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ドサ健ばくち地獄(上)の登場人物

阿佐田哲也の『麻雀放浪記』に出てくる魅力的な登場人物の一人ドサ健が主人公として活躍する『ドサ健ばくち地獄』の登場人物をまとめてみました。

主要登場人物
<ドサ健>
麻雀放浪記にも出てくる。上野の浮浪児出身で通称ドサ健、野上の健などと言われている人物。麻雀や手本引などあらゆるギャンブルに強く、本人曰はくシノギのプロ。

<殿下>
本名、本田玲子。20代後半の美人でスタイルも良い。水商売経験が長く、ばくち狂い。ドサ健にそそのかされて素性の良い素人衆向けの賭場を開くこととなった。

<葬儀屋>
本名、高島。デブの葬儀屋。実業収入もあり、殿下のパトロンだったが、ばくちの腕も確か。ドサ健を警戒したり、花スケの転落を予見したり、総合的なシノギにも長けている。

<滝>
バーテンの滝。殿下がホステスとして働いていたときの同僚。昔、玄人の世界にもいたことがあり、ヤクザが殿下の賭場にみかじめ料を要求しにきたときも落ち着いて対応した。殿下からは、いざというときドサ健を出し抜くための助っ人として賭場開場を手伝うよう依頼される。

<春木>
春木産業の御曹司。生粋の遊び人であり、あちこちの賭場に顔を出している。また絶倫家でもあり、ほとんど寝てない。ドサ健からも一目置かれ「いずれはコロっしこする」とは言われているものの、当面は協力関係を築いている。殿下の賭場をヤクザに密告することで、結果的に場のレートを上げさせるなど裏工作などもやってのける。

<牧村>
新聞社編集員。小泉伊佐子を殿下の賭場に連れてきた男。当初は殿下の賭場で麻雀を遊んでいたが、手本引きが始まったり、レートが上がってくると来なくなった。

<伊佐子>
本名、小泉伊佐子。20代後半で殿下と違い垢ぬけず化粧っ気もない。東大卒でラジオ局のプロデューサー補の才媛。プロのばくち打ちの世界を垣間見たことで憧れを抱き、殿下の賭場に通うようになるが、手本引きの子方でも勤め人にとっては相当の賭け金となるため、実質破綻した。そのことをドサ健に見抜かれ指摘されると涙して、賭場から姿を消した。

<四郎>
歯科医大の学生。地方で父親が歯科医のため、実家の金銭援助は太い。若気の粗削りで、ドサ健などの忠告も聞かず、負け込んでは大金を失っていた。踊り子のミミーと半ば同棲に近いような形となり、ミミーからはばくち狂いを呆れられていた。

<花スケ>
落語家の三遊亭花輔。麻雀の腕には自信があり、実際にその辺の打ち手よりは格上。手本引きで大敗し、その負けを取り戻すための助かり(場主)でも廻銭が回収できず、破綻した。場には参加せず、合力(配当係)を専門にやっていたが、次第に本業の落語にも悪影響を及ぼし、ヒロポンに手を出すようになる。最後は、ドサ健の策略で警察に捕まった。

<堤>
本名、堤半蔵。関西で料理学校などを経営する財界の大物。代議士経験もある。警察の捜査から逃れる目的で、殿下の賭場に寝泊まりするようになる。ここぞという勝負には弱いが、金回りがよく、殿下の賭場は実質的に堤の負けた金が、方々の参加者の種銭になっており、最大のカモであった。途中から殿下は愛人兼女王様となり、SMプレイを楽しんでいた。



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