「ホーキンス山ウハウハツアーの巻」
「ホーキンス山経験値&ゴールドウハウハツアー」
この何ともうさんくさいチラシを持ってきたのはもちろんトラップ。それにまんまと乗ってしまったのはわがリーダー、クレイ。
まぁね。本当にウハウハなら文句もないということで、早速ホーキンス山へ出向いたわけだけど。
我々を出迎えたのは……
☆ヒュー・オーシ
シナリオ屋のオーシ
コボルト
美女
「よう!やっぱりおめえさんたち来ると思ったぜ」
ピッカピカに磨いた靴となでつけた髪。
保険屋のヒュー・オーシだった。
「ま、簡単なことで、おめえらにおあつらい向きのしょぼいモンスターがゴロゴロいるから、時間内に好きなだけ狩ってきていいよっていう話だ」
なんか引っかかるけど……
すぐ挑戦する!
☆なんか怪しいから説明を求める
ヒューオーシも一緒に行こうと誘う
嫌な予感がするので挑戦はやめておく
絶対、それだけのはずない!ってことで、説明を求めると、
ヒ「特に参加費なんかは取らねぇが、保険には入ってもらう。それだけだ」
ト「なーにが『それだけだ』だ!」
ヒ「人聞きの悪いことを言うな。モンスターにやられたら、それだけ金が戻ってくるってぇありがたいシステムだぜ」
しかたない、保険に入るか
保険料をねぎる
☆出てくるモンスターの情報を得る
高くつきそうなのでやめる
タカダカスライム、ニンバサミ、サイハテマン……と、たしかに、低レベルのモンスターばかりだった。
まぁ、これならなんとかなりそう。
時間はかっきり1時間ということで、ひとり20Gずつ出して挑戦することに。ルーミィとシロちゃんはおまけしてもらった。
ホーキンス山の入口は中腹にあった。
右へ行く
左へ行く
まっすぐ進み、登る
まっすぐ進み、下る
奥の岩陰に白髪頭が見えた。
パ「そ、そこ!いるよ、なんか」
ク「よ、よし、ちょっと見てくる」
クレイはゆっくり近づいていった。
ト「クレイ!」
急にトラップが呼びかけたもんだから、クレイは尻餅をついてしまった。
ク「な、なんなんだよ!」
ト「いやぁ、気をつけてねって言いたくってさ」
白髪頭が消えた!
☆白髪頭が急に伸びた!
白髪頭が左右に揺れた
白髪頭が赤く染まった
「あのなぁー!」クレイがトラップに文句を言った時、
いきなり後ろの白髪頭がニュー-ーっと伸びた!!
そして、クレイの頭にゴツン!とぶつかってきたではないか。
でも、次の瞬間、「あ、すみません、すみません!」
謎の白髪頭は頭を引っ込め、ペコペコ謝り始めた。
岩陰から出てきたのは痩せ細ったおじいさんだった。
何を聞く?
☆ここで何をしてるんですか?
モンスターを見ませんでしたか?
あなたは誰ですか?
名前を教えてください。
パ「あのー、ここで何をしてるんですか?」
そう聞くと、おじいさんはカゴを出してきた。
中には小さなペトッとした緑色のクラゲみたいなのが二匹。
ウネウネ動いている。
「これを集めてますじゃ」
なんとなんと、それは「タカダカスライム」という名前のモンスターだった。
最初に聞いてたやつだ。
何のために集めている?
☆薬にするため
珍味だから
コレクションにしている
おみやげにするため
「わしの孫が奇病にかかっておりましてな。治すにはタカダカスライムの冷や汗が必要なんですじゃ」
キ「そ、そういえば……タカダカスライムが薬になるという話を聞いたことがあります!」
キットンは興奮でワナワナ手を震わせた。
ト「じゃあ、どんどん取ってやろうぜ。経験値にもなるし、一石二鳥になるな」
と喜んだのもつかの間。
なんと生きたまま捕まえなくてはいけないという。タカダカスライムをたくさん集めておくと、冷や汗をかくんだそうだ。それが薬になると。
しかし、それでは経験値もGも入らない!
ク「しかたない。捕まえに行こう!」
ま、そうなるよなぁ……トラップもあきらめ顔だ。
☆クエストはあきらめ、タカダカスライムを捕まえに行く
先に他のモンスター狩りをする
おじいさんには謝って先を急ぐ
大事なことを思い出す
ク「仕方ないよ。ここは人助けだ!」
クレイのこの一言に勝てるものはない。
最後までトラップはブーブー言っていたが、結局、クエストは諦めることに。
経験値&Gウッハウハどころか、保険料5×20=100G損してしまった。
「あぁ、ありがたい。こっちですじゃ!」
おじいさんに案内されていった。
複雑に入り組んだ迷路。
とても自分たちではたどり着くことなんかできなかっただろう。
ようやく開けた場所に着いた。
「おいしい匂いするデシ!」
シロちゃんが目を輝かせた。
パ「あ、だめよ。食べちゃ!!」
シ「わかったデシー」
タカダカスライムをみんなで集め始めた。
どこかで爆発音がした!
