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読書の日記(11/25-12/1)

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11月25日(月) 

起きて遊ちゃんがなんでもない顔で挨拶してくるから、「さては、まだ読んでないでしょ?」と言うと少し考えてから、「あっ!」と気づき、『正反対な君と僕』の最終話を読んだ。ふたりで感慨に耽り、それから家を出た。
昨日もそれは見かけていたはずだが廊下で遊ちゃんが「アニメ化」と発語したことで初めてアニメ化されることを認識した感じがあり、アニメ化というのは誰にとってうれしいものなのだろう、と歩きながら考えた。僕は声が固定してしまうことを恐れて寸時も触れたくない、と思うのだが、アニメ化されるとどんないいことがあるのだろうか。好きな作家の晴れ舞台を祝福、みたいな気持ちになったりがあるのだろうか。
とても眠く、電車に乗ると朝から依存症の本を開いた、笹塚で乗り換えようとすると周囲に本を開いている人が3人いて、多かった。他にはスマホでドラマっぽいものを見ている人も見え、それで「そういえば」と思って電車の中の動画視聴はドラマとスポーツの確率が高い、アニメが見えることが案外全然ない。依存症患者の家族のしんどさのところまで読むと初台で、地上に出ると清々しい朝があった。

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