているように思えます。しかしその反面、金利主導による経済性を無視した株高、米地銀問題など、懸念もあります。
日本に関しては、先日2月22日には日経平均株価が過去最高値を更新し、失われた30年にも終止符が打たれたとの賛美もあれば、これはただの円安に伴うインフレ効果であり、実質的な好景気ではないとの見方もあります。
今年2024年は新NISAもはじまり、これまで投資していた人含め、株クラ民にとっては良い状況が生まれていることと存じます。そんな状況だからこそ逆のリスクを想定しておくことが重要ではないかと思っています。
経済や株価は様々な内容を総合的に判断するものでありますが、アメリカ経済の方向性は世界経済の方向性といっても遜色ない規模を誇ります。
今回取り上げるテーマ「MMFリバレポ残高枯渇問題」に関して掘り下げていくと、今後の量的引き締めQT運用の考察にもつながり、米経済に大きく影響してくることですので、株だけでなく為替動向の参考にもなると思います。
少し難しい内容とは思いますが、なんとなく雰囲気でも理解するだけでも相場理解が変わりますと思います。この記事が今後の相場材料の一助になれば幸いでございます。
※内容が少し難しいだけに、もしファンダメンタルズ初心者など、ここ最近の経済や金融政策等の知識が不足している方は、こちらの記事を参考にいただければと存じます。
QEとQTについて
まずはじめにQEとQTについて、
QEは金融緩和、QTは金融引き締めです。
アメリカの中央銀行FRBは、市場のお金の供給量を調整することで、経済が安定的に成長できるように政府をサポートをしています。
世の中にお金がありすぎた場合は回収し、お金の巡りが悪いときには、お金を供給しすることで、経済をコントロールする役割を担っています。
最近だと、コロナ禍による急な財出出動がQEであり、
インフレ加熱にブレーキをかける利上げはQTです。
つまり、お金の巡りをよくすることをQE,
その逆でそのお金を回収するのがQTとなります。
イメージしやすいのは、利下げ=QE/利上げ=QTでしょう。
その他だと昨年米地銀破綻時に政府が行ったBTFP(Bank Term Funding Program)は、民間銀行に低金利で融資する特別QE措置にあたります。
QE/QTと経済相関
経済の現状や今後を考えるうえでイメージできればと思い、
QEとQTと経済の相関も記述いたします。
結果として、相場に対してQEはポジティブに働き、QTは逆が多く、
QE=株高、QT=株安という相関が多くなります。簡単に分かりやすいイメージ図がこちらです。
これはお金が市場に供給されると、その資金が企業設備投資をはじめとした経済流動性に寄与し、結果として株高になるからです。(QE⇒株高)
※注意すべきは結果としてそのようになるのであり、そのQEの前過程には市場にお金を供給するべき理由があります。リーマンショックやコロナ禍など、大きな不景気時に大規模なQEが実施されることが多いです。
2020年コロナ禍では未知のウイルスにより経済活動が急停止し、その対策として利下げや補助金などの大規模なQEが実施されました。その後急激なインフレ要因となり、市場への資金供給過多を抑制するために、FRBは利上げQTを実施しているという流れです。
一般的なQE/QT
具体的なQE/QTに触れていきます。市場にお金を供給する母体はFRBになるわけですが、そのハブを担うのは一般的には銀行です。QE時には銀行がFRBからお金を受け取る代わりに、国債と交換しているイメージになります。
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