障がいのある子がヒーローになるドッジボール
学校で行うゲームにおいて障がいのあるお子さんを支えるためには,
「既存のルールにとらわれない」
ことがポイントになる。
例えば、サッカーを行うとしよう。教師が正式なサッカーのルールに縛られていると,得意な子だけが活躍することになる。まずは教師が「既存のルールにとらわれない」ことが大切である。
ドッジボールが一番分かりやすい。ドッジボールには、様々なルールがある。
「王様ドッジボール」
両チームに1人ずつ王様を決め、ゲームを開始する。王様が当てられたら負けになる。王様を守ろうとチームが協力してゲームに取り組むようになる。
「監獄ドッジボール」
全員体育帽子をかぶる。最初は白帽子にしておき、1回当てられたら赤帽子になる。2回当てられたら監獄(コート外の当てられた子が入る場所)行きとなる。男子が監獄から生き返るには、女子が内野でボールをキャッチしなければならない。女子だと男子だ。男子が生き返るためには、苦手な女子が頑張るしかない。男子は女子を応援する。女子がボールをキャッチした時には大歓声が起きる。
このように、普通のドッジボールにはないルールが、苦手な子を活躍させるのである。
しかしながら、これだけでは障がいのある子を支えることはできないこともある。そのような時にはどうするか。教師が、もっと新しい「ルール」を創ればよい。
通級学級に通っているA君がいた。国語や算数の時には通級教室で少人数で学び、体育などの技能系の学習の時にはみんなと一緒に大人数で学習する。しかし、A君、ルールをよく理解することができない。通常のドッジボールでは、活躍できないことは明白だった。どうするか。
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