☆どこかから叫び声がした!
なにものかが走ってきた!
急に明るくなった!
「うわぁーー!!!」
すごい叫び声。
ク「なんだ、どうしたんだ?」
ノ「あっちのほうからだ」
ノルが指さす方向……壁の奥から見覚えのある人が現れた!
コボルトだった!
☆JBだった!
ジュン・ケイだった!
ヒュー・オーシだった!
暗い壁の奥……赤く光る目が見え、ドキッとした。
「うわぁー!!助けてくれたまい!!」
聞き慣れた声。
ク「JB!?」
ト「ま、ホーキンス山といやぁ、あのとっつぁんだもんなぁ」
走ってくるJBの後ろからコボルト達もついてくる。
いったいどうしたんだろう?
ダンジョンに出るハチ、ダンビーの群れが追いかけてきた!
複眼の恐ろしい敵、エルトンが追いかけてきた!
両手にハサミを持った小さなモンスターが追いかけてきた!
☆派手目のおばさんが追いかけてきた!
「ちょっと待つザマスー!!」
ドスのきいた声。
ト「うそだろぉ?」
ク「うわぁ!」
パ「どうして??」
ル「どーちちぇー?」
JBとコボルトを追いかけてきたのは、ザマスおばさま。
そう、デイビーママだった。
なんと彼女もツアーの参加者だったが、迷子になった。
さまよっているところ、JBの住みかに……。
しかたないので入口までノルが送っていく
☆しかたないので入口までクレイが送っていく
コボルト達に案内を任せる
ここはやはりJBに任せる
ここはやっぱりクレイだろうと。
ク「な、なんでだよ!」
ト「ほらほら、照れてないで」
ク「おまえなぁぁ!!」
ト「じゃあ、俺も一緒に行ってやるよ」
ク「え?ほんとに?」
ト「んなわけねぇーだろ!!ばーか!」
デイビーママを送っていくクレイを見送り、私達はタカダカスライム集めを再開。
しかし……
☆急にスライム達が集まり巨大化!
両手にハサミを持った小さなモンスターが現れた!
いきなり大きな落とし穴が!
天井が二つに割れた!!
ト「おいおい、ウソだろー?」
パ「どしたの?」
キ「まずいですまずいですーー!!」
目の前であのちっちゃなタカダカスライムたちが集まり始めたではないか!
JB「おまえたち、限界を超えたな?」
パ「限界?」
JB「そうじゃ。このスライムはある一定数を超えると寄り集まって巨大化するのだ!」
パ「うっそー!クレイいないっていうのに」
ト「シロ、巨大化できるか?」
シ「ガッテン承知デシ!!」
見る見るふくれあがっていくスライムの前に、巨大化したシロちゃんが!
まぶしいのデシをお見舞いする
熱いのデシをお見舞いする
☆食べてもらう
ふみつぶしてもらう
シ「ぼく、食べちゃっていいデシか?」
パ「うんうん、お腹こわさないなら、食べちゃって!」
シ「わかったデシ!!」
シロちゃんはそう言うと、タカダカスライムを見る間にバクバク食べていった。
JB「すごいぞ!!」
コボルト達「すごいですー!!」
キ「あ、でも、おじいさんが必要な分は取っておかないと!!」
白髪頭のおじいさんはカゴを掲げている。
カゴのなかにスライムを少し分け入れた。
「やや、これだけあれば十分ですじゃ。薬は作れます。ありがたや!」
今回はこんな結果になってしまったけど、おじいさんのお孫さんを助けることができそうで、よかったよかった。
ト「大量にスライムは倒せたけど、あれはシロが食っただけだしなぁ」
キ「まぁ、仕方ないですね」
コボルトたちが近道を教えてくれたおかげで、すぐダンジョンから出ることができた。
一時間かっきりというクエストだったけど、外はすっかり夕焼け。
こんなに時間が経ってただなんて。
ク「おーい!」
外ではクレイが手を振って出迎えてくれた。
ル「ぱぁーるぅ、おなかぺっこぺこだおう!」
ルーミィが言うまでもなく、みんなおなかぺっこぺこ。あ、シロちゃんを除いてね!
おしまい。